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【取材後記】OLTAさんに「リアルタイムフィードバックの運用法」を伺いました。

みなさま、こんにちは!編集長のやまもと(@hanahanayaman)です。

2月も折り返しですね。最近はClubhouse熱が若干落ち着いてきた感じがありますが、新たにDispoが注目されたりと、SNSの変化がめまぐるしいなと思う今日この頃。

仕事柄、新しいサービスは触ったり調べたりするようにしているものの、実はSNSがあまり好きではありません(笑)リアルの方が断然好き。最近は暖かくなってきたので、自宅近くの目黒川沿いをお散歩してます🚶‍♂️このまま春にならないかな…!

さて。本日の新着記事は、ちょっと珍しい評価制度です。クラウドファクタリング事業を展開しているOLTAさんに取材しました!🎉

人事評価ってどの会社も悩まれていると思うし、どこまでいっても難しいですよね。正当な評価・報酬の仕組みや、評価に対する納得感の問題はつきものだと思います。(会社ごとに適した形も違うしほんとむずかしい…)

今回の事例は、よくある「評価と実態のギャップ」をなくす解決策として、具体的かつ体系的ですごく参考になると思います! 特にスタートアップの方にはぜひ読んでいただきたいです。

では早速、取材の背景からお伝えしていきます!

1. 取材の背景

今回の取材は、OLTAさんからの取材依頼がきっかけ。人事責任者の唐澤さんに、この1年で取り組まれてきた人事施策を色々とお伺いしました。

その事前ヒアリングでは、バリュー浸透のワークショップやOKRなど、さまざまなお話をお伺いしたのですが、なかでも「リアルタイムフィードバック」を取り入れた評価制度が珍しいなと感じたんですね。

リアルタイムフィードバックって何? という方のために簡単に補足しておくと、その名の通りなのですが、半期や通年評価ではなく、都度もしくは毎週、毎月などの高頻度でフィードバックを行う人事評価の仕組みです。

人事評価の納得感を高めたり、従業員エンゲージメントを高める手法として近年注目されていて、海外だとAdobe社の人事制度「Check-In」などが有名だったりします。

▼SELECKでも以前取材させていただきました。

Adobe社の場合はノーレイティング(レイティングをしない仕組み)なのですが、OLTAさんの場合は、週次のリアルタイムフィードバックと、月次・中間・半期の定期評価をうまく組み合わせている形。(下図は記事より拝借)

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リアルタイムフィードバックを概念的なものにせず、しっかりと評価に組み込む仕組みがすごく実用的で参考になる…! これはぜひ人事の方に知っていただきたい事例だなと思い、取材させていただくことになりました。

2. リアルタイムフィードバックの負荷を減らす3つの工夫

とはいえ、おそらくリアルタイムフィードバックを導入しようとすると、一番のハードルになってくるのが「運用」だと思います。

記事を読んでくださった方も、

よくできた仕組みだけど、これ運用するの大変じゃないですか…? 

という疑問があるかなと。実際、わたしも似たような質問をしたわけですが(笑)、取材を通じて運用負荷をさげるための工夫がいろいろあるんだなと感じたんですね。

本編の記事だと伝わりづらいかなと思うので、本noteではその「3つの工夫」を切り出してお伝えしようと思います。個人的にポイントかなと思った点は、以下の3つ。

<リアルタイムFBの運用負荷をさげる工夫>
① 既存の仕組みにのせる
② プロセスの最初から関係者を巻き込む
③ 全体のバランスを取る

まずは、すでにある制度運用のフローに乗せるということ。OLTAさんの場合は、1on1をする習慣がもともと根付いていたそうで、その1on1の内容を見直す形でリアルタイムフィードバックを導入されています。

新しい習慣をつくるのは導入ハードルが高くなるので、いまの組織でどのような文化や習慣があるのかに目を向けるのは大切だなと思いました。

ふたつめに、プロセスの最初から関係者を巻き込むということ。取材でも以下のように話されていましたが、完成されたものを渡すのではなく、一緒につくりあげることで、制度理解が高まり運用もしやすくなると思います。

唐澤さん これをつくる過程で意識したのは、マネジメント陣を最初から巻き込むということです。というのも、制度って完成されたものをポンって渡されても、絶対に頭に入らないじゃないですか(笑)。なので、週に1〜2回ほどマネジメントに関わるメンバーを招集して、等級の考え方や具体案をもとにした話し合いを、意見の回収とトレーニングを兼ねて行っていました。

※記事本文より引用

そして最後に、制度設計と運用においては、全体のバランスを取ることもすごく大事だなと思いました。

OLTAさんでは、等級軸として「バリュー」を取り込んでいますが、3つあるバリューそれぞれの評価ではなく、まとめてひとつの軸として評価しているとのこと。その理由について、以下のようにお話しされていました。

なるべく現実的な運用ラインにしたいという思いもあり、バリューはひとつひとつの軸ではなく、3つのバリューすべてを合わせた軸にしています。たとえば低い方の等級では、「3つのうち少なくとも1つは体現できている」といった定義もあります。

というのも、リアルタイムフィードバックって運用コストは結構かかると思うんですよ。これはバランスだと思っていて、月次評価はなるべくシンプルにつけられるようにしてきたいというのが、当初の構想でしたね。

※取材音源を一部抜粋し、編集しています。

このように、制度運用の全体を俯瞰して、どこにコストがかかっていて、どこで軽減できるか、といった全体バランスを取ることは、負荷軽減のためにとても大切な視点だと思います。

記事本編では、評価制度の具体的な設計・運用について詳しく書かれていますので、ぜひこちらもご覧ください!

記事はこちら👉役割と成果に「フェアに報いる」。OLTAのリアルタイムフィードバック運用の全貌

3. さいごに

さいごに、OLTAさんが人事フィロソフィーとして掲げている「Orchestration(オーケストレーション)」について、取材のなかでお話いただいた表現がすごくわかりやすい&素敵だった(けど文字数の都合上書けなかった)のでご紹介させていただきます。

たとえば経営陣は作曲家にあたります。楽譜は、みんなで演奏するものを記したものなので、OKRなどの目標制度がそれにあたりますね。

指揮者や作曲家、演奏者など、それぞれがプロフェッショナルとして最大限のパフォーマンスを発揮しますが、最終的にはオーケストラとして全員でベストなものを届けたいんですよね。トランペットがめちゃくちゃうまいからと言って、ひとりで目立っても意味はないんです。

組織も同じで、たとえばセールスだけが目立つのではなくて、組織横断のチームで最大のパフォーマンスを出せるかが重要です。

※取材音源を一部抜粋し、編集しています。

オーケストラのように、プロフェッショナルな個が集まって全体のパフォーマンスをより高める。メッセージとしてすごく伝わりやすいですよね。

また個人的にすごいなと思ったのは、そのプロフェッショナルとハーモニーの軸が、組織構成から人事制度まですべてに一貫しているということ。人事制度は「全体の整合性」が大事だと思いますが、これまで取材したなかでも、OLTAさんは特にここが明確だなと。

ちなみにミッションに対するバリュー、人事フィロソフィー、組織構成や人事制度の一貫性は、OLTAさんの会社説明資料を読んだだけでも伝わってくるので、すごく勉強になりました!採用広報の方、ぜひ読んでみてください。

はい。人事制度に正解はないのですが、評価の認識ズレを少なくし、軌道修正を早める仕組みとして参考になるので、なにかしらのヒントになればなと思います!

結構書きすぎちゃいましたが、今回はこの辺で。
唐澤さん、澤岻さん、本当にありがとうございました!!

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