とても変な夢を見ました
村上春樹がノーベル章を逃したニュースを聞いた時、私は静かな部屋にいた。この部屋には人間が出てこない。1人も。時間が経っても、ここは時を刻まない。過去でも未来でもない、現在という場所でもない。固い何かがぶつかって目を開けると、ああ、ここは夢の中だったのか、と気づく。固いものがぶつかる感触だけが身体に染み付いていて、夢の中身も味も忘れてしまった。幸福の欠片をたべたような、しかし何ひとつ感じない夢であったように思う。あの部屋には私もいなかったなあ、そんなことをぼんやりした頭で考えな