微弱電流治療 基礎(前編) 「謎多き微弱電流 その世界を紐解く電気特性の理解」
更新情報
12/16 微弱電流に関するアンケート結果をUP
12/16 定電圧(CV)と定電流(CC)の表記が入れ替わっておりました。
修正済みです。大変失礼致しました。
おはようございます!
前回の入門編。いかがでしたか?もう読みましたか?
まだ読んでいないのであれば、ぜひ、見てみて下さい!
さて、本題に入りましょう。
皆さんは微弱電流治療を自分で体感したことはありますか?
体感したことがある方はわかると思いますが、基本的には全く電気を感じないのが微弱電流治療です。そういうものです。
「これって電気感じてないけど、本当に効くの?」
これは絶対に誰しもが通る道。
そこを解き明かしていくのがこちらの記事です。
お知らせ
今回の基礎編。長くなりすぎました。。。正直、書きたいことが多すぎてまとめきれませんでした…
ということで!2部構成になります。
前半(今回):微弱電流治療器選別で必要な電気特性の理解
後半(次回):微弱電流治療を行う上で必要な設定の理解
基本的なエネルギーの説明から、効果や作用を考えていきます。
ハッキリ言います。
まだ微弱電流治療はエビデンスが少ないです
ハイ。これ、本当なんです。なので、微弱電流治療を行っている先生方や、記事を読んでいても「経験」的な部分が非常に多く記載されています。
エネルギーの概念を覚えるのは、あくまでも自分の中で理論に落とし込む、腑に落ちるための材料として見ていただけると良いと思います。
その上で、この記事から応用して患者さんに提供していただければ嬉しいです。
著者から一言。
ちなみに、今回の記事はテクニカルな内容は一切ありません。基礎を徹底的に理解していただきます。
また、機器の設定についても出ません。笑
機器の設定は次の記事で書きます。基礎が理解できないと、設定を行ってもダメです。全く意味がありません。微弱電流とは言え、患者さんを傷つける可能性があります。※体も心も業界も
そして、理解できていないと微弱電流治療について、ネガティブな考えを生み出してしまいます。コレは本当に勿体ないので…
しっかり基礎を理解してください!!!
アンケートご協力下さい!
みなさんが、どんな思いで微弱電流療法を見ているのか、考えているのかをアンケートを取ってみました!
お!!意外と効くと思っている方が多い!ありがたい…
半数以上の方が受けたことあると回答。
でも、まだまだ受けていない人も、多いですねぇ〜…
効果を感じにくい微弱電流。胡散臭さもあるかな?と思って質問しましたが…
でも、ちょっと胡散臭さ感じている人もいますね。w
皆さん…めちゃくちゃ興味ありますね…
そして、まだ分かっていない方も多い!
これは嬉しい反応です!すぐに効果を実感した方も多いということで!
圧倒的に外傷ですね。基本的には治療器なので、当たり前ですがね…
でも、意外と美容や自律神経系にも…
作用と効果を気にされている方が多いですが、今回は基礎です!電気のエネルギーを中心にご説明させていただきます!
作用、効果は次回、まとめます!
回答ありがとうございました!面白い結果ですね!!!
さぁ、皆さんの現在の考えがわかったところで、早速記事をお読み下さい!
微弱電流治療とは
そもそも微弱電流療法とは何なのか?を考えていきましょう。
微弱電流療法とは、1mA以下の微弱な電気を流して、組織修復を図る電流療法です。
かなりざっくりな表現ですが、ちょっと分かりづらいですね。細かく見ていきましょう。
微弱電流療法の歴史
1830年
Carlos Matteucci氏は損傷組織から電流が生み出されていることを証明
1843年
Dubois-Reymond氏によって初めて損傷電流の存在が実験的に観察され、人間の皮膚にある傷から約1μAの電流が計測された
1969年
Wolcott氏のグループの研究は、微弱電流刺激のプラスの効果として創傷や骨折の治癒促進を実証することに成功。創傷に200〜800μAの微弱電流を通電させた実験群と通常ケアを行ったコントロール群とを比較。実験群ではコントロール群に比して2〜3.5倍速くなるとともに、創傷組織の張力アップや感染した傷の抗菌効果が示された。(治癒率200%〜350%)
1975年〜1976年
Gault氏とGatens氏は四肢麻痺、脳血管疾患、脳腫瘍、末梢血管障害、熱唱、糖尿病、結核、骨折、肢切断と診断された各々の患者に同じ様な通電を行った。その結果、微弱電流通電群の治癒速度はコントロール群約2倍であった。
1982年
1982年にCheng氏らは治癒過程に重要な3つの変量(ATP生成、アミノ酸摂取、タンパク質合成)について、様々な刺激強度の電流による効果を研究。500μAの微弱電流でATP生成が約5倍増加。アミノ酸摂取は100〜500μAを使用して30〜40%の増加を示した。この際、mA強度にするとATP生成は減少、アミノ酸摂取も20%から30%減少、タンパク質合成は50%抑制された。
1984年
オリンピックカナダ代表の医師 William Stanish氏は埋め込んだ電極に10〜20μAの微弱電流を通電させ、断裂した靭帯や腱の修復速度が上がることを認めた。Stanish氏は修復までに約18ヶ月かかるものを6ヶ月まで短縮させることが出来た。
ざっくりですが、こんな感じです。まだまだあると思いますが、イメージを掴むにはこれで十分です。
歴史からまとめてみると
この情報からわかることは
・損傷した部位には微小な電流が発生している
・微弱電流を流すと治癒力が高まる。抗菌作用もある
・微弱電流を流すとATP生成、アミノ酸摂取、タンパク質合成が促進される
・ミリアンペアレベルになると、それが低下(減少)する
・靭帯や腱の修復も早める
ということがわかります。
いちばん重要なのは、ミリアンペア(mA)レベルの電気の場合、ATP生成、アミノ酸摂取、タンパク質合成は低下(減少)してしまうということです。
ここで疑問が出てくると思います。
「ハイボルテージのような機器では細胞の修復力は上がらないんですか?」
はい。直接は上がりません。
「でも、創傷治癒効果ってハイボルテージにもなかったっけ?」
はい、あります。
ただ、起こっている現象が異なるのです。
これが超重要ポイントです。
これだけ覚えてもらえば、後は帰っても大丈夫です。(嫌だ、最後まで読んで)
微弱電流治療機を使ったことがある先生では考えているパターンが、3パターンあると思っています。(表現方法が乱暴でスミマセン。↓)
①何これ?全然効かないじゃん?
僕の予想ではこれ、業界全体の7割ぐらいいるんじゃないかなーと思っています。結局コレって、微弱電流治療が何なのか?を理解していないからなんですよね。
「強い電気が効くんだ!」
という、謎の強い信念があるようで、とにかく電流MAX(とまではいかないでしょうが…)で
「効いてるーーー!!!」
と思っている方。
結構多いですよね多分。おそらく、この手の方はハイボルテージ機器すら取扱がうまく出来ていないと思っています。笑
何でも感でも強ければいいってもんじゃないんですけどねぇ…
②あれ?何これ?なんか効いちゃってる???
とりあえず勧められたからやってみて、なんだかよくわからないが効果を感じた。結果が出ちゃったパターンです。
でも、理由が全くわかりません。(汗)
微弱電流治療を患者さんに行ってみた。結果出た。説明できない…
こういうパターンの方も、多いと思います。
③え?!マジかよ!?今までのは何だったんだよ!?
気づいた方はこうなります。
僕はこうなりました。笑
だって、散々勉強して、一生懸命考えて施術して、それでも改善しない症状が
「ピー ピー ピー」
で微弱電流当てたら改善しちゃったときのことを思うと…
今までの苦労って何だったんだろう…って思います。
※これはTwitterで知り合ったベテラン鍼灸の先生に「微弱電流使ってみましょうよ」と、教えたときにも同じことを言っていました。俺の修行は何だったんだ…と。
知らなきゃ損な
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