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そういえばミュージックが不足していた

今日は「名探偵コナン黒鉄の魚影」を観に行った。

名探偵コナンは、なんと放送開始から27年のご長寿アニメだ。もちろん知っている。だけど、あんまり知らない。
少年探偵団とか、米花町にいる主要人物くらいは知っている。だが、黒ずくめの組織メンバーや安室さん赤井さんあたりになると、いまいち分からなくなる。そんな程度の知識でも、映画は十分楽しめた。
それにしても、毛利小五郎って、こんなに残念だっただろうか。因みに、わたしの推しは阿笠博士だ。

というか、その程度の知識で、なぜ張り切って観に行ったのか。それは、スピッツの主題歌「美しい鰭」が耳に残って離れないからだ。高音の「う~つくしいひ~れで~」に魅了されてしまった。美しい。まさかそのあと「びっくらこいた」などという歌詞につながっていくとは思っていなかったが。

何度聞いても「う~つくしいひ~れで~」は美しすぎて涙が出る。

ここのところ「ミュージック」が足りていなかった。すっかり音楽を聴かなくなっている。それなりに、耳には入ってくるけれど、すっかり聴かなくなっている。けれどやっぱり、人生に「ミュージック」は必要だと改めて思った。まぁ、何度も思っている。あの時も、あの時も、音楽に救われたことを思い出す。

本のタイトルは忘れたけれど、伊坂幸太郎さんの「死神」が出てくる話で、「死神」が「ミュージック」をこよなく愛していたことを思い出す。人間世界の偉大な発明。ミュージックは素晴らしい。ちなみに最悪なものは「渋滞」だった。

美しい歌声を持つ草野マサムネさんは、パンクロックに憧れ、ブルーハーツの曲に衝撃を受けたという話を聞いたことがある。
その話を聞いた時は、全然路線違うし、笑い話のようにも語られていた。だけど、本人は至って真面目に好きなものを目指していたのだと思う。ただ、キャラとか声とか、その「才能」は別物だった。
自分にとって「これがいい」と思ったものと自分の持っている「素質」は必ずしも一致しない。それを見極めて、方向性を定められるのも才能だ。
「自分」じゃないものになろうとしてもうまくいかない。

そんなことを考えながら「美しい鰭」を聴いている。
ぼんやり流されて生きているけれど、抗ってみるもよし。わたしに鰭はあるかなあ。

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