ひとり相撲
アイツが嫌いだ。
とにかく気に入らない。
プンプン、ムッキー、イライラとどれだけ「アイツ」が嫌な奴なのかをあげつらってみせる。
本当に、なんて嫌な人、なんて残念な人なんだろう。
オーマイガー、オマエガ―、とオーバーリアクションの欧米人になっちゃうよ。
実は、心理学には「投影」というメカニズムがある。
この私をイラっとさせる「アイツ」の資質は、実は私が持っているものなのだ。
でもそれは、「悪いもの」「いけないもの」だから、私が持っていてはいけないのだーと「封印」して「ないこと」にしている。
そのまま「ないこと」にして葬り去れたら良かったのだけれど、実際には「ある」ものだから、それを「アイツ」に転嫁して「ないこと」にされた資質が目の前に現れてくる。
それが投影、おそるべし。。。。
イテテテテ(涙)
そんなことないもん。悪いのは「アイツ」だもんと逃げ切るのもいいだろう。
常に現れる外側の「敵」を成敗し続ける人生だ。
だって私は悪くないもん。
もう一つの戦い方、向き合い方として、私の中に「ある」「ないこと」にされたものを「見る」という戦略がある。
これぞ、イテテテテなのだ。
そんな痛い思いしたくない。
だけど禁断の箱を開けてみたら、案外大したことないのかもしれない。
目を見開いて刮目し、ただ「あるね」「いたわ~」と認めるだけで、「だからどうした」と無敵になれる。
無敵って、なんか笑い飛ばせる「まぁ、いいか」って感じのことなので、大して強そうに見えないけれど、実は最強だったりする。