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ちゃんと幸せだったらいいな

シャカシャカっとパズルのように、午前中にやること、昼の動線、午後のミッション、昨日から決めてある献立でササっと夕食をすませて、夜は映画でも観に行こう。

なんて、完璧なもりもり計画を描いていた。
途中までは、まあまあ予定通り進んでいた。
途中、イレギュラーながら未来に向かって追い風だなとしか思えない連絡が入ったり、まあまあ順風満帆じゃないかと思っていた。

だけどなぜだか、やっぱり行きたくないなと思ったので、夜はもくもく読書に勤しんむことした。
計画通りに遂行することと気分で動くこと、どちらに達成感があるのかは不明だけど、一心不乱に突き進むほどの体力もなかった。
どうしても観たいとか、行きたいとか、そこまでの気持ちもなかった。

手元にあった本が薄い本だったので、「いけるな(読み終わる)」と思えたことも、まとまった時間を読書に費やそうと思う動機になった。
今日のチョイスは、「マイクロスパイ・アンサンブル」

実は先月、Audibleで聞いていた。
ただAudibleは、どうしても寝落ちしてしまったり、移動中に聴いていると少し意識が飛んでしまって流れることがある。
このお話は、別世界でのお話が進行していて、別世界どおしの世界が交錯する場面転換がパラパラとスイッチしながら進んでいく。
物語が進んでいって、それぞれの世界の登場人物に起こったことや時系列での場面転換は分かってくるのだけれど、どうしても世界と世界の交差する場面にイメージが追いつかず、不全感を持っていた。

今回、紙の本で読了したことで、なるほどねと腑に落ちた。
ブツブツ切れていた物語が、やっとつながった。

耳で聞いた時もウキウキしてしまった<歌の歌詞>が、本で読んだときにも、ちょうどいい感じのスパイスになっている。

伊坂さんの作品はいくつか読んでいるけれど、「音楽」が象徴的に出てくる印象がある。

僕の大好きな あのヒトが ちゃんと幸せだったらいいな
僕の大好きな あのヒトが ちゃんと裕福だったらいいな

マイクロスパイ・アンサンブルに出てくる歌詞(「希望の星」TOMOVSKY)

ほっこり、優しい気持ちになった。

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