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他力に縋る

ふらりと立ち寄った石屋さんで、綺麗な石に惹かれた。その名は「ラリマー」とても綺麗な水色の石だ。
いいなーと思いつつ、そこでは購入せずに帰宅した。

改めて「ラリマー」を検索してみると「世界三大ヒーリングストーン」に名を連ねている石だった。「癒し」を求めているかというと、あまりピンとこない。ただ、ストレス軽減となると、ここのところのイライラ、チクチクはちょっと鎮めたいところだ。
というわけで、自分の感情のコントロールを放棄して、石の効果にすがってみることにした。

小さな石だけど、とても綺麗でかわいいものを見つけたネットショップで購入してみた。
身に着けて眠るのがおススメと書いてあったので、試してみた。悪夢を見たとの情報もあったので(ネット情報は玉石混交)人体実験気分で就寝。
結果、悪夢は見なかった。
ちょっとだけ現実っぽいシチュエーションではあるけれど、へんてこな夢。「終わった」ことの「最後」の日というシチュエーションで、現実にはもっとキューっとストレスを感じていたけれど、いい感じに「へんてこ」だったので、ゆるく終わることができたという夢だった。

果たしてこれは、「ラリマー効果」なのだろうか。
その真偽は確かめようもないけれど、ちょっと気分が上がって、心なしか落ち着いて過ごせている気がするのだから、まぁ勘違いだとしても上々の効果だ。
調子に乗って、夕方、ラリマーを身に着けて歩いていたら、なぜかポロッと外れてしまった。落としたーーーーー。と落胆し、来た道を下を向きながらトボトボ帰る。途中、満月を眺めるために上を向く。
きっとこれも運命だなどと自分で自分に言い聞かせ、癒しは必要なかったんだなと自分を納得させた。

しかし、最後の悪あがきで、家に帰って洋服をフリフリしていたら、ポロッとラリマーが戻ってきた。
なんと!私には癒しが必要みたいだ。

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