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【豊島】生まれて、生きて。

学生時代になれると信じて疑わなかった大人にはまだまだほど遠い日々。『なんのために 生まれて なにをして 生きるのか』
勇気をもらっていた子供のころのヒーローの歌の一節を考え出すと、
今の私とこれからの私、その答えが出るのか…寂しく漠然とした不安が押し寄せてきます。
それでも、毎日はやってくる…。
だから、くよくよしてたってしょうがないんですよね...!!

ということで、生きた”しるし”を残すため、やってきたのは豊島。
まず初めに、クリスチャン・ボルタンスキーさんの作品、『心臓音のアーカイブ』へ。
こちらはその名の通り、世界の国々でボルタンスキー氏が集めた、そしてこの豊島に録音しに来る人たちの心臓音を記録し、40秒ごとにその心臓音を流すというインスタレーションです。

林を抜けた先の海が臨む場所にあります。

様々な人の心臓音を聞くことができましたが、こんなにも個性があるものなのですね…。太鼓のように力強い人、弱々しくもリズミカルな人、一つとして同じ音はありませんでした。
もちろん、私も録音してきました!
だめだめでも、毎日思い悩んでいても、それでも私はここに在ったのだと、存在していたのだと、この作品の一部になったことで世界に刻むことができました。

続いては豊島美術館へ。
ずっと行ってみたかったこちらの美術館は内藤礼さんの作品『母型』のみの展示です。
ぜひ行って体感していただきたいのですが、その清らかな空間に涙が出てきました。本当に暑さなど忘れて、いつまでもいつまでもこの空間にいたいと思ってしまう、そういう場所です。

作者の真意はわかりませんが、生まれるということ、生きること、そして死ぬこと、その奇跡・尊さについて、穏やかに思うことができました。

写真はカフェ

心が疲れたら、またふらっとあの場所へ行きたいと思います。



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