【稀少石】レッドベリル
誕生石シリーズが完結したので、2022/2/22発売のグリーティング切手、《宝石・鉱石~自然の芸術~》の中から今までに挙げていないものを取り上げようと思いました。原石(63円切手の方)の3種類です。
うすうすお気づきかと思いますが
レッドベリルはその名の通り、ベリルという種のうち赤色のものです。
ベリルは既にお馴染みでしょう、エメラルド、アクアマリン、モルガナイト、キャッツアイなど出てきました。
ベリルの色範囲には『レッド(稀)』と教科書に載っていました。
主要産地は『米国・ユタ州(ワーワー山脈、トーマス山脈)』とあります。
つまり、探すならツーソン(※)がもってこいということですね。
※ツーソンはアリゾナ州第二の都市で、毎年1~2月頃に街中いたる所でGem & Jewelry Fairが行われます。
私が行った時は35団体ぐらいだったと思いますが、日程をずらしながら1カ月近くにわたって展示会が開催されるので、主要な展示を見るだけでも1週間は欲しいです。お金は確実になくなります!
赤くて気づきませんでした
ツーソンみたいなところに行きますと、ダイアモンド、ルビー、サファイア、エメラルドのような日本でもよく見かける石は、目に入らなくなってしまいます。
欲しい石リストにレッドベリルも書いてあったのに、そのブースはてっきりルビーかと思い込んで、すっ飛ばして見ていました。ええ、ブースがあったのは覚えているんですよ。
旅程も終盤になったある日、そのブースの看板にふと目がいきました。
ん?ちょっと待って、ビクスバイトって!
ビクスバイトは、レッドベリルの業界名です。あまり普及しなかったらしいですが、流通量が極端に少ないのでそうなるでしょうよ、ええ。
というわけで、ブース全体がレッドベリルという凄い所に足を踏み入れました。ある所にはあるものです。
残念ながら
そのブースは高くて手が出ず……いや本当に高かったですよ、赤くて綺麗でしたけれど。
よく、トルマリンの柱状結晶をペンダントにしている人がいますが、あれはトルマリンだからできるのであってですね……ところがここのご店主、レッドベリルの柱状結晶のペンダントをご着用!!
結局、ツーソン滞在中に毎日のように通った、稀少石がざくざくあるブースで買いました。直径1mmぐらいでしょうか、これで何十ドルというお値段です。ピンクっぽい小粒石が沢山入ったロットから、一番赤い石を抜いて買ってきました。
ここのおじちゃんにはすっかり顔を覚えてもらい、最終日には「明日帰るんだ~」などと話しつつ、おじちゃんがナイフで切り取りながら食べていた極太のキュウリを分けてくれ、齧っていたら同じツアーの人が通りかかって
「ちょっとちょっと!何食べてんのよ(笑)」
「え。話してたら『食べる?』って」
「だからって!(笑)」
砂漠の街です。水分は必須🥒
もう一つ残念なのは「レッドエメラルド」と言う人がいることです。
エメラルドはベリルのうちミディアムグリーン以上の石を指しますから、赤はあり得ないのですが。
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