彼らにとっては女でしかない


※田舎に住む男性を一括りにしたような発言が並びますが、あくまで私の主観であり、被害を受けての苛立ちも多分にこもってしまっています。

職業柄地方に行き土地の方と話す機会が多い。
東京はある種他人に興味を持たない風潮があるため、私が夜一人で歩いていようが誰も気に留めないが、田舎は違う。若者が少ないからかもしれないし、それが当たり前だからかもしれない。
田舎に行くと必ず絡まれる。年齢問わず、ありとあらゆる世代の男性諸君に声をかけられる。

思えば、田舎のタクシーで敬語を使われたことがない。地元に馴染んだ居酒屋で、常連客に「観光に来たの?」と聞かれる。来たんですか?だろ死ね馬鹿が。

そして続く。
仕事です。
何の仕事?
ちょっと文章を書く仕事をしてて
ふーん、今いくつなの?彼氏は?
そんな感じ。なんだその急カーブは。そんな路線変更、こっちは求めていない。否、そもそも話しかけてほしくなんかない。

地元の店に行くのは地元の食材を美味しく食べたいからで、地元の人と交流するためじゃない。100歩譲って交流もアリだとして、彼氏はいるか、結婚願望はあるかなんて言われるのはナシだ。完全に。何が起きたって。

とはいえ慣れもしてきたわけで、大抵は適当にかわせるようになった。2件目一緒にと言われた時の角の立たない断り方も覚えた。あんまり絡まれて鬱陶しいとき、ちょっと困り顔を店主に向ければほとんどの人が助けてくれることも知った。

が。

年始一発目の出張。
同行するクライアントの担当者にクソムーブをされたときのいなし方は、まだまだ全くわかっていなかった。

担当者と夜ご飯に行くことはある。そういった場で媚びるのも仕事だ。営業じゃないが、営業よりクライアントと一緒の時間は長い。好かれれば業務もやりやすい。だから誘いにはできるだけ乗るようにしている。

でも、行かなきゃ良かったと本当に思う。

料理できなきゃ結婚できないよ。
いつから彼氏いないの?
さみしくないの?
そのまま独身貫くつもり?
合コンとか開いてあげようか?

ボイレコを回していなかったことが悔やまれるが、覚えている限りでも上記だ。

また取材相手も酷かった。
社会人のスポーツチームを取材したのだが、施設に入って早々「え!若!おっさんが来んのかと思ってた‼︎」と言われたし、取材はなんとかなったものの撮影に移ると「俺のこと笑わせてみてよ」とか「マスク外してくれたら笑ってあげる」とか、もう本当に普通に大っ嫌いだった。最低だった。
補足すると私はライターであり写真はカメラマンの管轄なので、私が笑わせてやる義理はない。が。一応チームプレイとして笑わせ役にまわることが大半だ。でも、繰り返しになるが、私に笑わせる義理はない。ましてや笑わせてみてよなんて言われる筋合いはない。社会人なら自力で笑え。口角すら思うように動かせんのか馬鹿が。

マスク取ってよなどの発言は、以前記事でセクハラに値すると読んだことがある。つまり、セクハラを受けた。だから何だというと、不快だった。これに尽きる。女相手ならどんな調子に乗った発言をしてもいいだろう。そういう思想が見え透いている。

なぜ初めましての他人にそんな振る舞いができるのか。集団がゆえ、気が大きくなったのか。知らない。どうでもいい。
田舎に住みたいと思う時期もかなり最近まであったし、それは居酒屋での絡まれやタクシーの横柄な態度を経た後も「とはいえ星空の下で暮らしたい」が勝っていたが、今回で決めた。
絶対田舎になんか住まない。
絶対田舎出身で未だ田舎の仲間とやたら連んでる男とは付き合わない。結婚しない。
男の担当者とは飲みに行かない。

自業自得なのかもしれない。
私のガードが甘かったかもしれないし、頭が悪そうな顔をしているから仕方ないのかもしれない。
でも、怒る権利はあるし嫌いだと言う資格もあると思う。ただ女なだけで、仕事中に軽んじられることを受け入れろと、そう思う奴がいるなら、令和何年だか知らないが全くもって人類は進歩していないと思う。心から、滅亡を願う。

非常に不愉快な出張だった。
6日間連続で取材に飛び回り合間で原稿を書く日々だった疲れもあり、かなりメンタルに来た。山手線のホームに柵がついていて本当に良かった。

こんな扱いをされても怒鳴り返せない自分の無力さを呪いながら、ひとまずスッキリするために人がたくさん死ぬホラー映画を観ることにする。

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