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ひとつの状況で2ジャンルの専門家の主張が相反することがある件

 ある医師が妊婦さんにカロナールの在庫不足からロキソニンを処方した件がtwitterで話題になっていました。
 結論をいうと、妊婦さんのロキソニンの服用は胎児に影響を及ぼす恐れがあるとのことでした。

妊娠初期におけるの使用で、一番の問題になるのは形態異常です。 この期間に不注意に胎児の器官を作る際に影響を及ぼすを用いると、きわめてまれですが形態異常が起こることがあります。 薬が胎児に最も影響を与えやすいのは、妊娠4か月までで、特に2~3か月までに胎児の重要な各器官はつくられます。

愛知県薬剤師会

妊娠中の解熱鎮痛剤の使用について、ロキソニンなどに代表されるNSAIDsは流産を引き起こす可能性が報告されていたり、胎児動脈管早期閉鎖との関連性によって妊娠後期(28週以降)は禁忌とされています。

クリニックルナ. マミーズクリニックルナ

 うろ覚えの知識だったので、ためになりました。
 そして、妊婦がロキソニンを飲めない理由についてTwitter上では専門的な知識を持つ方々からのたくさんの知見が寄せられ、一方、ロキソニンを処方した医師に対しては昨今のカロナール不足に判断の優先順位を置いたことへの厳しい意見が寄せられました。

 とにかく。その妊婦さんとその胎児の体に、悪い影響が起きる事態にならず、本当によかったです。

 さて。
 私は積極的に病院に行くほうなのですが、総合病院のお医者さんや専門医の先生ほど、ひとつの状況でもジャンルが違うと言うことが違うと感じています。
 さらにいえば、ときには真逆なことある。

 以前、わたしは交通事故で左ひじの神経の手術をしました。全身麻酔をして7~8センチ縫う手術でしたが、術後の回復が良好だったこともあり、早い段階から担当医に「患部の筋肉が固まってしまうから、積極的に動かすように」言われました。
 しかし、その指示のとおりに積極的に左手を動かすようにしていたところ…傷跡がケロイド状に腫れてしまいました…。

 神経の手術をした医師は整形外科の医師です。このケロイドについて相談するも、納得いく返事がもらえず。自分で医師を探して形成外科に通うことにしました。
 すると、形成外科の医師は「関節はただでさえよく動かす部分。傷跡部分を早く動かせば、ケロイドになる体質の人はケロイドがひどくなる。なので、肘を動かさないように」と指示されました…。

 うーん、どっちだ。

 ひとつの状況でも医師の専門ジャンルによって言うことは全然違うんですよね…。
 患者の理想を言えば、各専門の医師が双方で連絡を取り合って患者を診てくれたらいいのですが、現実はVIPでなければ叶わないと感じます。

 結局、わたしは自分の責任と判断である程度、左ひじを動かしながら、ケロイドの治療も続ける、という選択をしました。
 この判断は、結局どちらの医師もできない。自分自身でその塩梅を決めていくしかないのです。

 先述の医師が妊婦にロキソニンを処方した件は医薬分業により薬剤師が気づけば難を逃れる事態でした。
 さすがにこの件は医師の認識不足という印象は否めませんが、ひとつの状況でも専門のジャンルが違うと言うこと、というか優先順位が異なる一例とも受け止められます。

 対応策としては、医師に任せきりにせずに自分でも勉強をし、かつ自分の体なので自分の納得いく治療や処置をしていくことだと思います。
 仮に病巣が悪化しても明らかな医療ミスでない限り、医師が責任をとってはくれませんから。

 自分で自分を守るしかないのです。

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