見出し画像

体育座り

 体育座り、あの子供の頃には当たり前のようにしていた座り方ですが、年齢を重ねるにつれて、気づけば無意識のうちに遠ざかってしまうものですね。久しぶりに試してみたところ、驚くほどの違和感を覚えました。膝を曲げ、足を抱え込むようにして座る姿勢に、昔のような軽やかさが全く感じられず、むしろ膝頭がぴたっとつかないどころか、体が妙に不安定になってしまいました。

 若い頃は、柔軟性があり、何の苦労もなく行えていた動作が、今ではまるで別の動きのように感じることが増えてきました。特に、体育座りから立ち上がろうとする瞬間に感じる不安定さには、年齢を感じざるを得ません。これは体の柔軟性が失われ、筋力も衰えている証拠です。しかし、こうした変化をただ悲観的に受け止めるのではなく、上手に向き合い、今の自分に合った方法で体を動かしていくことが大切だと感じています。

 例えば、私が最近意識して取り入れているのは、「ゴロゴロ運動」とでも言うべき、ゆるい体の動かし方です。テレビを見ながらや布団の上で、仰向けになって足を軽く持ち上げてみたり、左右に転がってみたりするだけでも、意外と体の血流が良くなり、筋肉をほぐすことができます。これなら、特別な器具や広いスペースも必要なく、日常のちょっとした時間を使って体を動かせるので、無理なく続けられます。

 もちろん、年齢とともに変わる体を意識することは、心地よく年を重ねるための大切なポイントです。若い頃の自分と比較して、できなくなったことばかりに目を向けるのではなく、今の自分の体が心地よく感じる動きを探すことが大切です。それがたとえ、体育座りができなくなったことであっても、ゴロゴロと寝転がりながら体をほぐすことが、新たな体との付き合い方かもしれません。

 さらに、この「ゴロゴロ運動」には精神的なリラクゼーション効果もあります。日々の生活で溜まるストレスや緊張を、床に身を預けるような感覚で解き放つことができるのです。心地よいストレッチや軽い動きを取り入れながら、リラックスする時間を意識的に作ることで、心と体のバランスを保つことができます。

 体育座りに関しては、見直しをする学校も増えていると聞きます。年寄りが負担を感じる姿勢というのは、やはり体に負担をかけるのかもしれませんね。

 最後に、年齢を重ねると、どうしても運動が億劫になることがあります。しかし、私たちが求めるのは、必ずしも激しい運動や若々しい柔軟性の維持ではなく、日常生活の中での心地よさや、無理のない範囲での健康維持です。これからも、無理なく続けられる自分に合った運動方法を見つけて、年齢に逆らわず、自然体で楽しく体を動かしていきたいものです。

 皆さんもぜひ、自分に合ったリラックス方法や体の動かし方を見つけて、心身ともに心地よい毎日を過ごしてください。

いいなと思ったら応援しよう!