見出し画像

何科にかかるか迷うことはありませんか?

 みなさんは、体調が悪くて病院に行った時、さて何科にかかろうかと迷った事はありませんか。最近では総合診療部というのが大きな病院にはありますね。まずはそこにかかると、それで問題解決ということもありますし、診察の結果必要ならば専門の科に紹介してくれます。

 また東洋診療部とか漢方科などという名称で漢方外来を開設している病院もあります。施設によっては、総合診療部の中に漢方外来を開設している施設も見られます。実は総合診療部と漢方というのは相性がいいのです。

 漢方診療では、一つの症状あるいは一つの臓器だけに的を絞って診ると言う事はせずに、体全体の調子を見て必要な治療を判断いたします。総合診療部も体全体を診るという点では同じですね。診断をつけるために、体全体の状態を診察し、検査し、診断していくわけです。そしてどちらの場合も特定の病気が見つかり、必要なときにはその専門家にお願いするわけです。専門の診療科に行くほどでもなければ、そこで診療が完結します。

 ですから、受診する科に迷ったときには総合診療科もいいですが漢方と言うのもいいと思っています。

 漢方診療を行っている医師の中には、日本東洋医学会の漢方専門医と言う資格を取っているものがいます。私もその1人ですが、この専門医を取得するためには内科、外科、産婦人科、小児科、整形外科などの主な診療科の認定医や専門医資格を持っていることが必要なのです。つまり漢方専門医と言うのは西洋医学をある程度習得した上でなければ取得できない資格なのです。

 もしあなたが漢方専門医の診察を受けた場合、漢方薬しか使わないと言う事は無いわけです。あなたの症状を改善するためにどうすれば良いのかを考えて、西洋医学と東洋医学、両方の視点から考えくれます。外来診療の中で、最初から漢方薬を希望して受診される方もおられます。しかしその方にとって漢方を処方した方が良いのかあるいは普通の西洋医学で治療したほうがいいのか、はたまた両者を併用して治療したほうがいいのかと言うのは一人ひとりに応じて判断することになります。

 クリニックを受診する時もちょっと漢方に興味のあるドクターだとラッキーかもしれません。多くの場合あなたの話をよく聞いてくれる可能性があります。やはり話をよく聞いてもらった上で全体として判断してほしいですよね。そして必要なときには適切な専門医を紹介してくれると言うのがベストですね。

 ちょっと漢方に対して身びいきになったかもしれません。当然漢方などに興味がなくても素敵な先生はたくさんおられます。自分に合った漢方薬に出会えるのも人生にとって大きなプラスですが、気の合うドクターと巡り会うというのも一つの財産かもしれません。良いドクターと出会って体調管理がスムーズに行えるといいですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?