ヨハネによる福音書*あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい
しかし、彼らがしつこく問い続けるので、イエスは身を起こして言われた。
「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」
そしてまた、身をかがめて地面に書き続けられた。
これを聞いた者は、年長者から始まって、一人また一人と、立ち去ってしまい、イエスひとりと、真ん中にいた女が残った。
イエスは、身を起こして言われた。
「婦人よ、あの人たちはどこにいるのか。だれもあなたを罪に定めなかったのか。」
女が、「主よ、だれも」と言うと、イエスは言われた。
「わたしもあなたを罪に定めない。行きなさい。これからは、もう罪を犯してはならない。」
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ヨハネによる福音 8.7-11
四旬節 第5主日 福音朗読
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今日の福音朗読は、当時の律法では石打ちによる死刑とされていた、姦通の罪で捕らえられた女性がイエス様のもとへ連れて来られる有名な場面でした。
大勢の人々に囲まれ、取り返しのつかない後悔と、死刑を目前にした恐怖に震えていたであろう女性にとって、イエス様の愛とゆるしはどれほどの救いだったことでしょう。
「平和を祈るものは、1本の針も隠し持っていてはならぬ。」
永井隆博士の著書「平和塔」にある言葉です。
人を責めたり心を傷つけたりする、石や針を思わず手にしてしまったとき、手にしそうになったとき、今日の福音や永井先生の言葉を思い出したいと思います。
写真はいま、如己堂の入り口に咲いている「御衣黄」。ご出身の島根から贈られた、上品な緑が美しい桜です。
かつては長崎の神学校や修道院で受け継がれてきた、手編みのロザリオ「長崎編み」。伝統を受け継いでいけるよう、ひと目ひと目、祈りを込めて編み続けたいと思います。