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干し芋比べ



お芋がとれるこの時期、干し芋を作っているおうちは、結構ある。
自宅の前や庭に、干し芋を天日干ししている様子がよくみられた。
出来上がった干し芋をもらう時期でもある。
自宅前とは言っても、道沿いの家壁の外に干されている芋も多かった。
部活帰りでお腹の空いた中学生は、そっと一枚とってみんなで分けて食べました。
どこのおうちのが美味しいとか、芋の切り方がうまいとか
料理評論家のように話をしながら干し芋泥棒たちの帰り道は、賑やかでした。
一番美味しい干し芋のおうちは、私が大人になっても、毎年自宅前に、天日干しの干し芋を干してました。
ある年、ちょうど干し芋を干しているおばさんに会うことができました。「子どもの時ここの干し芋を取りました。毎年楽しみでした。
どうしたらこんなに綺麗に作れるのですか?」
おばさんは、笑って「毎年、一番端のちょっと崩れた干し芋を誰かが持っていくんだよね
正直に言ってきた子は、初めてだよー」と言いながら、芋を切る時の道具の説明をしてくれました。
その時、教えてもらった道具を教えてもらった内藤金物店で買って、干し芋を作ってみましたが、あの時の味にはなりませんでした。果物泥棒②のお話



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