花菜

本と映画と音楽とジブリが好きです。

花菜

本と映画と音楽とジブリが好きです。

最近の記事

共感覚の話

私は小さい頃から数字に性別があった。 性格があったかは定かではないが、なんとなくの相性のようなものはある。 この感覚が消えてしまう前に、ここに記録として書き留めておこうと思う。 それぞれの性別まず、性別があるのは1~9までの数字。 1 無性別 2 男の子 3 女の子 4 男の子 5 男の子 6 男の子 7 女の子 8 女の子 9 男の子 0は認識というか、感じられない。空気に近い存在というか、物質化していないイメージ。 1が一番小さくて9が一番大きい。 それぞれ大

    • しかたがない という言葉の面白さ

      しかたがない という言葉がなんだか好きだ。五感がいいのか意味が好きなのか。 軽くため息を付いているようにも聞こえるし、少し笑みを浮かべているようにも見える。自分を納得させるために呪文のように聞こえるときもある。 全面的に良い意味を持っている言葉ではないが、しかたがないとつぶやくとなんだか絵本の世界に入り込んだような錯覚になるのが好きなのかもしれない。 絵本『ぐりとぐら』でおなべが大きくてリュックに入らないときに「しかたがない。ひっぱって いこう」「しかたがない。ころがし

      • その瞬間にしか価値がないものに弱い話

        もともと涙もろい方ではあったけれど、最近「青春」ジャンルにめっぽう弱い。 学生、特に中学生や高校生が楽しそうにしているだけでどんどん目が潤っていく。どんなにくだらない瞬間でも、ほとんど条件反射のように涙が出ている。 きっと学生時代が終わって、その価値を正しく認識できたからだと思う。 もともと人間はその時にその価値を正しく測ることはできないと思っているが、特に若いうちはそれが難しい。 だらだら友達とだべっている時間 「部活だるい」と言いながらもなんだかんだ楽しめてしまうこ

        • 創作ショート#1

          夢の幻 夢を、見ていた。彼女の夢を。 彼女は音楽が大好きだった。いや、愛していたと言っても過言ではない。 それと同時に彼女は音楽に愛されていた。私も彼女を愛していた。 私と彼女はよく街へ出かけた。そこには様々な音楽が溢れていた。クラッシック、ジャズ、ポップス、何処か遠い国の民謡、才能溢れる作曲家たちの名のない曲。どれもこれも素敵だった。 夢の中の彼女はいつもそこにいた。快晴の日は空を見上げながら音楽に合わせて鼻歌を歌っていた。大雨の日は雨に打たれながら踊っていた。雪の日

          高校1年生の私

          暇な時によくiPhoneの中の写真や動画を見て、思い出に浸る。 今日もみんなで花火をしたり、流行りのモノマネやギャグをやった動画を見ていた。 ああ、またみんなで遊びたいなぁと、iPhoneの画面をスライドしているとふとあの人のピアノを弾いている音だけの動画を見つけた。軽い気持ちで再生ボタンを押した。 私のiPhoneから音が聴こえた、その、瞬間。 鳥肌がたった。あの人がピアノを弾く姿が鮮明に思い出されたから。 もう忘れたと思っていたのに、もう諦めたと思っていたのに、それな

          高校1年生の私

          はじめりのnote

          noteの存在は知っていた。 面白い文章を書く人たちで溢れているプラットフォームらしい。文章をかくことに憧れはあったけれど、そんな大層なこと自分には到底できるものではないと思っていた。ましては世の中に公開するなんて考えられない、と。 今、大学を卒業して1年ぶりに自宅のパソコンのキーボードを打っているのは「なにか」のタイミングが重なったから。 よく行くお店の店主さんと話しているときに「書いて見れば?」と勧められた。 次のお店でも「感覚は消えていくものなのだから、書き留めて

          はじめりのnote