テテが持つ 「1/fゆらぎ」
バンタンの曲は何かしようとする時、モチベーションを上げてくれる。
きっと、出勤時や通学時、家事をする時にバンタンの曲を聴いているARMYは多いだろうし、他にもそれぞれに「アガる」曲というのはあるだろう。
では、「集中出来る」曲はどうか・・
必ずしも静かな曲がそうとは言えない。
歌詞と真剣に向き合ってしまったりする事があり、何かに集中する為に聴く、となるとまた話は別になる。
‘Chritmas Tree’
この曲はテテの作詞作曲ではなく、OSTとなったSBSのドラマ「Our Beloved Summer その年、私たちは」の音楽監督ナム・ヘスン氏が、テテの歌声を聴き、このドラマのストーリーに合わせて企画段階から彼を念頭において作った楽曲。
この曲を聴いたテテも
「数曲を聴いて僕のスタイルを全て理解して頂いた事にとても感謝しました」
と話すほど、テテの感性とマッチしている曲。
楽曲自体が穏やかでゆったりとした曲調であるのも確かだけれど、テテの歌声がふんわりとした穏やかな空気を纏わせてくれる様な、包み込む優しさがある。
私はこの曲を聴くと自分でも驚く程の集中力を発揮する。
(このnoteを書いている今もそう・・・)
一度は会社帰りにこの曲を聴きながら本を読んでいたら、あまりに集中してしまい電車を乗り過ごしそうになってしまったほど。
(これは自分でもびっくりして、以前Twitterに投稿した事がある出来事)
その時の私は、周りの雑音、電車の走行音が全く気にならず、更にはイヤホンから流れてくる歌声が心地よく、本を読む事に没頭していた。
勿論、読んでいた物が自分にとってとても興味深い内容だったのもあるのだけれど、それは’Christmas Tree’を聴いていなかった前日までにはなかった事だった。
その時、どうしてこんなに集中したんだろう・・と考え、この「1/fゆらぎ」を思い出したのだ。
「1/fゆらぎ」とは
「1/fゆらぎ」とは、自然界の風の音、雨の音、波の音、木々がざわめく音、焚き火の音。視覚的な物だとキャンドルの灯があり、人の脳にα波を出現させ、リラックスや集中力を高める効果があるとされている。
音楽では、モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトム・ジーク」がこの「1/fゆらぎ」を持つ。
また、人の声にもこのゆらぎを持つ声が存在し、宇多田ヒカルさん、俳優の森本レオさんの声などがあげられている。
こうお話しすると、どういうものか何となく想像もしやすいかも・・・
テテはこのゆらぎを持つ歌声だから脳がリラックスして、穏やかな気持ちになれたり、集中力が増して本を読む事に没頭出来たのだと思う。
テテの歌声
テテの歌声については、2014年のアメリカン・ハッスルライフ Ep.6-4 「トラブルチームのR&B修行」でも、映画「天使にラブソングを」の主人公のモデルであるアイリス先生に
「声が本当に素敵
ソウルフルでずっと聴いていたくなる
貴方にはその歌声で人の心を動かす力がある」
と絶賛されている。
(実はこの時のテテは喉の調子も悪く、数日前から耳鳴りもしていたという絶不調状態だったにも関わらずだ)
そこから更に磨きがかかった今のテテの歌声は、息の量を多く使った、低く深く、上質なベルベットの様な柔らかくセクシーな歌声。
また、突き抜ける3オクターブを出せる驚異の声帯も持つ。
高音域のファルセットは空気の共鳴すら感じる神秘的な歌声でもあり、一度聴いたら忘れられない唯一無二のポテンシャルの高い歌声。
また、繊細なビブラートを自在に使いこなし、息の上に声を乗せている様な「ゆらぎ」がある。
そして他のソロ曲でも共通して感じる、驚くべき肺活量と息継ぎのタイミングの絶妙さ。
肺活量については、おそらく楽器を吹いてきた事も関係していると推察出来るが、聴く者に心地良さを与えるこの息遣いと歌声は、トレーニングだけで手に入るものではない、持って生まれたテテだけの歌声なのだと思う。
この「息」。
この使い方が「1/fゆらぎ」を聴く者に感じさせるのだと思う。
そして、最近はその歌声に更に「艶」も加わり、耳にとても心地良い。
この全てが’Christmas Tree’には凝縮されている。
楽曲とテテの歌い方、歌声が絶妙にマッチしているのだ。
この曲はまさに木目のテーブルの上のキャンドルを頬杖を付きながら眺めている気持ちになる。
人を癒し、リラックスさせる事が出来る歌声。
これがアーティストとしてのテテの才能のひとつなのだと思う。