もしかして『アタマジラミ』かも?知識と園での対応をご紹介!
こんにちは!今回は、みなさん一度は名前を聞いたことがあるであろう、『アタマジラミ』についての知識と対処法を書きたいと思います。「うちは毎日お風呂に入っているから関係ないわ!」と感じるかもしれませんが、アタマジラミは不衛生だから罹るわけではありません。特にお子様に罹りやすく幼稚園や保育園でもよく発生していますので、知識として持っておくと慌てずにすみますよ!
<このnoteは『COTETE Labo』掲載記事です>
アタマジラミについて
保育園や幼稚園に通っている方は、『アタマジラミに注意』というお手紙をもらってきたことがあるかもしれません。決して珍しいことではなく、一年に一度以上園内で流行しています。今回はかかってしまった場合の対処方法や、保育園・幼稚園生活での注意点をご紹介したいと思います。参考になれば幸いです!
アタマジラミとは?
シラミという寄生虫が、頭に住みついてしまいます。シラミは体長2~4mmで、肉眼で見ることができます。皮膚から血液を吸うため、身体は茶色っぽいです。動きがとても速く、見つけた!と思ってもすぐに毛の中に隠れてしまいます。(とても気持ちが悪い見た目なので掲載は控えますが、興味のある方は検索してみてください…!)また、髪の1本1本にフケのような粒がつきます。これはシラミの卵になります。私の息子たちが罹ったときも、卵で気が付きました。
アタマジラミはとても痒くなるようで、いつもより不自然に頭をボリボリと掻いていたのが発見のきっかけでした。
余談ですが、陰毛に寄生する『毛じらみ』という虫もいます。全く別のものですので家族や知人、病院などで話すときに、言い間違えないように注意しましょう(笑)
誰にでもうつる
アタマジラミがいると聞くと、なんだか不衛生な印象になってしまいますよね。私も、知識がない頃は「お風呂に入っていないのかな…」「ちゃんと髪の毛洗ってないのかな…」と思ってしまいましたが、実は全く関係がありません。毎日お風呂に入って清潔にしていても、アタマジラミに罹ります。
アタマジラミは自然発生ではなく、人から人にうつります。隣に座っているときにピョンと飛び移るだけで、もう感染するのだそう。また、くしやタオルの共有などでもうつってしまいます。距離感が近く、頭をくっつけて遊ぶことがある子どもたちの間で流行るのも納得ですよね。もしシラミを見つけたら、家族間や友達同士での感染に注意が必要になります。
かかりやすい季節は?
夏の暑さや冬の寒さで死んでしまうということはなく、春夏秋冬どの季節でもかかります。また、タオルの共有などで、プールの季節はお子様から保護者の方にうつることもありますので特に注意しましょう。
かかってしまったらどうしたらいい?
アタマジラミの基本的な知識を書きましたが、次に実際にかかってしまったときの知識をご紹介していきます!
もしかして…と思ったときは
虫の姿が見つかればわかりやすいのですが、肉眼で見えるとはいえとてもすばしっこく、すぐに髪の間に隠れてしまって見つけられないことがあります。しかし、卵のようなものがついている場合は、アタマジラミを疑いましょう。フケは触るとすぐにとれますが、卵はしっかりとついていてなかなかとることができないのが特徴です。また、卵は細長い形をしています。インターネットで検索をすると画像が出てきますので、必要に応じて見てみてくださいね。
アタマジラミでも登園できる?
もしアタマジラミの可能性がある場合、幼稚園や保育園で集団生活をしているときはぜひ先生に伝えてください。アタマジラミでも出席停止にはならず、変わらず登園することができますのでご安心くださいね!先生方は対処に慣れていますし、不衛生だから感染するわけではないことも知っています。周りに広がらないようにしてくれますし、子どもが嫌な思いをしないようにも配慮をしてくれることと思います。
園によって髪型の指定・服装の指定などがあるかもしれません。少々面倒に感じることがあるかもしれませんが、その場合はしっかり守って登園するようにしましょう。
病院を受診したほうがいい?何科?
では、病院を受診したほうがいいのでしょうか。これは、集団生活をしているときは園の指示に従いましょう。実は病院では診断はできますが、駆除のシャンプーは薬局・ドラッグストアで自分で購入することになります。ですので、アタマジラミだと完全にわかっている場合は受診をしなくても治療・駆除ができるのです。診断書・登園許可証も必要ありません。
しかし、受診によるメリットとして、シラミが吸血することや引っ掻きすぎて頭皮が傷ついている際にその部分の診断・治療をすることができます。また、実はアタマジラミではなかった場合にもしっかりと見てもらうことができます。
科は、皮膚科が適切ですが、中には小児科を受診し診断してもらった保護者の方もいました。
駆除方法・感染対策
実際にアタマジラミだとわかったら、どのような方法で駆除をしていくのでしょうか。また、家庭内で広がらないための感染対策もご紹介いたします。
専用のシャンプーを利用する
薬局・ドラッグストアで販売している、専用のシャンプーを利用しましょう。スミスリンシャンプーというものが有名です。説明書き通りにしっかりと使用することで、駆除をすることができます。とはいえ、1度使えば死滅するわけではありませんし、卵には効果がありません。ですので、卵が孵化し、その生体を駆除していきながら、少しずついなくなるのを待つしかありません。大変ですが、がんばりましょう。
また、家族間ではとても感染しやすいため、1人感染がわかったらすでに他の人にも感染している可能性があります。うちも気づいたときには兄弟2人ともにシラミがいました。誰か一人の頭に残っていると、またそこからうつってしまいますので、家族全員が専用シャンプーを使うのが望ましいといえます。とはいえ高額になってしまうのが辛いところです。
目の細かい櫛でとき、卵をとる
目の細かい櫛でとくと、卵をとることができます。専用のシャンプーにコームが入っている場合もあります。予めとって減らしておくことで、感染を広げることを防ぐことができます。
髪の毛を切る
「夏だし、男の子だし!」と髪を丸坊主にしていたご家庭もありました。昔はアタマジラミの駆除のために髪を坊主にしていたそうです。また、髪の長い女の子の場合も少し短くすることでケアしやすくなるというメリットがあります。しかし、髪はまた伸ばすのに時間がかかりますよね。無理して切る必要はありませんし、園で「切ってきてください」と言われることはありませんのでご安心ください。
タオル・櫛などを共有しない 洗濯物もできればわける
家庭内の感染対策では、タオルは1人1人わけ、櫛やブラシの共有は絶対にやめましょう。できれば洗濯も分けることができるとなお安心です。枕カバーやシーツも毎日替え、掃除機をかけることで感染をぐっと減らすことができます。
熱で死滅させる
55度以上で10分間熱すると死滅するそうです。分けての洗濯が大変な場合は、シラミに感染してしまった家族の洗濯物だけしばらく熱湯につけておくといいでしょう。また、枕カバーやシーツもアイロンをかけることで死滅させることができますので、毎日替えるのが大変な場合はやってみてくださいね。
できるだけ距離をとる
これが最も難しいのですが、感染している家族とはできるだけ距離をとることを意識しましょう。頭をくっつけて1つのものを見たり、至近距離で隣に並ぶだけで簡単にシラミが飛び移ってしまいます。特にお子様の場合、お父さんお母さんと距離をとることは難しいですよね。部屋の中でも髪を結ったり、帽子をかぶるなどをして対処しましょう。兄弟は特に要注意です。
睡眠のときも隣で寝るのをやめ、離れるようにしましょう。
幼稚園・保育園での対応
シラミは出席停止ではなく通常登園できると書きましたが、感染が広がってしまうことは問題ですよね。そのため、園では先生方がしっかりと対応をしています。具体的にどんな対応を行っているのか、一例をご紹介いたします!※園の方針によります。全く同じ対応がとられなかったとしても、必ず何らかの対策がとられていますのでご安心くださいね。
アタマジラミの報告を受けたあと
まず園では通常登園できることを伝え、けれども他の子にうつらないように配慮していただきたいことをお伝えします。看護師さんが配置されている場合は直接看護師さんからお話がある場合も。
例えば…
シラミはとてもうつりやすいため、他の子どもたちにうつらないように最大限配慮します。そうしないと、せっかくシャンプーを使って駆除し、完治したにも関わらず、いつの間にかうつしてしまった別の子を介してもう一度罹ってしまうこともあるのです。
他にもこんな対応をしている!
ご家庭に配慮していただくだけではなく、園の方でもシラミがまん延しないように十分に気を付けます。
このように、クラス内はもちろん園内でまん延してしまうことがないよう、様々な配慮をしながら保育をしています。でも、給食を一人だけ別のところで食べた。お昼寝のときに一人だけポツンと離れた場所だったなどという、子どもが悲しくなってしまうような配慮は絶対にしません。ご安心くださいね。
報告の義務はありますか?
アタマジラミが見つかった際、実は報告の義務はありません。シラミだとわかっていても園に伝えない保護者の方も少なからずいらっしゃいます。しかし、お子様にシラミがいると気づいたとき、既にクラスや園に罹っている子がいる可能性があります。報告をしていただけることで、先生側も配慮することができるのですが、知らないままでは学年を超えた大流行に繋がりかねません。せっかく駆除したのにもかかわらずまた我が子に感染してしまうことも大いに考えられます。
最後に…
いかがでしたでしょうか?集団生活をしているとシラミに限らず、風邪や感染症にかかってしまうのは仕方がないことです。しっかりと対処することで、スムーズに治すことができます。息子たちが罹ったときは兄弟以外誰にもうつることなく無事に駆除することができました。シャンプーや掃除など大変ではありますが、家族で協力をしながら乗り越えていきましょう!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?