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[ベビーサイン]って何?メリット・デメリットをご紹介!

 こんにちは!いきなりですが、『ベビーサイン』って何のことかご存じですか?なんとなく聞いたことがあるという方や、既に実践している方もいるかもしれません。今日はそんな『ベビーサイン』についてご紹介したいと思います!

<このnoteは『COTETE Labo』掲載記事です>

ベビーサインって?

 ベビーサインとは、まだ話すことができない赤ちゃんと意思の疎通を図るために考案されたジェスチャーやハンドサインのことをいいます。1990年代にアメリカで始まったそうで、現在は日本でもたくさんのお父さんお母さんが実践しています。日本ベビーサイン協会というものがあったり、ベビーサインの講習会があったりするので、名前だけでも聞いたことがある方が多いのではないでしょうか?

使い方は?

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 ベビーサインの使い方は、普段の語り掛けの中にそのジェスチャーを取り入れていきます。最初は赤ちゃんから返ってくることはないのですが、何度も日常的に行っていく中で赤ちゃんがその意味を理解し、使ってくれるようになるようです。推奨時期は生後6ヶ月~1歳半頃ですが、生後すぐから行っても問題はありません。ただし、赤ちゃんからのサインが返ってくるようになるのは模倣をすることができるようになり、楽しくなる時期生後5,6か月頃と言われています。
 その後は赤ちゃんが表現できるようになり、まだ言葉で話すことができなくても、自分の気持ちをサインで伝えてくれるようになるそうです!

メリットは?

 ベビーサインがどんなものかわかったところで、メリットとデメリットをご紹介していきたいと思います。

・赤ちゃんと意思疎通ができるようになると、育児のストレスが減る!
 ベビーサインをうまく習得すると、赤ちゃんと意思疎通ができるようになってきます。それによって、赤ちゃんのしてほしいこと、したいことがわかるようになり、育児がスムーズに進むというメリットがあげられます。
 また、お母さんよりも接している時間の短いお父さんも、赤ちゃんからのサインに気付くことで泣いている理由がわかるかもしれません。サインを使うことによって、結果的に育児のストレスを減らすことができるのです。

・話し言葉の習得に好影響がある
 ベビーサインは、話し言葉の習得に好影響があると言われています。それは、赤ちゃんがまだ話すことができない時期からベビーサインを通じて自分の気持ちを伝え、相手に伝わる喜びに気付くことができるからです。実際、ベビーサインを使っていた赤ちゃんは、コミュニケーション能力が高いというデータもあるそうです。
 しかし、この点には注意事項もありますので、後程書いていきたいと思います。

・信頼関係が深まる
 
お父さんお母さんとベビーサインを通じてコミュニケーションをとることで、信頼関係が深まると言われています。コミュニケーションをとる喜びも、ベビーサインから得ることができます。

・楽しい!
 ベビーサインはジェスチャーのように行うので、赤ちゃんにとってはお父さんお母さんと遊んでいるようにも感じられます。お父さんお母さんが自分に向かって楽しんでサインをしてくれることが、赤ちゃんはとても楽しく感じられることでしょう。

デメリットは?

 次にデメリットを紹介していきたいと思います。

・サインを覚えるのが大変…
 ベビーサインはとても様々な種類があります。実際のテキストには178種類もあるとか…それを1つ1つ覚えるのはとても大変になってしまいます。覚えることがストレスになってしまっては意味がありませんよね。

・教室に通うとお金がかかってしまう
 最近ではベビーサイン教室や、ベビーサイン講座が開かれていますが、受講することで費用がかかってしまいます。もちろんしっかりと教えてもらえる分、費用分お支払いをする価値がある教室ではありますが、育休中などで余裕がない場合にはデメリットになってしまうでしょう。
 一方で、インターネットや動画サイトなどでもベビーサインを教えてくれていますので、独学で覚えることも可能です!

・赤ちゃんが覚えてくれない、他の赤ちゃんと比べてしまう
 赤ちゃんには一人一人個性があり、ベビーサインに興味を持ってくれる子と、そうではない子がいます。見て理解はしていてもお父さんお母さんにサインとして出してくれない子もいますし、言葉とサインが繋がらない子、一度覚えたものを忘れてしまう子もいます。一方ですぐに覚えて使ってくれる子もいます。このことが、お父さんお母さんにとってストレスになってしまう可能性もあります。「うちの子のほうが早くから教えていたのに。」「どうして覚えてくれないの?」という気持ちを持たずに、使っていくのがいいかと思います。

・ベビーサインに頼りすぎてしまう
 ベビーサインができるようになるととても嬉しいですよね!しかし、赤ちゃんが出してくれたサインをそのまま鵜呑みにしてしまうことは少々危険でもあります。
 「ミルク」のサインを出してくれたからまだお腹が空く時間ではなかったけどミルクを与えて飲みすぎてしまったり、「うちの子は「痛い」のジェスチャーができるから、何かあったらジェスチャーで教えてくれるだろう」と思って怪我や病気を見過ごしてしまったり。
 ベビーサインは意思疎通をするきっかけにはなりますが、あまり頼りすぎないようにして、赤ちゃんの様子もしっかり見てあげましょう。

注意点はある?

 ベビーサインを使用するにあたり、いくつか注意点もありますのでご紹介いたします。私自身が保育園で働いていたときの体験談も交えた内容となっておりますので、参考になれば嬉しいです。

言葉の発達が遅れてしまう可能性がある

 先ほど、・話し言葉の習得に好影響があるとご紹介しましたが、実は使い方によっては逆に言葉の発達が遅れてしまう可能性もありますので注意が必要です。それは、『ベビーサインのみを覚えてしまったとき』です。言葉で伝えるよりも先にベビーサインが出るようになってしまい、言葉自体を理解しているのにも関わらず発語が遅れる可能性があります。
 保育園でも、朝から夕方までベビーサインを使用して会話をしようとし、先生の言っていることを理解しているのにも関わらず、お話をしない子がいました。そのときは、サインを理解しつつも「うんうん、『おいしい』ね!」と言葉を伝えるように気を付けていました。
 ですので、ベビーサインを使うときはサインだけを教えるのではなく、ジェスチャーをしながらも「ミルク飲もうね」とか、「お風呂に入ろうね」など必ず言葉も添えてあげてくださいね。
 余談ですが、ベビーサインではなく全てを指差しで伝える子もいました。祖父母や伯父、伯母などたくさんの大人に囲まれて育っていた子だったのですが、言葉の発達が遅れてしまってご両親が心配していました。検診で保健師さんに「指をさすだけで大人が動いてくれるから、この子は言葉の必要性を感じていないようです」と言われたそうです…!なるほど。と感心しました!それから園とご家族で言葉の発達をサポートしたところ、とってもお話が上手になりました。※お子様によって個人差がありますので、一例です。
 お子さんの気持ちに気付いてあげることは大切ですが、全てやってあげるのは違うんだなぁと改めて気付いた出来事でした。

保育園などでは積極的にサインを利用できない可能性もある

 こちらも体験談になりますが、0歳児で入園したご家庭のお母さんに、面談のときに「うちではベビーサインを教えているので、園でもベビーサインで会話をしてほしい。」「ベビーサインを覚えてほしいから、言葉はまだ教えないでほしい。」と言われたことがあります。しかし、保育士全員がベビーサインができるわけではありませんし、ご家庭で本格的に教えているような数多くのベビーサインを保育士が学ぶことは正直難しいです。また、「サインを覚えてほしいから言葉はまだ教えないで」といったこともなかなか難しいお願いだったりします。
 このように、保育園や託児所にお子さんを預ける場合、ベビーサインを積極的に使ってもらうことは、施設によっては無理だと言われてしまう可能性もありますし、難しいのではないかと思います。
 これは、保育施設に限らず、祖父母や親戚、友達に預ける際にも言えることです。せっかく覚えたベビーサインが通じないとお子さん自身も悲しい気持ちになってしまいます。ですので、既にサインが出せるお子様を預ける際には、「こういうサインをしたらこういう意味です」と教えておいて下さるととても助かります♪

実は昔から使われている!?

 メリット、デメリット、注意点をご紹介しましたが、ベビーサインは実は古くから使われていたりします。
おばあちゃんなどご年配の方が赤ちゃんに「おいしいね、おいしいね」と頬っぺたをポンポンと叩くしぐさを教えることがあります。他にも、「ねんねしようね」と手と手を合わせて頬っぺたの横に添える仕草も、そのままベビーサインだったりします。

最後に…

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 ベビーサインと聞くと、一見手話のようなイメージに感じるかもしれませんが、簡単でわかりやすいものもたくさんあったり、既に何気なく使っているものもあるかもしれません。デメリットや注意点もありますが、それでも赤ちゃんとコミュニケーションがとれる素敵なものだと思います!
 ぜひ興味のある方は、やってみてくださいね。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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