どんな絵本を読めばいいの?絵本の読み方・選び方1
こんにちは!「絵本の読み聞かせをするといい」ということを、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?とはいえ、実際に読み聞かせをするときには、どんな絵本を選べばいいのか悩む方も多いと思います。そこで今日は、どんな絵本を選べばいいの?どうやって読んであげたらいいの?という記事を書いていきたいと思います!
<このnoteは『COTETE Labo』掲載記事です>
絵本は発達にいいって本当?
絵本は、子どもの発達にとても良い影響を与えてくれます。最近では市のイベントで絵本の読み聞かせの会が開かれていたり、集団検診のときに絵本のプレゼントがあるなど、絵本に力を入れている市町村も多いそうです。それでは、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
①物の名前や動物の名前など絵本を通じて知り、言葉の獲得に繋がっていく
日常生活の中で、偶然野生のライオンに出会う機会はありません(笑)ネズミに出会うことも少ないでしょう。このように、絵本では普段関わることが難しい物や、生き物などもたくさん出てきます。大人でもあまり見ないような物が出てくることも多くあります。絵本を通じて様々なことを知り、知識を得ることができ、言葉の獲得に繋がっていくのです。
②想像力が膨らむ
絵本では、実際にはあり得ないことがたくさん書いてあります。虹の上を歩いたり、空を飛ぶことができたり。お花や動物がしゃべることも、現実ではあり得ないことですが、絵本に親しむことで子どもたちの想像力はとても膨らみ、感性がどんどん豊かになります。道端で踏まれてしまっている花を見て「お花さん、痛いって泣いてるね」と言ったり、自宅の犬にエサをあげたときに「犬さん、ありがとうって言ってるね」と言うなど、相手の気持ちを想像することもできるようになっていきます。大きくなったらこんなことをしたい!という夢も膨らんでいきますよ。
③親子のコミュニケーションに役立つ
絵本は、親子のコミュニケーションにも役立つアイテムです。お父さん・お母さんが絵本を読んでくれるということは、優しい声やぬくもりに安心することはもちろんですが、子どもにとっては大好きなお父さんお母さんが一緒に絵本の世界に行ってくれるということでもあります。絵本を聞いているときに感じるワクワクドキドキという気持ちを、一緒に共有することができるのです。
このように、絵本にはメリットばかりです。忙しいときや疲れているときに催促をされると面倒に感じてしまうかもしれませんが、お子様と一緒に絵本を楽しんでみてくださいね。
どんな絵本を読んであげればいいの?
本屋さんに行くと、とんでもない数の絵本が並んでいると思います。そして日々どんどん新しい絵本が出版されています。この一冊一冊の口コミを調べたり、実際に読んで判断するということは残念ながら難しいと思います。有名な絵本でも自分や子どもが面白いと感じなかったり、全く聞いたことがない絵本でも読んでみたらおもしろくて子どものお気に入りになったり。そういうところも絵本の魅力です!
とはいえ、まず何から買っていいかわからないという方もいらっしゃると思いますので、「どんな絵本を読んであげたらいいの?」という疑問にお答えしたいと思います。
◎月齢、年齢に合った絵本を選ぶ
絵本には年齢の目安が書いてあることもありますが、その年齢以外絶対に読んじゃダメという決まりはありません。しかし、その子にとって“難しすぎる””簡単すぎる”ということはあります。難しすぎると最後まで聞くことができずに飽きてしまったり、簡単すぎると退屈してしまうこともあるでしょう。おおよそその年齢に合った絵本を選ぶことにより、より良い影響が期待できます!
◎お子様の発達に合わせて興味が持てる絵本を選ぶ
はみがきを嫌がっているときにはみがきに関する絵本だったり、トイレトレーニングのときにおしっこやうんちのトイレに関する絵本を選んだり、降園の遊具や児童館などで遊び始めたときに順番待ちに関する本を選ぶなど、発達に合わせた絵本を読むことがおすすめです。あいさつ、おかたづけ、お風呂、おやつ…一日に行うことは、大抵絵本として出版されています。絵やお話が気に入ったものは、シリーズで集めてみるのも楽しいですよ!
◎イラストで選ぶ
”絵”本というくらいなので、イラストで選ぶこともおすすめです。水彩のような絵や、ポップな絵、デフォルメされている絵に、リアルな絵、個性的な絵など様々な絵本が販売されています。「この絵、素敵だな」と思う絵本を選ぶのも楽しいです!お子様が少し大きくなったら、お子様に気に入った絵本を持ってきてもらうのもいいですね。
◎”導入”ができる絵本を選ぶ
保育園の先生、幼稚園の先生は、保育活動をする前に『導入』を行います。文字通り、その活動に”導き入れる”ことです。例えば「はい!もうすぐ母の日なので、お母さんの似顔絵を描きたいと思います!」と言って描かせるのではなく、カーネーションを見せながら「これ知ってる?」と聞いてみたり、母の日にちなんだ絵本を読んでから話すなど、こどもたちがその活動を「やってみたい!」と思ってくれるように工夫します。これは保育現場だけではなく、自宅でも実践できますよ♪
動物園に行く前に動物の絵本を読んだり、ご飯の前に野菜の絵本を読んだり…コミュニケーションをとりながら、育児に役立たせてみてくださいね!
どうやって読んだらいいの?
次に、絵本の読み方の一例をご紹介したいと思います。といっても、読み方に正解はありません。お子様とコミュニケーションをとりながら、ゆったりと読んでみてくださいね。
◎絵本は『読む』、紙芝居は『演じる』
これは保育の養成学校の先生から教えていただきました。それまで私は、キャラクターによって声色を変えたり、オーバーリアクションにしたり、表現に合わせて絵本を揺らしたりしながら一生懸命に読んでいました。私の行動は『演じる』つまり、紙芝居に適した読み方だそうです。絵本は過度な演出は必要なく、そのままゆったりと読み、あとは子どもの想像力に任せるのだそうです。これを知り、絵本を読むハードルがぐんと下がりました。絵本を読むのが下手ということは決してないんですよ!
◎子どものペースに合わせて読む
お子様のペースに合わせて読んであげましょう。じっと集中して絵を見ていたらそのページのまましばらく見せてあげたり、読んでいる最中に前のページに戻されてしまったら前のページをもう一度読んであげたり。途中で自由に止まったり戻ったりできることは、読み聞かせ会や保育園・幼稚園ではあまり体験できない、ご家庭ならではのことです。お子様の興味に寄り添ってあげましょう!
◎余韻を楽しむ
絵本も、映画などと同じで余韻を楽しむことができます。これも保育の養成学校の先生から教わったのですが、読み終わったあとお子様に「どうだった?」「どう思った?」「どんなお話だった?」と感想を聞く必要はないのだそうです。余韻に浸らせてあげましょう。ただ、「楽しかったね!」「うさぎさん嬉しそうだったね!」などと会話を求められた場合は、感想を言い合ったり、気持ちに共感してあげることもいいですね!
絵本に興味を持ってもらうには?
「うちの子は絵本に興味がないんです」という相談を受けたことがあります。お子様は一人一人個性があり、興味を持つことも異なってくるので、絵本に興味のないお子様もいます。そのような子に、発達にいいからと無理をして読み聞かせをする必要はありません。きっと絵本の他にやりたい遊びが多いのかもしれないですね!それでも少しでも絵本に興味を持ってほしいなというお父さんお母さんもいらっしゃると思います。絵本に興味を持ってもらう方法を、いくつかご紹介します!
◎絵本の表紙が見えるように置いておく
本棚に絵本をしまっておくと絵本の背表紙しか見えず、どんな本なのかもわからず、興味を持ちにくいことがあります。そこで保育園では、絵本の表紙を見えるように置いておき、いつでも手に取れる状態にしていました。すると気になった表紙の物を手にとり、座ってページをめくる子が増えました♪
◎お父さんお母さんが絵本を読む
お子様と同じ空間にいるときに、お父さんお母さんが絵本を手にとって読んでみましょう。「この絵本には車が出てくるんだね!」「くまさん可愛いなぁ」と時々つぶやくと、大好きなお父さんお母さんのことが気になって絵本をのぞき込んでくれるかもしれません。
◎図書館や本屋さんに行ってみる
自宅で揃えられる絵本には金額的にも場所的にも限度があります。そこで、図書館や児童館、本屋さんなど絵本がたくさんあるところに行ってみると、もしかしたら気になる一冊が見つかるかもしれません。お子様が今興味を持っているもの(車や虫など)が載っている絵本を一緒に探してみるのも楽しいですよ!
絵本って素敵!
絵本には素敵な言葉、表現がたくさんあります。そして小さい頃好きだった絵本は、大人になっても覚えているものです。お父さんお母さんに読んでもらった記憶も一緒に、残っている人も多いようです。
また、絵本には『古い』『新しい』というものはあまりなく、有名な絵本は何年、何十年経っても『良い絵本』として残っているところも素敵だと思います。
最後に…
いかがでしたでしょうか?今回は、絵本の読み方と選び方について書いていきました。次回は月齢・年齢に合った絵本の選び方と、おすすめの絵本をご紹介していきたいと思います♪
今まであまり絵本を読んでこなかった方も、この記事をきっかけに絵本に興味を持っていただけたらうれしいです。最後まで読んで下さってありがとうございました!
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