セージとディルのおはなし
我が家のお庭には、10年ほどセージが咲いてくれています。
毎年、厳しい冬を越え、
春になると、誰よりも早く芽をだします。
そんなセージのそばには、すらりと背の高いディルを育てています。
風に揺れるディルは、セージに寄り添い、2人でおはなしをしているかのようです。
秋になると、ディルは黄色の小花を種に変え、茎は薄茶色に染まり、
霜が降りれば、頭を下げ、土へ帰ろうとします。
春になると、こぼれた種が芽を出します。
ふと思いました。
その芽は、同じディルなのだろうか。
セージは、春に出逢うディルになんと声をかけるのだろうか。
多年草のセージと、一年草のディル。
そんなふたりのおはなしです。