あなたの優しさ

せん妄で夜中、眠れなかったね

彼の中では災害があって近所の人と救助を待っている状況だったようだ。
大きな声で「みなさーん、今靴は手配しました。マスク持っている人はつけてください。ここは安全ですから、救助待ちましょうね〜」と。

わたしには「ものが落ちてきそうだから、布団かぶって」と一緒に介護ベッドへ。

「離れたくない、一緒にいると安心する」とわたしの本音を伝えると抱きしめてくれた。

そう、あなたは震災の時もこうだったね。
みんなに優しかった。

あなたが居なくなった世界なんて考えられないのよ。

病気が治って、一緒にミニチュアダックスをつれて散歩するんだから。

目が覚めたら、また「ここは施設だよね?」となるのかな。

どんな状況でもわたしがそばにいるからね。
ううん
わたしをそばに居させてね

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