餞。
譲れないほど大切なものは、何度も指を折って数えられるほど多くない。目移りしてよそ見すれば、指の間から零れていく光たちよ。宿命という名の大河に身を任せて生きる中で、立ち止まって振り返り、零れた光を拾うことは叶わない。
譲れないものは、譲らなくていい。でもそれは、誰にとっても多くない。これまでもこれからも、出逢うものすべてのなかから光を見極めて、見つけたら腹をくくる。そして命を懸けて愛したらいい。大切にしたらいい。
宿命という名の大河を、運命という名の小舟は流れる。大海原に流れ着くのはいつのことか。そんなことは誰にもわからないけれど、いつどうなるともわからない人生を憂いて急いて生きるより、流れる景色を眺め愛でながら、水音が囁く愛に耳を傾けてほしい。
光だけを見て、生きてもいいんだよ。
でも、同時に世界には影が存在することを、忘れてはいけない。
転んでもいいし、怪我してもいいんだよ。
でも、何ひとつ例外なく自分に責任があることを、忘れてはいけない。
泣いてもいいし、助けてと言っていいんだよ。
前を向くために、人は誰かの力が必要であることを、忘れてはいけない。
悩んでもいいし、迷ってもいいんだよ。
でも、いただいた命を粗末にすることだけは、絶対にしてはいけない。
生きていたら、いろんなことが起こる。
目の前で起こることは、すべてが学びになる。
そのとき、意味がわからなくてもいい。
でも、無駄なことなんて何一つない。真摯に受け取っていたらきっと、あの出来事があったからわたしは生かされていると、わかる日が来る。
自分で自分を、愛で満たしてください。
そして周りに愛を与えられる人になってください。
顔も名前も知らないけれど、これからの人生を、あなたの命を、心から応援しています。
すべての新成人のみなさんへ。
おめでとうございます。
生まれて来てくれて、ありがとう。
flag *** hana
今日もありがとうございます♡