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聖NS学園しろくろの誕生日スペシャル!
この物語を初めて見てくださる人へ
これまでのあらすじ(これまでの話を簡単に要約しました。)
超名門校の聖NS学園に通う中学1年生の星南羽菜は
生徒会長に憧れ、後期の生徒会に立候補する。
1学期では、羽菜は生徒会のメンバーではないものの、生徒会にやたらと遊びに来たり、生徒会の会議に出席するなど数々の問題行為をしていた。
しかしそれはただの迷惑行為ではなく、行事を成功させるために無理をしている生徒会のメンバーへの気遣いだということが分かった。
後期生徒会選挙では堂々としたスピーチで生徒の心を掴み、見事当選。
前期生徒会のメンバーと共に学校をより良くするために励む、
友情と青春の物語。
前期生徒会のメンバー紹介
生徒会長
星葉 姫
副会長
八雲 蒼生
書記
白銀 黒
会計
熊野 陽太
聖NS学園特別編
8/29
今日は黒先輩の誕生日!
サプライズでお祝いしよーっと!
私は3年生の階へ上がって、姫先輩を見つけた。
蒼生先輩、陽太先輩と楽しそうに談笑している。
まだ黒先輩は来てない。
たしか、黒先輩は登校時間が遅めだったはず。
これはチャンス。
羽菜
「先輩~!」
姫
「あれ?羽菜じゃん。3年生の階まで来てどうしたの?」
私は考えたサプライズ計画を3人に伝えた。
その計画は、私の家で、サプライズパーティーをするというものだ。
陽太
「サプライズパーティー?いいよ。生徒会室でパーティーなんてやったら流石に怒られるしな。」
案外あっさりとOKしてくれた。
蒼生
「え?w結局生徒会室使う予定だったんだ?!」
陽太
「え、まあ元々な。」
陽太先輩は蒼生先輩の肩に手を置いた。
姫
「じゃあ、プレゼントは学校で渡さない方がいいよね?」
姫先輩が聞いてきた。
羽菜
「そうですね!」
姫
「みんなはプレゼント何にしたの?」
私は図書カードにしたんだ。
これなら他の人とかぶってもそんなに困らないし、
黒先輩、本を読むのが好きだったはずだから、きっと喜んでくれるはず!
すると階段の方から黒先輩が上がってきた。
う!ヤバい!サプライズパーティーのことがばれる!
陽太
「白銀が来た。話はまた後でにしよう。」
黒先輩は私達を見ると、おはよ!と挨拶をした。
姫
「あ、黒。おはよう。」
羽菜
「黒先輩!おはようございます!」
私は普段通りに挨拶をした。
黒
「羽菜がいるって珍しいね!どうしたの?」
う。やっぱり聞かれるかあ…
蒼生
「書類を提出しに来たんだって。」
蒼生先輩がカバーしてくれた。
黒
「ふーん。」
羽菜
「じゃあ、私はこれで失礼します!」
これ以上深掘りされたらいつかサプライズパーティーがバレる!
私は階段を急いでおりた。
黒視点
黒
「おはよ!」
僕は廊下で生徒会のみんなに挨拶をした。
今日は珍しく、羽菜もいた。
姫
「あ!黒。おはよう。」
羽菜
「黒先輩!おはようございます!」
黒
「羽菜がいるって珍しいね!」
僕がそう聞くと蒼生が言った。
蒼生
「書類を提出しに来たんだって。」
なるほど、生徒会の仕事で来てたのか。
黒
「ふーん。そうなんだ!」
羽菜
「じゃあ、私はこれで失礼します!」
羽菜が急いで階段を降りていった。
庶務の仕事も忙しいのかなぁ。
僕はそう思いながら羽菜を見つめた。
すると僕は沢山の生徒に囲まれた。
ファンクラブの人達だ。
黒
「みんなどうしたの!?」
生徒はみんなラッピングされたプレゼントを持っていた。
生徒
「白銀様!!!お誕生日おめでとうございます!」
あ。そうか。そういえば今日は僕の誕生日だったんだ。
自分の誕生日なのに忘れていた。
黒
「みんなありがとう!」
僕はファンクラブからのプレゼントを全部受け取った。
袋持って来たら良かったなぁ…
僕はとりあえずプレゼントを両手に抱えて教室に入った。
陽太
「ヒュー。相変わらずの人気者だな!」
陽太が肩を掴んできた。
黒
「陽太もでしょ?w」
僕がいたずらっぽく言うと、
陽太
「ふふwまあそうだな。」
と陽太も笑った。
そういえば…陽太達、僕が今日、誕生日だってこと覚えてるのかな。
この様子だと忘れてそうだ。
だからって僕から誕生日だって言ってもなんだか祝ってもらいたいように思われる気がする。
するとホームルーム開始のチャイムが鳴った。
陽太
「お、ホームルームか。じゃ。またあとでな。」
黒
「うん。」
僕は陽太と分かれて、自分の席に座った。
僕の席の前には相変わらず本を読んでいる霞がいた。
黒
「霞ー?ホームルーム始まるよー?」
霞
「…」
相変わらず反応がない。
先生
「白崎さん。ホームルーム始まってますよ。」
先生が霞に注意した。
霞
「え?あ!すみません!」
やっと霞は気がついて、本をしまった。
これには僕も苦笑いだ。
**********
姫
「あー!やっと授業終わったー!」
姫は頭の後ろで腕を組んで言った。
黒
「そうだねー。これから生徒会業務もあるけどーww」
僕は姫と生徒会室に向かっていた。
蒼生と陽太は部活があるから今日は来れないらしい。
生徒会室について姫はドアを開けた。
今日は珍しく羽菜もいなかった。
部活があるのかな?
姫
「あれ、羽菜いないね。」
黒
「部活じゃない?」
姫は生徒会室中央に置いてある机を指差して言った。
姫
「え、でも、羽菜の荷物がそこに置いてあるよ?」
あ、たしかに。
羽菜、どうしたんだろう。
黒
「本当だ。トイレとか急な仕事じゃない?」
姫
「あー。それもあるかもね。」
僕は仕事を始めた。
今日の仕事は生徒会室の棚の整理と、この前の会議の議事録を書くこと。
僕は議事録のノートを開いた。
あれ?
僕は昨日会議の半分まで書いたはずなのに、全部書いてある。
そして半分追加して書いてある字は僕の字じゃない。
誰かがやってくれたのかな。
まあ、仕事がなくなったならいいか。
僕は仕事がなくなったので、帰る準備をした。
姫
「黒?どうした?帰るの?」
姫が驚いたように言った。
黒
「うん。仕事、終わってたから。」
僕がそう言うと、姫は僕を引き留めた。
姫
「帰ったらダメ!」
黒
「え!?どう言うこと!?」
姫が帰るなって言うのは初めてかもしれない。
姫はなぜか慌てて、早口で言った。
どうしたんだろう。
姫
「あ、えと、羽菜を探してきてほしいなって!」
黒
「羽菜?羽菜は仕事とかじゃないの?」
僕は不思議に思ってそう言うと、姫は慌てて、僕を生徒会室の外に出した。
姫
「いいから羽菜探してきてっ!」
黒
「えー!?ど、どうゆうこと!?」
生徒会室から追い出された僕は羽菜を探すことになった。
とりあえず、1-1かなぁ。
教室で何かやってるかもしれないし。
多分1-1にはいないと思うけど…
僕は生徒会室を出てまっすぐに進んだ。
1階は1年生の教室で、2階は2年生の教室。
3階は3年生の教室なんだ。
で、生徒会室は1階にあるから、いつも羽菜は生徒会室に1番に来ている。
なんで荷物だけを置いてどこかに行ったんだろう。
1-1に着くと、案の定羽菜はいなかった。
そのままぐるっと1階を1周回ってみたけど、羽菜はいなかった。
2階にあがる階段で、生徒会担当の先生に鉢合わせた。
先生
「お。白銀じゃないか。」
僕は羽菜のことについて聞いてみた。
黒
「先生。羽菜を見ませんでしたか?」
先生は少し考えてから言った。
先生
「星南?星南は見てないぞ。仕事も任せてないから帰ったんじゃないか?」
え。帰った?
先生の返答に疑問はあるが、ひとまず先生にお礼を言った。
黒
「ありがとうございます。探してみます。」
その後も他の階を探してみたけど、羽菜は見つからなかった。
僕は諦めて生徒会室に帰った。
生徒会室に帰ると、ぱーーーーーん!と大きな音がした。
僕の頭に紙ふぶきが落ちる。
黒
「え…?なに…?」
羽菜
「黒先輩、お誕生日おめでとうございます!」
羽菜がクラッカーをもっていた。
姫
「黒、誕生日おめでとう!」
姫も続けて言う。
その言葉を聞いて、やっと状況を理解した。
姫と羽菜はサプライズを用意してくれた。
僕の誕生日、忘れてなかったんだ…
僕は胸がいっぱいになって言った。
黒
「あ、ありがとう!うれしい!」
2人はにこにこしていた。
羽菜
「あ、あの!黒先輩!私の家でパーティしません?」
羽菜が唐突に言った。
黒
「パーティ?」
姫
「うん。蒼生と陽太は先に羽菜の家にいてパーティの準備してもらってるんだ。」
そうだったんだ…
黒
「ありがとう…パーティまで企画してくれて…」
僕は感謝でいっぱいだった。
サプライズを企画してたから今日は何事もなかったように接してたんだね…
羽菜
「それじゃあ早速、パーティ会場に行きましょう!」
僕は羽菜と姫に連れられて、パーティの会場に向かった。
羽菜の家のバルコニーは広くて、10人ぐらい余裕で入れそうだ。
羽菜
「パーティの主役、黒先輩の登場でーす!」
羽菜がそう言ったあとに僕はバルコニーに入っていく。
すると大きな拍手で包まれた。
霞
「黒ー!お誕生日おめでとう!」
霞が僕の元に走ってやってきた。
霞
「はい。これ。いつものだよ。」
霞がプレゼントを渡してくれた。
僕と霞は毎年誕生日にオリジナルのしおりを送り合っているんだ。
黒
「霞、ありがとう!」
僕は笑顔で言った。
霞の手作りのしおりは音楽がモチーフのデザイン。
音符があちこちに描かれているかわいいしおりだ。
また来年もこうやってプレゼントを送り合えたらいいな…
羽菜
「黒先輩っ〜!霞先輩〜!こっち来てください〜!写真とりましょー!」
僕達は羽菜に呼ばれた。
霞&黒
「わかった!」
僕達は写真を撮りに羽菜のところに向かった。
全員が並んで、準備もOK。
羽菜
「はい、チーズ!」
羽菜は自撮り棒にスマホをつけて、写真を撮った。
羽菜
「うん!OK!じゃ、撮った写真はLINEで送りますねー」
姫
「りょーかい」
結構良い写真が撮れたんじゃないかな?
写真、楽しみだな。
羽菜
「さーあ、では皆さん!パーティの主役をみんなでお祝いしましょー!」
僕はタスキと王冠を被せられた。
黒
「わっ!思ったより重いな!」
重いし、邪魔だけど仕方ないかなw
そして大きなケーキがワゴンに乗せられて運ばれた。
姫
「わー!大きいなwww」
蒼生
「全部食べきれるかー?ww」
たしかに。食べ切れる気がしない。
羽菜
「さあ皆さん!飲み物の準備はよろしいですかー?」
僕はジュースを手に持った。
羽菜
「では、黒先輩、お誕生日おめでとうー!
乾杯ー!」
一同
「乾杯ー!」
今年の誕生日はいつもよりも楽しい誕生日になった。
僕は心の中でつぶやいた。
生徒会のみんな、霞、いつもありがとう。
みんながいなかったら僕は生徒会にいなかった。
こんなに楽しいこともできなかった。
僕は感謝で胸がいっぱいになった。
そして、これからもよろしくね。
あとがき
最後まで読んでいただきありがとうございます!
今回はしろくろの誕生日プレゼントとして、
書き下ろし小説を書かせていただきました!
なので、作者からもメッセージを送りたいと思います!
しろくろへ
お誕生日おめでとう!
今はnoteを始めた時よりも、しろくろとたくさん話しができて嬉しいよ!
もっと仲良くできたらいいな〜!
改めて、お誕生日おめでとう!
いい一年にしてね!
そしてこれからも仲良くしてね!
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