聖NS学園20話
姫先輩の体が傾いた。
陽太先輩がすぐに姫先輩を支える。
陽太
「姫。大丈夫か!?」
姫
「う、うん。大丈夫。」
そう言いながら立とうとするも、姫先輩はまた倒れそうになった。
蒼生先輩はあたりを見回して言った。
蒼生
「医務室に連れて行こう。」
私達は頷いた。
黒
「陽太。姫のこと、お願い。僕と羽菜で先に医務室に行ってる。」
黒先輩に呼ばれ、私は黒先輩と一緒に医務室へ向かった。
姫先輩、急にどうしたの…?
も、もしかして、体調が悪いのに無理して遊んでいた?
もし、そうなら私のせいだ…
姫先輩…
私達は医務室に着いて、医務室の人に状況を説明した。
羽菜
「えっと、一緒に遊んでいた人が倒れたんです!今一緒に来ていた先輩が連れてきます!」
医務室の人は用意をしてくれた。
やがて陽太先輩が姫先輩を抱えてやって来た。
蒼生先輩もやってきた。
陽太
「お願いします。」
陽太先輩は姫先輩を用意してあったベットにゆっくりと寝かせた。
医務室の人は姫先輩の体調を確認した。
しばらくして医務室の人は言った。
医務室の人
「熱中症ね。少し休めば良くなるわ。」
内心ほっとして私は思わず座り込んでしまった。
蒼生
「羽菜?どうした?」
体調が悪いと勘違いされた。
羽菜
「姫先輩が無事で良かったんです。」
陽太先輩は近くにあった椅子に座っていた。
そのあと医務室の人は保冷剤と水を持ってきた。
医務室の人
「状態が良くなるまでしばらくかかると思う。だからここで待っててもらっても良い?」
私達は頷いた。
医務室の人が居なくなって、私は立ち上がった。
羽菜
「トイレに行ってきても良いですか?」
私がそう聞くと黒先輩が言った。
黒
「僕もついでに飲み物買ってくれけど、なんか買う?」
蒼生先輩はコーヒー、陽太先輩はお茶を頼んだ。
医務室の外に出ると、黒先輩はあたりを見回して自動販売機を探していた。
羽菜
「自動販売機なら姫先輩がさっき倒れた所にありましたよ?トイレも近くにあったはずです。」
私は来た方向を指差して言った。
黒先輩は走って自動販売機のところまで行ってしまった。
私は姫先輩が倒れたところ付近になにか落ちているのに気がついた。
私は近寄ってそれを拾うと、それは小さなキャラクターのマスコットキーホルダーだった。
有名なアニメのキャラクターではなく、誰かが考えたオリジナルキャラクターなんじゃないかと私は思った。
てるてる坊主のようなかわいいキャラクターが星を持っている。
かわいいキャラクターだなぁ…
でも、どこか懐かしい。
私はこのキャラクターを知っている…?
とりあえず、このキーホルダーは、後で届けよう。
私はそのキーホルダーを拾って、トイレに向かった。
私がトイレから戻ると蒼生先輩や陽太先輩は買ってもらった飲み物を飲んでいた。
姫先輩はもう起きていた。
羽菜
「あ!姫先輩っ!よかったっ!」
私は姫先輩に駆け寄った。
姫
「心配かけてごめんね…。もう大丈夫だから…」
と姫先輩は私の頭を撫でる。
羽菜
「姫先輩、無理してまで遊ばなくても良いんですよ?!もう…心配したんですから!」
姫先輩を見上げて言う。
姫
「みんなありがとう。」
陽太先輩は呆れた顔で言った。
陽太
「本当だよ。急に倒れるからびっくりした。」
姫先輩は申し訳なさそうな顔をしていた。
私達は医務室を出た。
外はもう薄暗くなっていた。
時計の針は6:00を過ぎようとしていた。
蒼生
「噴水ショーだって。」
蒼生先輩がポスターを指差して言った。
羽菜
「私、見たい!ね!さっきのゴーカートの優勝特典で、噴水ショーを見に行くに決定!」
私がそう言うと全員がびっくりしてこっちを見た。
姫
「え、うん良いよ!」
蒼生
「拒否権は 無いしww」
私は笑って噴水ショーの会場へ向かった。
羽菜
「わあ…綺麗…」
色のついた水がとても幻想的だ。
先輩達も見惚れている。
私は今日1日を思い出した。
色々トラブルもあったけど、
本当に今日は来て良かった。
先輩達との仲も深まったかな?
私は、先輩達と、
先輩っていう関係じゃなくて、生徒会の仲間として接したい。
友達として接したい。
友達として認めてもらえる日が、
いつか来るのかな…
私は幻想的な噴水ショーを見ながらそんなことを考えていた。
ーあとがきー
最後まで読んでいただきありがとうございます!
NS学園もついに20話!
こんなに連載が続いたこと無いのでとても嬉しいです!
私のえがいた空想が文字になって
みなさんと共有できることが楽しいし、自己満足にもなっています!
まだまだ書き足りないことがたくさんありますが…
番外編でたくさん作りたいエピソードとかあるのだけどね!
こんなエピソードが良いって言うのがあれば
(この生徒を出して欲しいなど)是非コメント下さい!!
作ります!(多分)
この話がいいと思ってもらえたらスキをお願いします!
感想もコメント欄から是非是非コメントしに来てね!(最近コメントが少なくて悲しくなってます!( ; ; ))
それではまた次回のお話で!
バイバイー!