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新人が入ったらまず「〇〇を決めなさい」

今日はパート、アルバイト、新卒、新人と呼ばれる人たちが入ってきたときにまずやっておかないといけないことについて書きたい。

※新人を受け入れ慣れていたり、制度が整っていたりする会社にとっては当たり前の話になるので、受け入れノウハウがほとんどない部署にお勤めの方に読んでいただきたい。

先に結論から書こう。

新人が入ったら「教育係」を決めよう。

そんなのやってるよ、という人はここで解散。当たり前に思えるけどそんなに重要なの?って疑問に思った方は引き続きお付き合いください。

教育係の役割

教育係の役割は新人を育成することだが、育成のためにやることは大きく2つある。一つは、新人がわからないことを教えてあげること。もう一つは、新人にフィードバックをすることである。

「わからないことを教える」の中には、営業先ではこのように振る舞うんだよとか、経費精算はこのシステムでいつまでに申請するんだよ、のような具体的な業務のやり方のほかに、〇〇さんは機嫌いいときに話しかけた方がいいよだとか、取引先の〇〇さんは細かいとこが気になる性質だからメール文面には注意してねのような、暗黙知の伝達も含まれている。

「新人にフィードバックをする」は、新人のさらなる成長のために、できているところはできていると、改善がいる部分は改善がいると伝え、必要に応じて助言をすることである。

なぜ教育係が必要か

それでなぜ教育係が必要かというと、理由は新人側と受け入れ側の双方にある。

新人からすれば、入ったばかりの職場はわからないことで溢れている。わからなすぎてわからないことがわからないぐらいだ。わからないことをわかるようにしていくには、先輩に聞くしかない。ところが、教育係が決まっていないと、誰に聞けばいいのかわからないのだ。そんなの席が隣の先輩とか、最初に仕事を教えてくれた先輩とかに聞けばいいじゃんと思ったそこのあなた、N年若返ったつもりで考えてほしい(N=自分が新人に戻れる年数)。「質問しすぎて質問しにくい」という状況になったことはないだろうか。新人に限らず「さっき作業止めさせちゃったのに、相談したいことが今になってもういっこ出てきちゃったよ。忙しい人だし今日はもう声掛けにくいな……」ということは誰にでもあるはずだ(あるよね?)。

特に受け入れ慣れていないところでは、「とりあえずやってみてよ」みたいな雑な指示で、教育コストを新人の個人努力に転嫁しがちだ。そんな指示をされてしまったら、ただでさえ聞きにくいのにさらに聞きにくくなってしまう。

「新人が質問してこない」という状況を避けるためにも、教育係はいた方がいいのだ。教育係をつけることで、新人はたくさん質問していいというお墨付きを得ることになる。

受け入れ側にも教育係をつけるメリットはある。それはフィードバックがしやすいということだ。褒めるのは誰がやってもいい。しかし、耳の痛いことを新人に伝えるのは誰もがやれることではない。一度や二度ぐらいであれば言えるだろうが、細かいことも含めて何回もとなると、受け取る新人からすると「口うるさい人」にしかならない。そもそも言う側が遠慮してしまうだろう。耳の痛いことを言う立場であるということが新人本人にも対外的にも知られていないと、先輩として気づいたことがあっても言いにくく、結果的に新人の成長を遅らせることになる。

「みんな親切だから教育係に特定の人をつけなくても大丈夫」なのではない。
「みんな親切だからこそ教育係をつける」のである。だって教育係でもないのに厳しいことなんて言いたくないんだから。

こんなことを真面目に書いているのも、つい最近私自身が教育係のいない新人にフィードバックをするかどうか迷ったからである。もし新人を受け入れることがあれば、まず教育係を決めてほしい。

(どみの)

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