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ワーママ必見!10歳までに“子どもを味方”にする自律教育のススメ


ワーママとして仕事に家事・育児に追われる日々を送っていると、「もっと子どもが自分で動いてくれたら助かるのにな……」と感じる瞬間はありませんか?
実は、10歳(小学校高学年に近づく頃)までに“自律”を促すことで、その後の自己肯定感や学力、さらには親子関係にも良い影響があると指摘されています。文部科学省の資料によれば、9歳以降は物事を客観的に認識する力が伸びる一方、自分を否定的に捉えてしまいやすい時期でもあるのだそうです。
本記事では、そんな「自己肯定感が揺らぎやすい時期」に向けて、甘え時間と自律時間をバランスよく設計するポイントをお伝えします。併せて、東京大学社会科学研究所の調査からわかる学力と自己肯定感の相関、父親や周囲を巻き込む具体策などを織り交ぜながら解説します。


1. 10歳までがカギ? 自律が子どもの未来を変える理由

1-1. 9歳以降、客観性が育つからこそ自己肯定感が揺らぎやすい

文部科学省の資料によると、小学校高学年に差しかかる9歳頃になると、自分のことを客観的に捉える力が急速に育ってきます。これは成長の大きなチャンスですが、同時に「自分はほかの子よりできないかも」「嫌われたらどうしよう」といった不安や劣等感を抱きやすい時期でもあります。
この時期に“自律”を促し、「自分で考え、行動して成果(失敗も含む)を得る」経験を積むことで、「自分はできる」「次はもっとこうしよう」という前向きな自己評価が育ちやすくなります。

1-2. 自己肯定感と学力は連動する

東京大学社会科学研究所の調査では、成績が上昇した子どもは自己肯定感も高まりやすい傾向が示されています。2年間で成績が「下位→上位・中位」に上がった子どもは、自己肯定感が「ずっと肯定」の比率が高く、「否定→肯定」へと移行したケースも多いという結果でした。
もちろん学力だけがすべてではありませんが、自分でやってみて成功・成長を実感することは、子どもにとって大きな自信につながるのです。

2. 「甘え時間」と「自律時間」の設計

2-1. 甘え時間:子どもが安心できる拠り所を確保


甘え時間の役割

子どもはまだ心が不安定なことも多く、「愛されている」「困ったら助けてもらえる」という安心感を得ることで、挑戦するエネルギーを生み出します。忙しいワーママでも、1日に5分~10分程度、子どもに集中して向き合う時間を意識的に設けるだけで効果的です。

具体例

  • 帰宅後に「今日あったことを聞く」時間を確保する

  • 就寝前の読み聞かせやスキンシップ

  • 週に1回は一緒に料理や買い物などをする

2-2. 自律時間:試行錯誤の場をあえて作る

自律時間の役割

親が必要以上に手や口を出さず、子どもが自分で考え、行動する時間です。失敗も含めて「自分の力でやった」という経験があると、次のステップへの意欲が高まります。

具体例
• 小学校低学年:宿題や明日の準備を自分でさせる(30~60分)
• 小学校高学年:習い事や友達との約束の管理をほぼ任せる(1日のスケジュールを自分で組む)
• 家事の一部を担当してもらう(洗濯物をたたむ、食器を拭く、簡単な料理など)

3. ワーママがラクになる!父親・周囲との連携ポイント

3-1. 1サイクルごとに完結するタスク分担

家事育児には、“丸ごと任せられる”完結型タスクをつくるとお互いに不満が溜まりにくいといわれます。
 例)「週末の朝食づくりはパパが担当」「土曜の洗濯と畳みまでをセットでお願いする」など

• 料理や買い物などは1週間の単位で誰が何をやるかを決めておくとスムーズです。
• 月~水はママ、木~金はパパ、週末は一緒に買い出しに行く……など

3-2. 子どもを巻き込む仕組み


小学校低~中学年でも、子どもが手伝える家事は意外と多くあります。
例)「ゴミ出し」「食器をテーブルに並べる」「お米をとぐ」

 「家族のタスク表」を作成し、子ども自身が完了チェックを入れられるようにすると、ゲーム感覚で楽しみながら手伝ってくれることがあります。

4. 他の家庭の事例

事例A:お風呂担当をパパに“丸投げ”したら子どもが積極的に動くように

Aさん(小2と年長の2人の子を持つワーママ)は、平日夜の“お風呂~寝かしつけ”までをすべてパパに任せています。はじめは「本当に大丈夫?」と不安があったそうですが、パパが独自のルール(お風呂クイズ、洗濯物クイズなど)を作って子どもの興味をひきつけた結果、子どもたちは「パパの担当時間が楽しい」と言い始め、ママは夜に少しゆとりが持てるようになったとのことです。

事例B:買い物は子どもにリストを書かせる

Bさん(小5男子の母)は、週末の買い物の際、子どもに「今週必要な食材リスト」を考えさせています。最初は不備も多かったそうですが、慣れるにつれ「牛乳が足りない」「野菜を買いすぎると傷む」など計画的に考えられるようになり、自宅の冷蔵庫管理も手伝ってくれるようになったそうです。

5. 実体験:自分でやる気にさえなれば子どもは変わる

筆者自身、小学校1年生になるタイミングで会社員を辞め、家庭と自分のやりたいことを両立させる道を模索してきました。最初は「私がやったほうが早い」「子どもに任せると失敗する」と考えてしまい、結局すべて抱え込む状態に。しかし、子どもが「自分でやってみたい!」と言い出したときにあえて任せてみると、多少の失敗はあるものの、結果として子どもは**「次はこうすればいいんだ」と学んで成長**していきました。
この経験から、親が先回りしすぎず、子どもに試行錯誤させる機会を意識的につくることの大切さを痛感しています。子どもが自分で動くようになると、親が仕事に集中できる時間も増え、気持ちに余裕が生まれました。

6. Q&A形式でチェック! あなたの家の「甘え&自律」バランスは?

最後に、簡単なQ&Aとチェックリストをご用意しました。気になる項目があれば、ぜひ実践や改善のきっかけにしてみてください。

Q1:子どもが失敗すると、つい叱ってしまうんですが?
A1: まずは「どうしてそうなった?」と事実を確認しましょう。叱る前に子どもが「次はこうする!」と解決策を見つける機会を与えると、自律心が育ちやすくなります。

Q2:忙しすぎて“甘え時間”が取れません……
A2: 1日5分でも大丈夫です。子どもの目をしっかり見て話す時間をつくるだけでも、「ママは自分を大切に思ってくれているんだ」と伝わります。

Q3:家族やパートナーが協力してくれないんです
A3: 「具体的に何を、いつまでにやってほしいか」を見える化するのがコツです。丸ごと任せられる完結型タスクを1週間単位で回すと、不満が溜まりにくくなります。


チェックリスト

• 子どもの1日のスケジュール(宿題、習い事など)を、ある程度自分で管理させている
• 週に1回は子どもと一緒に料理・買い物などの共同作業をしている
• 子どもが失敗したとき、「なぜ失敗したか」「次にどうするか」を一緒に考えている
• パートナーや家族との家事分担を“完結型”で決め、見える化している
• 自分(親)に余裕がないときは外部サービス(学童、シッター、ファミサポなど)を活用することを検討している

いくつかチェックが入らなかった場合は、できるものから少しずつ取り入れてみるのがおすすめです。

おわりに

10歳前後は、子どもが客観性を獲得し始める一方で、自己肯定感が下がりやすいといわれる“揺れ動く時期”です。この時期に甘え時間で「安心できる居場所」を与え、自律時間で「自分で考えて行動する経験」を積ませることが、子どもの心の成長を大きくサポートします。
さらに、子どもが自分で動けるようになることで、ワーママの負担も確実に軽くなります。筆者自身、子どもが手伝ってくれるようになったことで、親子の時間が増えただけでなく、自分のやりたいことに使える時間も確保できるようになりました。

ぜひ本記事を参考に、「子どもを味方につける、10歳までの自律教育」を実践してみてください。親も子どもも、お互いを尊重し合いながら成長していけるはずです。

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