大学院で転んだ話【2】
前回では、学振で何も書くことができず、自分は研究そのものに向いていないことを悟り、抑うつ状態になったことを書きました。
今回は、その後にめちゃくちゃやる気になった話を書こうと思います。
学振未提出のその後
結局、学振を出せずじまいになった私は、関係者に頭を下げて、平謝りしました。しかし、心はどことなくスッキリし、それまで感じていた抑うつな気分はありませんでした。
学振は出せなかったものの、学内に学振と似たような制度があったため、そちらに出すように方向転換しました。その申請書を書くまでに、業績を稼ぐべく奮闘しました。
めちゃくちゃやる気になった私は、平日は夜遅くまで、土日関係なく研究室に行って研究活動をしました。疲労感は不思議と感じなかったように記憶してます。
また、ある実験が上手くいかなかった際、不思議とアイデアが思いついたり、上手く実験をこなすような手段をとれるようになっていました。
このころは、「なぜ学振を書けなかったのだろうか?」「どうして研究に向いてないと思ったのか?」「やればできるのではないか?」と思っていました。
抑うつな気分は一切なく、全能感にあふれていたことを記憶しています。
なぜ、学振の時はあんな気分になっていたのだろうかと思っていました。
学位論文の執筆
その気分のまま夏秋を過ぎ、冬に突入しました。
学位論文も書き始め、そのまま博士課程に進もうと考えていました。
幸いにもデータは取り終えて、後は文字を書くだけの作業となっていましたが、大きな問題が再び起こりました。
何も書けない。
学振と同じ現象が起こり始めました。
気分も最悪だったことを記憶してます。
希死念慮も最高潮に達し、何度か手をかけました。
当時は、「なぜこうなるのか?」「それまでのやる気はどこにいったのか」とずっと思っていました。
結局、なにもかもができなくダメになって休学しました。
この文章を書いている今でさえ、何とかならなかったのかなぁと思っています。
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