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Gitでなにができるのか | Gitをそれなりに使えるようになる vol.1

本連載の目的は、最もメジャーなバージョン管理ツールであるGitをそれなりに使えるようになることです。それなりに使えるレベルになると、困った場面でも自分で調べ対処ができるようになり、仕事などでも十分に役立てられます。

■Gitで何ができるのか

Gitではファイルのバージョン管理が行えます。また各バージョンに「いつ、誰が、何の、どこを、どう変更した」という履歴が自動的に作られます。さらに「なぜ変更したのか」をバージョンごとに記述することもできます。

●バージョン管理をすることの効果
どれが最新のバージョンか迷うことがなくなります。
記録を簡単に取れるので、ファイルをリネームして保存するようなことがなくなり、どれが最新かわからなくなるということから解放されます。

どれが最新?
・提案書_new.md
・提案書_新.md
・提案書_新(2).md

変更前の状態に戻すことが出来ます。記録からバージョンを選択することで簡単に昔のものに戻すことが出来ます。一時的に昔の状態に戻すことも可能です。また一部のバージョンだけ無かったことにすることも出来ます。

昔のバージョンと比べてどう変わったか比較することが出来ます。変更が多くなってくると、結局どう変わったのか分からなくなることがありますが、Gitではバージョンを指定して比較をすることができますので、こういったことにも対処が可能です。

●記録を複数人と共有できる
Gitでは記録を複数人と共有できるので、共同で作業することも難しくありません。
共有はファイルサーバーでも可能ですし、GitHubGitLabBitbucketのようなWebサービスを使うという選択肢もあります。この点に関しては別の投稿で触れたいと思います。

■使うのには何が必要か

GUIツールをインストールすれば使えます。GUIツールとは、画面上で操作できるツールです。素のGitは命令文を打ち込んで実行するコマンドしかなく画面がありません。コマンドを使うと全てのGitの機能が使えますが、インストール自体がハードルが高いです。コマンドも使えるGUIツールが沢山ありますので、基本的には画面上で操作を行い、画面では出来ないことを行う場合のみコマンドを使うという方法が効率がいいと思います。代表的なツールは以下の通りです。
Fork
SourceTree
GitKraken

■使う上での注意点はなにか

Gitで変更内容を比較できるものはUTF-8のテキストファイルです。テキストファイルとは、Windowsだとメモ帳、Macテキストエディットなどのシンプルなエディタで表示・編集が出来るファイルのことです。

Excelファイルのような専用のソフトでしか表示できないファイルでもバージョン管理自体は可能です。このようなファイルはバイナリファイルと呼ばれます。バイナリファイルのファイルの変更内容を比較することはできませんのでご注意ください。

またテキストファイルでも、UTF-8以外の文字コードを使用する際には、別の比較ツールを使用してください。特にWindowsでは、そのまま使うとShift-JISで保存されるソフトが多いため注意が必要です。なぜ比較できないのでしょうか。それはGitで扱う文字コードが通常はUTF-8になっているため、比較しようとすると文字化けがおきてしまうからです。Gitで扱う文字コードを変えることも出来ますが、他の部分で文字化けが起こる可能性があります。大抵のGUIツールは比較するツールに他のものを使用することが出来ますので、別の比較ツールを使用することを推奨します。


Git Logo by Jason Long


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