【横浜DeNA】2024年ドラフト指名結果総括

10/24(木)にプロ野球ドラフト会議が開催されました。
横浜DeNAの指名結果は以下の通りです。

指名結果

【本指名】
１位 竹田 祐　　 投手　三菱重工West
２位 篠木 健太郎 投手　法政大
３位 加藤 響　　 内野　独立L・徳島IS
４位 若松 尚輝　 投手　独立L・高知FD
５位 田内 真翔　 内野　おかやま山陽高
６位 坂口 翔颯　 投手　國學院大

【育成指名】
１位 小針 大輝　 外野　日大鶴ケ丘高
２位 吉岡 暖　　 投手　阿南光高
３位 金渕 光希　 投手　八戸工大一高

この指名結果について総括と、選手毎の個別寸評をまとめました。

指名感想

投手中心で固めた指名。補強ポイントを的確に抑えた

2024年のシーズンを振り返ると投手が課題だったことは明白で、ドラフトは投手中心の指名になることを想定していたが、実際その通りの指名になった。
本指名は６人指名し、そのうち４人が投手でしかも全員大卒以上の年齢になっている。

上位指名の竹田祐と篠木健太郎はまさに即戦力として見込める実力派で、来シーズン早々に１軍戦力になってくれそうだ。
４位指名した独立リーグの若松尚輝は隠れた実力派で、回転数の多いストレートが魅力だ。
６位指名の坂口翔颯は本来ならもっと上の方で指名されてもおかしくなかったが、肘の故障で秋季リーグの前半は投げれなかったことが影響したのだろう。しかし回復すれば実力は十分期待できる。

上記の投手たちはいずれも右腕で左腕の指名が無かったが、これは指名のめぐりあわせで仕方なかったと言える。
萩原チーム統括本部長のコメントでは金丸を外した時点で２位狙いに切り替えたが、２位指名の前半で一気に左腕が指名されてしまった。
こうなるともう左右関係なく良い投手を順に指名していく方が良く、逆に序列を変えてまで左腕を指名するのは実のある指名にならない。

全体的には派手さは無いがその分、実力のある投手をしっかりと指名した玄人好みの内容で、狙いも分かりやすかった。
来シーズンこそリーグ優勝を目指す三浦監督のために、弱点だった投手をしっかり補強した良い指名になった。

野手は内野手２人をしっかり固めて内野全体を強化

野手指名にも独自色が出ていて、３位指名では独立リーグの加藤響内野手を指名した。
打撃の良い選手で内野全般守れるため、宮﨑の後継者争いやショートのレギュラー争いにも割って入ることが期待でき、内野の底上げに繋がるだろう。
５位指名の田内真翔内野手もバッティングセンスが良く、フットワークの良い守備もあり伸びしろのある高素材だ。
即戦力と将来性のどちらも意識した指名でバランスが良い。

本指名で外野手は指名しなかったが、今シーズンは昨年ドラ１の度会や、蝦名・梶原らが１軍で結果を残したことで、ひとまず１軍外野手を急いで用意する必要は無くなった。
それなら育成で高校生外野手を指名して育てる方が、将来への投資になるためこの指名も納得だ。

３位・４位で独立リーグから指名

今年のドラフトで驚いたのは３位・４位で独立リーグから指名していることだ。
DeNAはこれまで独立リーグからの指名は殆ど育成選手で、本指名でも昨年６位指名した井上絢登が最高順位だった。
それがドラフト中位の３・４位で指名したことで、球団が独立リーグのスカウティングにかなり力を入れていたことが分かる。
来年以降も独立リーグから本指名がある可能性が高く、要チェックだ。
加藤響と若松尚輝の２人には、同じ独立リーグ出身の山本祐大のように１軍でレギュラーを掴んで欲しい。

指名選手の個別寸評と期待

１位 竹田 祐(投手・三菱重工West)

タイプ：総合力が高く安定して試合を作れる先発
将来像：有原航平

入札１位指名で金丸夢斗を指名したが、４球団競合のクジを残念ながら外した。
しかしこの時点で指名が確定していたのは宗山、金丸、中村、西川の４人のみで、まだまだ選択肢が多く、球団としても十分想定できた状態だっただろう。
筆者個人としても、入札確定の４人は別格だったのでここからがDeNAの特色が出やすくなると、注目しながら見ていた。

そこでDeNAが指名したのは竹田祐だった。
この指名は正直、ドラフトを見ていた殆どのファンが想定していなかっただろう。
事前のスポーツ各紙の指名予想に名前が無いどころか、ドラフト関連の書籍や雑誌でも全く上位候補扱いされていなかった。
当日実況していたドラフトに詳しい有名Youtuberのある方は指名直後、放送事故のような絶句をしていて、完全に想定外だったことが分かる。

かくいう私も「えっ！？」と声を発して、状況を理解するのにしばらく時間がかかったことを自白する。