【ドラフト】センバツ出場校決定も、物議を醸している理由は?
1/28(金)に、2022年の春の選抜高校野球大会(通称センバツ)の出場校が発表されました。
今年はこの出場校について、発表後に物議を醸しています。
東海地区の2枠から地区優勝校とベスト4が選出
物議を醸しているのが東海地区の選出です。
東海地区からは、秋季大会「優勝」校の日大三島と「ベスト4」の大垣日大が選出され、準優勝校だった聖隷クリストファーが選出されませんでした。
通常、センバツの出場校選出の際は、事前に定められた各地区の一般枠のトーナメントの成績が良かった順に選出されます。
一般枠が1だったら優勝校のみ、4だったらベスト4まで、というような形です。
これが一般枠が3や5,6などの場合は、ベスト4やベスト8のチームのうちどこを選出すべきか選考委員会の方でも議論が必要で、各スポーツ紙・野球雑誌などでも出場校予想の争点になっていました。
しかし今年の東海枠は2だったので、優勝校と準優勝校が選出されるはずと、スポーツ紙や野球雑誌の事前予想でも特に争点になっていなかったですが、まさか準優勝校ではなくベスト4が選ばれたということで、大きな話題になっています。
大垣日大が選ばれた理由
センバツ出場校発表後、東海地区の選出に携わった東海地区の鬼嶋一司委員長は、記者会見で以下の2点を理由に大垣日大を選出したと説明しています。
・大垣日大の方が投手力で上
・春先は特に投手力が重要。どちらが甲子園で勝てるのかを考慮
ただ、こうした説明もなかなか納得できない高校野球関係者やファンが多く、特に準優勝で落選してしまった聖隷クリストファーの上村敏正監督や球児たちは予想外の結果に落胆のコメントを残しています。
東海地区の結果はどうか?
では実際の東海地区の結果はどうだったのでしょうか?
決勝戦
日大三島 6-3 聖隷クリストファー
準決勝
日大三島 10-5 大垣日大
聖隷クリストファー 9x-8 至学館
準々決勝
日大三島 5-2 津商
大垣日大 3-2 享栄
至学館 4-1 三重
聖隷クリストファー 4-3 中京
投手力という観点で考えようとすると、大垣日大は準決勝では日大三島に10失点で、聖隷クリストファーは決勝で日大三島に6失点になっています。
優勝した日大三島視点では、聖隷クリストファーの方が投手力が高いと見えそうです。
では選考委員会は何を基準に大垣日大の投手力を評価したのかを考えると、おそらく準々決勝での享栄戦です。
こちらで大垣日大は享栄を2点に抑えて勝っているので、この点を特に評価したということでしょう。
また1回戦で大垣日大は静岡と対戦し、7-2で勝っています。静岡高校には今年のドラフト候補として注目を集めている最速147kmの吉田 優飛投手がいて、この投手から7点を取って大勝したという点も考慮された可能性があります。
ただ、聖隷クリストファーも準決勝では至学館に9回に3点差をつけられた崖っぷちの劣勢から、4点を取って劇的な逆転サヨナラ勝利しました。
準々決勝の中京戦でも9回2点差からの逆転勝利で、接戦をモノにしています。
こうした戦いぶりを単にギリギリ勝てたのか、それとも終盤の粘り強さと捉えるかで印象も随分と違ってくるでしょう。
選考理由の説明が必要
春のセンバツは夏の大会とは違って、県単位で優勝した1校が出場するのではなく、地区単位で結果や内容を見て選考するということになるため、万人を納得させる選考理由というのは難しいと思います。
ただ、準優勝とベスト4がひっくり返るというのは相当な理由が必要だと思いますし、今からでも選考理由の丁寧な説明は必要でしょう。
球児たちには何の責任も無い
また、高校野球ファンはこの選考結果に対して色々と感情があると思いますが、決して大垣日大や聖隷クリストファーの球児たちへ、謂れなき中傷という形でその感情をぶつけないようにして欲しいです。
球児たちには何の責任もありません。
大垣日大が出場することが決まった以上、大垣日大の球児たちがセンバツで良い結果を残せるよう、全力で取り組める環境になって欲しいと思います。
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