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論理的思考スキル(後編)

コピルニクスの地動説思考

ビジネスにおいて自己中心的に考えてしまう人がいますが、それは間違いです。その考えはいち早くマインドセットしましょう。昔は地球を中心に、太陽が回っていると考えられていました。ですが、実際は地球が勝手に回っているだけですよね。

ビジネスでもそうです。自分は何なにだろうという風な思い込みはダメなのです。例えば、『これをしたら絶対成功する』や、『ここ事業をしたら絶対成功する』などの考えは、すごくワクワクするし、情熱的になります。このような状態の時は周りが見えなくなり危険です。

なので、一回落ち着き、冷静になって考えましょう。日常生活でもよくあることです。服を買おうとして、その場ではめちゃくちゃ欲しくなったとしても、1日経てば、そこまで欲しくないな、と思ったことがあると思います。他にも、めちゃくちゃ可愛いなと思っていた子がいたとして、一回冷静になって話してみたら、そうでもないなと思った経験あると思います。

このように人間というのは一時的にマインドが上がってしまい(ヒートアップ)、自分が思っている以上の考えをしてしまうことがあります。なので自分の事業に思い込みを抱いてしまうことは一旦捨てて、自分が見えている(見ている)視点は正しくないと思うように、常に【疑う】ということが重要なのです。この【疑う】というのは、自分の視点ではなくて、《顧客視点を論理的に証明・追求することがビジネスでは最重要》なのです。

ドラマチック化の習性

《顧客視点を論理的に証明・追求することがビジネスでは最重要》と書きましたが、これがどういう事かというと、自分の事業がうまくいかない時に人は物事をドラマチック化してしまう習慣があるのです。例えば次の問題に答えてみてください。

『世界で予防接種を受けられていない子供たちは何%いますか?』

・20%

・50%

・80%

答えは、『20%』です。

50%、80%と答えて人は、自分の中での思い込みをドラマチック化している可能性があります。なぜドラマチック化してしまうかというと、テレビなどで戦争や貧困のニュース影響と言えるでしょう。テレビの画面がすべてと思い込んでしまうと、この世界はこのような世界と思ってしまいます。一旦落ち着いてデータで見ると、予防接種を受けられていない子供たちは20%しかいないのです。これが現実なのです。

思い込みを捨てる

頭の中のドラマチック化などによる【思い込み】は捨てなければいけません。自分の考えが正しいではなく、他の人の考えと、自分の考えをマッチングさせて論理的に考え・証明することがビジネスでは重要です。

その中でも2つの【本能・思考】を捨てなければいけません。1つ目が【分断思考】、2つ目が【ネガティブ思考】です。

分断思考

世の中の人はいろんな物事を二つに分断したがります。例えば、

・金持ち⇄貧乏

・先進国⇄途上国

・幸せ⇄不幸

・勝ち組⇄負け組

・サラリーマン⇄フリーランス

このように物事を二つに分断しがちです。ですが、実際にはこの世界は単純に二つに分断できません。なぜかというと、

・金持ち⇄貧乏 (中間層がほとんど)

・先進国⇄途上国 (途上国が先進国に近づいてきている為線引きが曖昧)

・幸せ⇄不幸 (人の価値観による)

・勝ち組⇄負け組 (人の価値観による)

・サラリーマン⇄フリーランス (兼業している人が多い)

このように、二つに単純に分断するのはできないのです。黒か白というように単純に二つに分断するのではなく、黒と白の間には灰色やホワイトグレーなどのグラデーションがあります。その【グラデーション理解というのは不可欠】なのです。

例えば、飲食店を作りたいとします。その為には立地が大事になりますよね。その立地をもとに分断していまいがちなのが、交通量です。

・交通量が多い→良い立地

・交通量が少ない→悪い立地

このように二つに分断する方も多いと思います。ここで先ほどの黒と白で書いた【グラデーション理解が不可欠】になるのです。交通量が多いから良い、交通量が少ないから悪いと単純には分断できません。

・交通量が多い→家賃が高い、人件費がかかり経費がかかる。

・交通量が少ない→家賃が安い、人件費が抑えられる、デリバリーに専念できる

このように交通量が多いから悪いところもあり、逆に交通量が少ないから良いところもあるのです。このように単純に分断することでビジネスにおいて思考が狭くなる為、この【分断思考】は捨てましょう。

ネガティブ思考

人はネガティブなことに【共感】することが多いです。例えば、『保育園落ちた。死ぬ。』とTwitterに投稿した内容がバズっということがありました。保育園に落ちた悲しいネガティブな発言に共感する人が多かったからです。逆に『保育園は入れてよかった』というツイートをしてもバズることはないでしょう。このように人はネガティブなことに共感するのです。他にも世界のニュースで、『感染症』や『子供の死亡率』や『戦争死者』などは増えているように思えるが、データで見ると本当はすべて減っているのです。なぜ増えているように感じるかというとメディアに騙され、頭の中でドラマチック化しているからなのです。

テレビのニュースなどでネガティブコントロールされていることはよくあることです。例えば、『交通事故のニュースで子供が死亡』というニュースが流れたとします。このニュースでしっかり伝えねなければいけないのが、『交通事故が発生』、『子供が死亡』をニュースで知るべきことなのです。ですが、メディアは遺族のインタビューや、お母さんの泣いているところを放送します。この本質的に必要のないネガティブなことを放送することで【共感】を得て、視聴率を上げようとしているのです。

このようにメディアによるネガティブコントロールに騙されない為にも、自分が見るモノは常に疑うことが重要です。メディアに騙されず冷静に落ち着いて考えるようにしましょう。

例えば、『2018年にソフトバンクのネットも電話も使えないという通信障害が起きました。』ここでメディアは

『通信障害後の約5日間で1万件以上の解約』

と報道しました。(ネガティブセンサー)

《この報道は本当なのか?》

このように落ち着いて【疑う】ことが重要なのです。

日本には約1億7000万回線あります。そのうち23%(約3910回線)がソフトバンクの回線です。もともと回線の解約率は2%です。ソフトバンクの3910回線と年間解約率の2%をかけることで、年間の解約率は約782,000件の解約があることになります。この数字を1日の解約数になおすと、1日に約2,142件の解約があるということになります。

ここで先ほどのニュースの5日間で1万件以上の解約というのを思い出してみてください。日頃から1日で2,000件近くの解約があるので、5日間で1万件以上の解約というのは珍しいことでもないのです。このようにメディアの裏付けということが重要になります。自分の感情や感覚を定量化して証明することが大事なのです。

ビジネスをする際に、自分の見えている視点は正しくないと思うようにし、【疑う】ということで冷静な判断ができると思います。また、【分断思考】を捨てることで見えてくるものもありますし、【ネガティブ思考】を捨てることでメディアに流されることもないでしょう。日常で【論理的思考スキル】を鍛えることはできると思うので、日常からアウトプットし学び狂います。








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