令和6年9月議会 個別質問 2-1.プール及び体育館の多目的での活用について
浜中吾郎です。引き続き、これまで私が個別質問した内容について順次載せていきます!
令和6年第3回定例会の個別質問(令和6年9月17日実施)のうち「プール及び体育館の多目的での活用について」より。
次に『プール及び体育館の多目的での活用について』伺います。いま本市にプールというと、市内小中学校にある学校プールだけでなく、姉崎プール・八幡プール・臨海プールといった公営プールや、他にサンプラザ市原や南部保健福祉センター(なのはな館)にもプールがあります。さらには民間のプールもあります。このように様々な部署、民間も含めてプールがありますが、施設の老朽化及び今後どのように環境を整えていくのかについては待ったなしの課題です。例えばサンプラザ市原の温水プールの故障については本日(9/17)現在故障機器の修理が完了し、営業再開に向けて準備をされていると認識しております。迅速な対応に感謝申し上げます。一方、本年において学校プールを開始する際に故障が発覚するケース、姉崎プールは昨年に引き続き営業中止をしているなど、住民からも施設老朽化を何とかしてほしい!今後どうしていくんだ!といった問い合わせを多く頂いております。
今議会でも9月4日に堀田議員による代表質問にて水泳授業の考え方について重要な答弁がありましたので引用します。〈水泳授業につきましては、単に泳法を学ぶことだけではなく、水中で自分の身を守る力を養い、水辺での事故防止に生涯にわたって役立つなど、児童生徒にとって必要不可欠なものと考えております。〉引用終了、とのことでした。島国である日本における水難事故への対応という経緯、及び近年は気候変動による水害が多発していることからもこども達が自らの命を守るために水泳授業を行う当局の認識に私は大賛成であります。また同様の堀田議員の代表質問にて〈プールの劣化度調査につきましては、関係部署で進めていることから、調査結果がまとまり次第、教育委員会の考える学校プールの方向性について、関係部署と連携を図り、協議を進めてまいります。〉との答弁もありました。プール設備の老朽化は日本全国共通の課題であり、他の自治体も様々な対策を打っています。私は本市の協議において「多目的」という重要な視点を提供したいと考えます。
例えば、茨城県つくば市では本年4月に「つくば市民・学校プール(愛称みどりのプール)」をオープンしました。このプールは学校の水泳授業で活用し、かつ学校の授業で利用しない時間帯は市民が利用できる市民プールの役割を兼ねています。みどりのプールを学校授業で活用する期間は5月から12月であり、室内施設の強みを活かしている他、バス移動で30分以内の距離にある各学校に施設利用について打診をし、令和6年度は9つの小・中学校が利用しているとのことです。
また、京都府福知山市では老朽化した市温水プールの建替にあたり昨年7月に民設民営の新温水プールを整備しました。こちらは行政・民間協働事業とし、市が事業用地を無償貸付する、事業者は建設費及び運営・維持管理費を負担する。市民の健康増進とスポーツ振興に資する施設として、市民サービスの低下を招かない範囲内で事業活動を担保するといった条件が特徴的です。また今年度は市内14の小・中学校の学校プール授業を委託しているとのことです。うち1校は訪問をしてインストラクター事業をしているとのことです。
現在本市においても複数の民間プールで水泳授業の委託が行われており本年においても重要な役を担っておりますが、「学校」「市民向け」「民間活用」といった多目的な活用を図ることで安全性を担保しつつ運営の持続可能性を高めていくことができます。例えば本市にある臨海プールは現在50メートルの屋外プールであり、夏期のみの使用をしていますが、屋内かつ25メートルプールとして通期の利用ができる多目的の施設とすることで新しい需要も生まれるのではないでしょうか。
更に、臨海プールのすぐ隣には臨海体育館があります。同施設についても老朽化及び更新の課題は待ったなしです。競技及び大会としての利用拡大、スポーツ振興による交流人口の拡大・学校との関係で言えば部活動の地域移行も含めた施設の活用、防災時の活用など多目的での活用はプール同様求められていると考えます。
以上申し上げましたが、例えばこの隣接する施設を複合施設として、あらゆる手立てに活用していくことは公共資産マネジメントの観点からも有意義ではないでしょうか。そこで臨海プール・臨海体育館を例に複合施設として多目的の活用を図っていくことは本市の長期的展望として望ましいと考えますが、当局の見解を伺います。
(都市部長答弁)
プール及び体育館の多目的での活用について、お答えいたします。
臨海プール及び臨海体育館につきましては、昭和43年の供用開始から市内外の多くの皆様にご利用されてきましたが、56年の経過とともに老朽化が進行している状況でございます。
このようなことから、現在、臨海プールをはじめとする市営プール及び臨海体育館の劣化状況を調査し、その結果を整理・分析しているところであり、今後はその結果を踏まえ、これら施設の対応について方向性を検討することとしております。
また、学校プールの施設も経年劣化の進行によって、市内民間プール等で代替している小学校も出てきていることから、教育、スポーツ、レクリエーションなど様々な利用目的を有している本市のプールについて、公共資産マネジメントの観点から関係部で連携した取組が必要になっていると認識しております。
このため、公共資産マネジメントの基本方針に掲げる「更新等費用を縮減しつつ、将来世代に安心安全な資産を引き継ぐ」といった目標を念頭に、「公共施設の質と量の最適化」の取組として位置付けている公共施設の再配置については、議員ご提案の施設の複合化による多目的の活用など機能集約等も含めた様々な手法を検討しながら、スピード感を持って取組を進めてまいります。
(答弁を受けた浜中の意見及び要望)
ありがとうございます。検討中の部分もあるかと思いますが、広い視野を持って取り組んでほしいです。今回は時間の都合上、臨海プール・臨海体育館の施設に絞りましたが、本市は広域なので環境を整備するには、利用しやすい拠点、地域ごとの拠点という考えが必要です。小・中学校を地域の活動拠点と位置づけ、多目的利用を図る方法もあるでしょう。財政面を考慮すると、全ての施設を同様に更新するのは難しいとしても、先ほど仰って頂いたように施設の利用機会それ自体が失われてしまうことは次世代の育成に大きく禍根を残してしまうと考えます。是非戦略的に所管の垣根を越えてより良い施設運営・管理ができるよう施策を総動員してほしいと考えます。宜しくお願いします。