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「今」はすぐに「過去」になる

「今はもうインスタじゃないよ」と、若い子たちが言っていた。

「見てもらいたいなら、TikTokにしたほうがいいよ」

公式アカウントはどの媒体がいいのか、そんな話から。
今はTikTokが一番新しく、インスタは古いのだそうだ・・・・・・。

でも・・・・・・
あらゆる「今」「新しい」は、その言われたそばから、もう古くなっていくのだろうなと感じる。

新しいものをとらえようとして、追いかけてみる。
追いついて、なにかを得られるのだろうか。
そして、それは果たして「追いつく」ものなのだろうか。

アキレスと亀の話を連想。

そして――今は、手にしないものを消費していく時代なのだと実感する。
物理的に質量のある消費、廃棄ではないかもしれないけれども、やっぱり「消費されていくもの」はこの世にはたくさんあるのだ、ということを感じる。

こうして、重量やそれを受け止めるある種の感覚はなくなり、
それに対する意識や思考が削られ、節約された時間を最大限活用し、
必要最低限の知識でも広い世界に臨める――。
ある意味「エコに生きる人間」としての進化形?
・・・・・・などと考えてしまう。寂しさとともに。

レトロスペクティブということばがよぎる。

新しさに追いつけないのか、追いつこうと思っていないのか、わからない。ただ――「今」と言ったそばから古くなる。

「今」はすぐに「過去」になる。

そして、古いところにいる自分は、それほどきらいじゃない。

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