紅麹騒動で、頑なにmRNAコロナワクチン接種の有無を調査しないのは、日本の医療の無能が実証されるから
何かと謎が多い紅麹騒動である。
もう一度、情報を少し整理してみようと思う。
まずは腎内の専門家である医学部教授のご意見から。
(一部引用)
『 同大の阿部雅紀教授(腎臓高血圧内分泌内科)によると、3人は昨年12月から今年2月、尿の泡立ちや濁りの異常を感じるなどして受診した。2人は50歳代、1人は70歳代で、腎機能が低下していた。
入院後の検査で、3人は薬剤などが原因で起こることが多い「尿細管間質性腎炎」を起こしていることがわかった。持病や常用薬はなかったが、いずれも昨年の春頃からこのサプリメントの摂取を続けていた。1人は腎機能がかなり悪化しており、放置していれば透析治療などが必要になるおそれがあった。
同病院は同じような症例が3例続いたため、2月1日に同社の問い合わせ窓口に連絡した。同月22日に同社担当者が事情を聞きたいと同病院を訪れたため、経緯や病状、検査結果などを説明したという。
3人は薬物治療を受け、腎機能は回復に向かっている。半年から1年ほど通院する必要があるという。』
要点を列挙すると、
ア)女性3人の患者が12月~2月に受診(持病・常用薬なし)
イ)尿細管間質性腎炎(=「Fanconi 症候群」とは言ってない)の診断
ウ)病院が2月1日に事業者の窓口に連絡
続いてこちら。
昨日の午後6時過ぎの報道では、紅麹騒動の「ほぼ全ての患者がファンコニ―症候群」だと主張し出した。
エ)紅麹問題の腎障害患者は「ほぼ全てFanconi 症候群」だ
コロナワクチンやマスク激押しの島根県知事のお膝元での記事がこれ。
(産経記事から一部引用)
『女性は昨年5月から今年2月にかけ、小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」を定期購入。体調に異変を感じたのは年明けごろからだった。
(中略)
1日3粒、就寝前に摂取して約5カ月たち、かかりつけ医で血液検査をしてもらったところ、コレステロールの数値がわずかに下がっていた。「少しは効いているのかな、と実感できた」と振り返る。 もともと健康志向が強く、60代からトレーニングジムに通い、食べ物はもちろん、化粧品や毛染めなども自然派にこだわってきた。コレステロール値も「病院で薬を処方してもらって下げるよりサプリの方が自然かな」という思いがあった。サプリを信用していただけに、年明けの体調不良と結びつけて考えることはなかった。
■「原因つきとめて」 1月22日から2月3日まで入院。腎機能の異常を示す高いクレアチニンの値が出たほか、尿潜血や尿タンパクなども認められた。腎生検などで詳しく調べると、※尿細管間質性腎炎の所見があったという。 女性は昨年12月に新型コロナウイルスに感染したことから、医師からはコロナの後遺症のほか、尿細管の機能が低下するファンコニ症候群などの可能性も指摘されたが、原因ははっきりしなかった。退院後も腎不全などの薬の服用を続けてきた。』
(※さっき見たら、ここだけ文字が消えて飛んでいたので、6日午前に元記事の記述通り(強調は筆者による)に追加しました。)
オ)5月~2月にサプリ定期購入
カ)摂取開始5か月で血液検査=コレステロール値がやや低下
キ)12月にコロナ感染
ク)1月22日から13日間腎障害で入院→腎生検で尿細管間質性腎炎の診断
ケ)担当医からコロナ後遺症やファンコニ症候群の可能性を指摘受ける
上記ア)~ケ)を踏まえた上で、当方の考え方を書いておく。
まず、女性が圧倒的に多い、ということだ。産経記事にあるような、「健康志向の高い」人ということで、多分「よく定期検診に行く」とか「政府が推奨したコロナワクチンを真面目に接種する」といった傾向が見られるのではなかろうか、と。
(つまり、ワクチン接種の実施率は高いであろう、と推測される)
で、初期に出されていた報道で、22年以前に死亡していた2例があるという話と、プべルル酸の含有は23年9月製造に多く検出される、という話とでは、関連性がほぼないわけで、別の原因か理由が存在するであろうことは普通の人でも理解できるだろう。
疑問点1:
日大阿部教授は2月に腎障害患者3人のうち誰かを診察した、と発言(ア)。同時に小林製薬への連絡が2月1日(イ)、ということは、診察したその日に会社へ連絡したということになる。
普通多忙な医学部教授が例えば午前とか外来診療をして、その日のうちに会社に即座に連絡するというのは中々大変であり、かなり珍しい。
類似症例が続いて緊急性が高いと考えたのかもしれないが、ワクチン被害の方がずっと大規模だったのに緊急性を無視してたのも解せない。
疑問点2:
ワクチン接種の実施期間中、紅麹製品の問題が全く発見されてないのは何故なのか?
普通に考えて、もし紅麹製品の旧工場とかに問題があったなら、古い製品時点でも大勢被害が検出されるはずでは?
幸いなことにw日本人の多くがコロナワクチン接種を受けており、約1億人以上が接種したわけだが、これらの人々は「日常によく病院には通院しないような人」も多く、ワクチン接種前に「確実に全員が」診察を受けているはずでしょう?
その時点で、食欲不振・倦怠感・吐き気・不快感・だるさ・尿の異常などの問題が、ワクチン前の問診では検出されて来なかったわけでしょう?紅麹サプリを摂取していた人であっても。
それとも、それら愁訴があっても、ワクチンをうってしまえ、とやってたのかな?w
疑問点3:
また、「ほぼ全部の患者がファンコニ症候群だ(エ)」というのが本当なら、カ)の如く「かかりつけ医受診時に、血液検査や尿検査を実施」することでデータがあったわけで、そこで検出できなかった理由とは何か?
Fanconi 症候群の場合、尿糖や尿pHとか代謝性アシドーシスが血液検査から大雑把にでもアニオンギャップで判別できるのでは?
そういう兆候が検出できてないが、コレステロール値の変動(サプリの効果でやや低下?)は観察してたわけですよね?
つまりサプリ購入者は、頻繁な病院受診ではないかもしれないが、年数回程度の血液検査や尿検査を継続して受けてきたような「健康志向や意識の高い人」な可能性が高いのに、フォロー先の病院医師たちには「腎障害が検出されてない」わけでしょう?
ワクチン接種日の「接種を受けられる健康状態」のチェックでは、紅麹問題が(医師や医療機関によって)1例も検出・報告されてない、定期的受診先のかかりつけ医の血液検査や尿検査や診察等でも発見されて来なかった、ということなわけですよね?
汚染物質が特定期間(例えば23年9月以降)にしか存在してなかったから、ですか?
けど、死亡例がずっと以前(21~22年)からあるとマスコミは断言し、3月中に小林製薬を吊し上げてましたよね?
疑問点4:
上記キ)~ケ)の点ですが、コロナ感染の後遺障害の可能性はあるという専門医の指摘は妥当なのでは?
例えばコロナ感染時に服用した薬物によるFanconi 症候群が否定できる科学的・医学的根拠とはなんでしょうか?
腎生検してて「尿細管間質性腎炎」という確定診断名が出されており、精確性は高い情報だろうと思えますね。原因が紅麹製品の「プべルル酸だ」とかの風評は別として。
ほぼ全例でファンコニ症候群だったなら、アベ教授の大学病院の検査で尿糖やアシドーシスが分からなかったとも思えずw
尿細管間質性腎炎だと尿蛋白とか判明しますよね?
NSAIDsによる間質性腎炎の場合だと、発症までの期間が非常に長いケース(時に1年以上)も少なくないことくらい、腎臓専門家が知らないはずがありますまい。
サプリを購入してた人々は、「コレステロール値を気にする」ような真面目な傾向の人で、年に1度も血液検査や尿検査を実施した経験がない、とか、ワクチン接種前の問診等を受けたことがない、というような状態は非常に想定し難いわけです。
それらの「チェック」を数々乗り越えてきて、それらの時点では「ほぼ皆無に等しい腎障害」だったのが紅麹製品だったわけでしょう?
それが、今年1月以降に集中して具合が悪くなった、と?
様々な点において、不可解な気がしますね。