米国CREクライシス~サンフランシスコの商業ビルの廃墟化は止まるのか?

近年のホームレス増加問題で度々取り上げられてきた、米国経済の繁栄を謳歌してきた民主党州カリフォルニアの一等地、SF市。


しかし、Democrats主導の政治的・政策的混乱などが、都市荒廃を加速してきた。




春先にはシリコンバレー銀行(SVB)の破綻などもあり、商業不動産の危機も顕在化していた。



繁栄の闇が一層濃くなってきたのでは?



そして、直近のSFのCRE空室率は上昇を継続してきており、約36%という高水準を維持している。



賃料収入が減少を続ければ、借入の返済(借り換え)に窮したオーナーが売りに出さざるを得なくなるかもしれない。或は、不動産評価額が激減している可能性があり、CREの貸出依存率が高い弱小銀行の損失となって破綻へと向かうかもしれない。


いずれも、米国の民主党政治が招いた自業自得ではある。

ホームレスが街路中に溢れ、良くてテント生活者だろ?
なのに、空き家が拡大しているのさ。

高額賃料のオフィスビルは空室率が22年12月で約26%という高率だったが、1年で約10%ポイントの上昇を達成した、ということだ。


カネ儲けが最優先であり、低所得者を追い立てて建物から閉め出した結果、街には浮浪者やホームレスや犯罪者が大量に溢れるようになり、その人々による万引きや薬物犯罪や街路占拠などを引き起こしたようなものでは?

まさしく自ら蒔いた種が大きく育って、今その成果が返ってきたということだ。


このような非人間的な生活環境というのは、自然の摂理か人間の道徳か倫理か分からんが、何かがおかしいということを示しているのでは?


日本人も、こういう社会に陥らないよう、彼らの残した教訓をよく学んだ方がいい。特に、東京圏が危ない。


ちょっと追加:

ニューヨークの空室率はSF市より低目かもしれないが



23年1Q末で22.2%だったそうです。直近の数字が探しても出て来ないので、分からない。

NYC全体ではありませんが、マンハッタンだけの数字は10月くらいで17.4%というグラフがありました。



中心街のマンハッタンでさえこの高率の空室率なので、辺縁部に行くに従い条件は更に悪化していると見るべきで、SF市同様に年末に向かって20%超から30%程度まで上昇しているかもしれませんね。


体感的には、高率という指摘もあるようです。


他の資料を発見しました。


これによると、23年3Q末の空室率が出ており、以下引用すると

Silicon Valley office vacancy rates increased to 19.6% at the end of the third quarter in September. That’s a 1.5% increase over the prior quarter, and about a 2% increase year over year.

” The region’s vacancy rate is higher than in New York City at 16.5%, and Washington, D.C. at 19.1%, but remains below San Francisco at 30.4%, Austin’s 21.3% and Boston’s 19.8%, the report said. ”


ワシントンDC  19.1%
ニューヨーク  16.5
サンフランシスコ 30.4
ボストン    19.8
オースティン  21.3
シリコンバレー 19.6

ということで、軒並み高率の空室率だと分かりますね。
この苦しみの中で、来年のどれくらいまでの時間、耐えられるかは何とも分かりません。
リモートワークが進んでいる以上、急にはオフィス需要が回復するとも思えず、新規事業者数の大幅な増加などでもなければ、賃料水準が下がらずとも空室は続くでしょう。
つまり家賃収入の実額が20~30%程度は減少する、ということですね。GDP成長率の算出の際でも、確実に効いてきますね。


そして、最大の問題となるのは、不動産の借入金のロールオーバーがどうなるか、ですね。借入金利が大幅に上がることはあれど、現状より劇的に下がることはないわけです。
インフレ高騰と金利上昇によって、この何年間か超過利潤として得てきた利益を吐き出すターンがやってきたということですね。



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