原英史(元国家戦略特区ワーキンググループ座長代理)の名誉毀損裁判で深まる特区の闇~2
また原英史が週刊誌で何か言ってたらしい。yahoo記事に見出しが挙がってたので。
で、当方も追加記事を書いてみようと思った次第。
いくつか追加事項があるので、それをまず示そう。
リンク切れにされてた特区のHPがどうやら別サイトに移して復活してたらしい。都合が悪くなると、また別サイトに逃げるのが腐敗省庁内閣府や霞が関の常習的手口ではあるが(笑)。
H27(2015)年1月16日に、提案者「特区ビジネスコンサルティング」とあり、議事要旨や議事録は非公表となっている。原英史は全部公開してると豪語してきたが、未だに秘匿されている。
1月30日の同様提案である「外国人美容師」の提案(学校法人メイ・ウシヤマ学園ハリウッド大学院大学)は、堂々と名称も議事録も公開している。何故、九州の「真の提案者」たる学校法人は名前を完全秘匿し、依頼先の「特区ビジネスコンサルティング」社は出すが、議事録は完全秘匿なのか?
このこと自体がおかしい。何らやましいことがないのに、会議の内容を完全秘匿とすべき理由がない。
参考までに、外国人美容師の1月30日のヒアリングは、下記の通りに会議の存在が示されている。
https://www.chisou.go.jp/tiiki/kokusentoc_wg/hearing_s/150130_gijiyoushi_s_01.pdf
一部引用すると、以下のように、会議の日時・場所・参加者が記録されている。
1 日時 平成27年1月30日(金)13:02~13:43
2 場所 永田町合同庁舎7階特別会議室
3 出席 <WG委員>
座長 八田 達夫 アジア成長研究所所長 大阪大学社会経済研究所招聘教授
委員 阿曽沼 元博 順天堂大学客員教授 滉志会がん医療グループ代表
委員 鈴木 亘 学習院大学経済学部経済学科教授
委員 原 英史 株式会社政策工房代表取締役社長
委員 八代 尚宏 国際基督教大学教養学部客員教授 昭和女子大学グローバルビジネス学部特命教授
<関係省庁等>
山中 祥弘 学校法人メイ・ウシヤマ学園ハリウッド大学院大学理事長
川島 鋼太郎 学校法人メイ・ウシヤマ学園ハリウッド大学院大学国際交流 センター長
<事務局>
藤原 豊 内閣府地方創生推進室次長
松藤 保孝 内閣府地方創生推進室参事官
宇野 善昌 内閣府地方創生推進室参事官
仮に提案者の秘密を守るというのを最優先だと主張するWGや国家戦略特区諮問会議の連中の言い分を考えたとしても、
会議の日時と場所、参加したWG委員の名前と人数を示すことは何らの不都合もないだろう。
だが、1月16日の「特区ビジネスコンサルティング」が提案した日の会議記録は、国会審議上でも「完全極秘で、一切証拠を明らかにせず」ということだったわけだ。
その事自体が、疑惑を深める要因なのだ。
「特区ビジネスコンサルティング」社はその後会社名を変更したが、毎日新聞記事が出た当時の法人の登記事項では、(何度も指摘してきたが)設立日が平成27年1月15日だった。
内閣府の事務局から提案者宛てに「ヒアリング日時」の決定(通知)や、申請書類の提出等を事前に行わせないと、ヒアリングの手続ができないのではないか?
それを、事務方はどうやって実行できたのか?
法人設立が、特区の提案日の前日のなのに?
1月23日には法務・厚労省の省庁側からのヒアリングを実施しており、その議事録もある。
https://www.chisou.go.jp/tiiki/kokusentoc_wg/hearing_s/h26gijiroku/150123_gijiroku_s_01.pdf
これを受けての、八田座長の地域限定美容師や外国人美容師の解禁に関する検討事項のメモらしき文書も探せば出てくる。
https://www.chisou.go.jp/tiiki/kokusentoc_wg/hearing_s/150209siryou05_2_3.pdf
法務省・厚労省とのヒアリング議事録で、次の記述があった。
『それはこれから厚労省の御説明の中にあるかもしれませんが、とにかく福岡でという話です。今の藤原次長 の話だと、もしかしてほかでもということになるかもしれませんが、例えば福岡を前提にすると、福岡での今いるといいますか、これから入る人も含めて、日本人の美容師という のがどういう状況なのか。』
毎日新聞が報じた原英史WG座長代理の話は、まさに「福岡で会合」だったわけですよね?
福岡市内の学校法人が、14年11月当時には未だ存在してない(法人設立日以前だから)はずの「特区ビジネスコンサルティング」社の人間と一緒に、福岡市内の飲食店で、原座長代理と藤原次長が面会していたのは事実だったわけでしょう?
原英史の言った「食べてない」というのが仮に毎日の報道ミスだったとて、何故
・原座長代理
・藤原次長
が、福岡の飲食店内で「ヒアリング」を実施する必要があったのか、については、未だに一切の説明が存在してないのでは?
原英史WG委員は、どうやって「福岡県内の飲食店」に提案予定者(完全秘匿)がその時間に居ることを知り、誰から聞いて場のセッティングをできたのか?
何故、福岡に直接会いに「次長と一緒に」行ったのか?
原の私的な行動である、ということなら、特区諮問会議の委員やWG委員らの連名で出した「抗議文」が異常である。
公的立場ではなかったなら、飲食しようが別段問題でも何でもない、と主張できたはずだし、そうすれば良かったでしょう?
だが、連中は「非公式の交渉」はWG委員の正当業務だと、全力で主張したわけですね。
23日の省庁ヒアリングでは藤原次長からの概略説明で「福岡での外国人美容師の解禁の話」だと法務省官僚が会議内で発言していたのも、原座長代理と一緒に福岡で学校法人理事と面会したから、そういう話になっていたかもしれないんですよね?
結局、今までに一度たりとも
・福岡県に出向いて原(や藤原次長)が面会していた会合の席というのは、公的なヒアリングの場なのか?
・違うなら、私的な会合なのか?
・2015年1月16日の特区ビジネスコンサルティング社のヒアリングの際の
会議室の場所、時間、出席者(WG及び官僚)を完全秘匿してる理由
・議事録に代わる会議出席者の旅費や日当等の精算支払記録等
・会議の物的証拠が存在しない以上、架空の開催だった疑惑は残る
といったことに説明がないのは同じ。
特区コンサルティング社が出席してた議事録がないわけではないぞ?
例えばコレ
https://www.chisou.go.jp/tiiki/kokusentoc_wg/h27/gijiroku/150918_gijiroku_t_01.pdf
黒澤 武邦 (株)特区ビジネスコンサルティング
宇佐美 智久 (株)特区ビジネスコンサルティング
このように開示されてるものもある。
19年当時、内閣府の別資料で提案者番号などの一覧表があったが、そこには平成27年1月16日提案の外国人美容師の案件は記載されていたなかったはずだが?
内閣府側も、一切の物的証拠を出さず(既に証拠隠滅で処分済みだろう?保存期間が終わったとか、シュレッダーにかけたとか、バックアップデータも全抹消した、等と嘘八百を並べていたからな)、事件を闇に葬り、証拠が出せなくなった頃合いを見計らって(笑)、最高裁で確定となるという、インチキ官僚システムのお定まりコースだったようにしか見えないわけです。
これが日本の腐敗の霞が関と最高裁のクズによる、支配体制ということだ。