許せない気持ち
SNSでは今日も誰かが怒っている。
世の中に、許せないことってたくさん存在する。許せないの方向はいつもバラバラで、10人いたら10通りの許せないが、それぞれの価値観に基づいてつくられていく。
許せないの足元には価値観の違いがある。価値観の違いは言動に現れるから、相手に対して「こんなことするなんて許せない」、「あの考え方は許せない」と私たちは憤る。
私たちは許せないを少しの間味わって、心が落ち着いてきてから、相手の言動や言い分を咀嚼して、相手の気持ちを理解しようとしたり、考え方の違いを受け入れようとしたりする。状況を客観的に分析したりもする。
「許せない期」から「折り合い期」に移行していく。
「許せない期」が長いと辛い。相手と自分の価値観の違いを受け入れることが難しい時期。自分の中にある、理想の形と現実が違うことを、うまく飲み込めなくて混乱している時期。
「折り合い期」は、相手と自分が違う人間なんだと理解する時期。私たちは違う価値観を基に成り立っていて、言葉も行動も、理解できない部分があるのは相手が私とは違うからだと。
よく、パートナーの浮気や不倫を知って「許せなくて別れた」みたいな話があるけど、それは許せなくて別れたのではなくて、理想と現実の違いを受け入れたからこその、「折り合い期」の結果なのだと思う。
それを受け入れて別れるのは、よく芸能人が言う、価値観の違いで別れることと同じだと思う。「許せなくて別れた」は、その人の器が小さいような聞こえ方がするけど、実際は違う。許せない期を経て、たくさん考えて、現実を受け入れた折り合い期に入ったんだよ。
なーんてことを、ドラマとかニュースを見ながら考えている。(夏休みで、ドロドロドラマを見ている。夫婦とは大変だ)
ちなみに、私が最後に強く許せないと感じたのはこの記事の時。あの時は、混乱が全て「許せない!!!」に変換されて突飛な行動に出たけど、折り合い期に入った今は「私、可愛いな…」昔の自分を愛でている。
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2024年のテーマは、やめるまで楽しむこと。手放すことを恐れず、その瞬間までを楽しめばいい。そんなハマダのこだわり記事はこちらに収めます。
人と人とのアイダにも収録
ハマダユイ
ソーシャルワーカー12年目。大学教員をやりながら、相談室バオバブで個別相談を受けている。精神疾患にまつわる悩み事、家族のこと、人間関係のこと、仕事のこと…。いろんな人と一緒に作戦会議を開く毎日。
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