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推しが消えたことに気がついた日


”タイムマシンに乗って、ねえ あの日に戻してよ”



こんにちは、ハマチです。

最近平成を彩ったアーティストの音楽ばっかり聴いています。

浜崎あゆみ、ELT、SPEED、ポルノグラフィティ、T.M.Revolution・・・
現在もご活躍されているアーティストもいますが、平成の時が輝いていたようにハマチは思います。

まぁ、今はテレビのない生活をしているので、流行り物とかに疎くなっているのもありますが・・・、もしかしたらハマチ自身がエンタメを感受する力が弱くなったのかもしれませんね。

YouTube Musicで聴いているのですが、こいつがなかなかニクイやつで、懐メロをどんどんおすすめしてくるから、もう止まらない。

ああ、そういえばこんな曲もあったな・・・。
この曲、サビしか知らなかったけど、こういう曲だったんだ・・・。

懐かしさとともに当時の思い出が蘇ります。

仲良しだった友人の顔。
走り回った校庭や公園。
夕焼けのチャイム。
若い母の姿。
ハマったゲームやテレビ番組。


懐メロを聴きながら、過去を振り返ることが多くなりました。
そして、あの日々はもう戻ってこないことに気が付きます。


若い頃はそんなことなかったのに。

過ぎ去った日々の方が多いから、振り返るのかな、歳をとるってこういうことなのかな、などと考えます。


そんなことをしながら日々を過ごしていたら、ハマチの涙腺大崩壊の曲と出会いました。

冒頭の言葉はこの曲の歌詞です。

いや、Adoって令和の歌姫やん、ミクちゃんが誕生した時、ハマチは割と大人だったやん、平成の曲じゃないのかよって思ったあなた。
そのツッコミは誠に正しいです笑

でも、ハマチはタイムマシンに乗って戻りたい過去があります。たくさんあります。

出会った瞬間から別れが決まっている。過去には戻れない。そんなことはわかってる。それでも想わずにはいられない。

大好きだった場所がありました。


*******


飲食店をやっている友人がいます。
出会いがすごく珍しくて、なんと職場近くに出店していたキッチンカーの売り子さん。
毎週通っているうちに仲良くなって、飲みにいく仲になりました。


紆余曲折あり2017年にお茶の水でお店を始めた彼女。
ランチはホットサンド、ディナーはお酒とそれに合う料理を。

彼女の料理は絶品なので、そのお店はすぐさまハマチのお気に入りとなりました。

実家からお茶の水は遠かったけど、秋葉原が近かったので、オタ活のついでに時間を作って通っていました。
近いと言っても秋葉原から徒歩だと20分ほどで結構かかる。途中で神田明神にお参りしたのを覚えています。(電車使え)


足繁く通って、そのお店の常連さんともお友達になりました。


医学部への進学を目指している女子学生さん
外資系に勤めているグルメなお兄さん
留学中のドイツ人
ハリポタオタクのお姉さん
店主である友人の友人
とにかく酒好きでウィスキーに詳しいおじさん

いろんな人とお話しできて楽しかったです。
料理だけでなく、お店自体が大好きでした。


名古屋に転勤が決まった日、春から研修医となる先述の女子学生さんが送別ランチに誘ってくれました。

「東京に戻ってきたら、いや帰省の時も、またお店で集まりましょう」

そんなことを言ってくれたのを覚えています。


ハマチが名古屋に行っても、常連さんのLINEグループを作って、連絡しあったりしていました。


名古屋に転勤してからも、ちょこちょこ東京に帰省はしていましたが、なかなか時間が取れず、お店に顔を出すことはありませんでした。


月日は流れ、店主である友人が結婚そして出産。
子供の世話が大変なのか、お店の臨時休業がしばしばありました。

常連さんたちで作ったLINEグループもメッセージが届かなくなりました。


そして、2024年12月27日をもって、お店を閉店することになったのです。

子供との時間をもっと作りたい、それが一番の理由でした。


先日、帰省した際に彼女のお店に行きました。

連絡しないで行ったので、突然現れたハマチを見て彼女はとてもびっくりしていました。サプライズ成功。

今年で閉店が決まっているからか、平日昼間にも関わらず席が埋まっていてお店は大盛況でした。

運よく空いたカウンターに腰掛けます。私はいつもカウンター席。
そこで彼女や常連さんと話すのも好きでした。

でも大盛況なのでバタバタしています、おしゃべりなんてできません。
もちろんお仕事の邪魔はしません。その辺の分別はついています。

今までもこういうことはありましたが、まぁ13時を過ぎれば客足も落ち着いて話せるだろうと思っていました。

昔と変わらず美味しい料理を食べながら、時間が流れるのを待つことにしました。

ですが、13時を過ぎても客足は途絶えず、席は常に満席でした。
お客さんの中に知っている人もいませんでした。


繁盛するのは嬉しいことだけど、通い詰めたあの頃の面影はなくなってしまった。
料理以外は全て変わってしまった。


さすがに1席とはいえ席をいつまでも占領しているわけにはいかないので、寂しさと一緒に帰ることにしました。

そうしたら、彼女から「お話ししたいからもうちょっと待っててほしい」と言われます。

こういうところが彼女のいいところです。
お客さんの気持ちがわかるんだろうなと感心してばかりです。


結局お店が落ち着いたのはランチタイムが終わってからでした。

お互いの近況を報告し合います。


ハマチと仲良くしてくれた常連さんたちは、ごく一部を除き、お店に顔を出さなくなったそうです。

医学生は同じ医者と結婚して、今はお母さん。
ハリポタ好きのお姉さんは、「問題のある客」になってしまい、お店を出禁になった。

ポジティブであれネガティブであれ、様々な理由でお店に来なくなった。

そのお店はもう、ハマチの大好きだった場所とは違うものになってた。

*******


月日が経てば、人は変わる。物事も変わる。時代も変わる。

常に変化している。
変わらないってことはありえない。

人も、お店も、場所も。
同じ姿をしていても、全てが同じなんてことはありえない。


そんなことはわかっている。
ハマチ自身もだいぶ変わった。

それでも、大好きだったあの場所に戻りたい、あの時に帰りたい。そんなことを思ってしまう。


自分がその場所が大好きだったことに気がつくのは、その場所がなくなってから。

帰れない、戻れないとわかっているからこそ、思いを馳せてしまう。


変化をするということは、ある選択肢を受け入れる代わりに、選ばれなかった方を捨てる行為。

捨てたのは自分。他人の変化は他人の選択なのだから自分がとやかく言うことではない。

でも、たまには捨てた方に思いを馳せたっていいじゃないか。

あの頃は、あの場所は、あの体験は、もう私の心の中にしかないのだから。


タイムマシンに乗って、ねぇ あの日に戻してよ。




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