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④イカゲーム

 かなりの話題作で期待値が上がり過ぎていた部分もあって、期待以上ではなかった。要因は、デスゲーム作品を複数見てきた私にとっては、序中盤の展開が弱く感じた点である。正直、途中で切りそうになるぐらいである。この理由の一つは、デスゲームでは頻繁にある参加者内での争いの筆頭キャラである「チャン・ドクス」が、そこまで恐ろしい存在に見えなかった点であるかもしれない。参加者内にも得体の知れない人がいる恐怖が、少なかったのかもしれない。    個人的に最も良かった点はビー玉のゲームにおける、

    • ③殺戮にいたる病

       叙述トリックと知って読んでもいたにも関わらず、最後で驚きのあまり呆けてしまう程度に素晴らしかった。後から考えると思い当たる節があり、悔しさ以上に楽しくなってしまう。叙述トリックであると事前に知っていも軽々とハードルを越えてくる素晴らしい作品であった。    しかしこれからは、この本を好んだり、勧めてくる人はかなり警戒心を抱くことは間違いないであろう。なぜなら、かなりエログロ要素が強いからである。犯人の狂気性が、叙述トリックから目を反らす一因になっているぐらい狂っている。その

      • ②新世界より

         「偽りの神に抗え。」  このキャッチコピーは恐らくアニメ化の際に付けられた文であると思われるが、前半と終盤で意味が異なって見えてきてかなり面白い。そもそもこの作品自体も、主人公が10歳代の時と20歳代の時で分かれている。これによっても見えてくる世界が変わってくる所が、より一層世界観が練られていることを感じさせる。  そして1000ページという長編であるが、途中で飽きることなく読むことができた点が正に良作であったと思わされる。この要因としてはまず、世界観が1000年後の日

        • ①ODDTAXI(オッドタクシー)/映画

          映画オッドタクシー イン・ザ・ウッズ見てきた。 結論としては、中途半端であった。事前に殆ど総集編であることは、知っていたのだがやはり物足りなさがある。確かに新たな視点やアニメの続きの結末があったが、体感映画の90%は既存部分であったように思われる。そのため、私のようにアニメを2周した上で映画を視聴すれば物足りなさを感じることは仕方ないのかもしれない。 その一方で、アニメを見ずに映画だけを観た人にはオッドタクシーの良さは50%も伝わっていないだろう。アニメのオッドタクシーにお

        ④イカゲーム