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2024 Season -Avispa Fukuoka-
こんにちは。
濵田祐太郎です。
今回は福岡について書きます。
鳥栖にいたものとして、福岡はダービーの相手です。
何としても負けられないという思いが、いつも以上に湧き出てきます。
スタジアムもただの満員ではありません。お互い気持ちをぶつけ合う独特な雰囲気でした。
鳥栖の天敵でもある福岡はどのようなサッカーをしているのかを見ていきます。
●基本情報
J1順位 12位
12勝 14分 12敗 勝点50
33得点 38失点 得失点-5
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●Attack
◯自陣でのザヘディ・ウェリントン
福岡の1番の脅威はCFのザヘディ選手とウェリントン選手である。
彼らは競り合いが強い。クロスを合わせる感覚も優れている。さらにパワーが桁違い。そしてどこからでもゴールを見ている。前期ガンバ戦のザヘディ選手による70m弾は衝撃的だった。
これらの特徴を持つCFを中心に攻撃を組み立てる。
配置は3-4-3である。
最も多い前進の形は、GKまたは3CBからCFへ競り合うボールの配球だ。
この配球の瞬間にIHはCFの両脇をサポートする。なぜならCFからの落とし、または2nd回収の準備をするからだ。このサポートが非常に速い。
IHが拾うと1番の選択肢はシュートである。かなり遠い位置でもダイレクトでシュートを打つこともある。
IHがシュートを打てなければ駆け上がったWBを利用する。WBはまずCBのサポートをする。その低い位置から湧き出てくるため、フリーで抜け出すことが多い。
IHが2ndを拾えないこともある。その場合、VOが回収する準備をする。
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この形に対して、蹴られた瞬間に守備VOが必ずプレスバックをしてIHから奪うことができれば、WBのスペースを有効活用することができる。
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このようなCF作戦が対応され、ボール周辺にスペースができると、3+2で組み立てを行う。その際、WBは3CBのサポートができる位置にいる。
3CBはまず内ルートを模索する。VOはCBからボールを受けると、奪われない安全なプレーを選択する。
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相手が痺れを切らして捕まえにくると、ライン間につける。特に、紺野選手が受けることが多い。
紺野選手はドリブルが得意な選手である。Pocketで受けてドリブルを開始することもあるが、大外で1v1を仕掛けるドリブルの方が得意である。
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したがって、RWBが持つと大外へ流れてボールを引き出す。RWBはまず紺野選手に前進を任せるが、停滞するとインナーラップをすることで選択肢を増やす。
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内ルートで突破できないと、低めのWBを利用して相手を食いつかせる。食いつくと、3CB+2WBの5枚を利用して素早く逆へ持っていく。
ただ、福岡の狙いはあくまでCFである。これらの組み立ては相手を食いつかせて背後のスペースを作るためであるのだ。
◯ゴール前でもザヘディ・ウェリントン
Crossのターゲットはもちろんザヘディ選手、ウェリントン選手である。
2人ともヘディングが強すぎる。
自分のタイミングで飛べた時はもちろん豪快に叩くことができる。それだけでなく、自分よりマイナス側にきても背筋や首の力で強引に枠内に持っていける。
2人とも得意な位置はCBの背中である。
ザヘディ選手はボールサイドから大きく動いて背中に回ることが多い。
ウェリントン選手は相手と駆け引きしながら、相手がボールを見た瞬間に背中を取ることができる。
CFが触れないと、逆WBが詰めている。特に、小田選手は身長が高いわけではないが、高い打点で合わせることができる。
また、紺野選手はマイナスで合わせることを得意としている。右サイドの大外の位置から、長い距離を走ってマイナスに入ってくるためマークに付かれない。
◯Cross
クロスのパターンは左右で異なる。
右サイドは紺野選手が起点となる。
紺野選手は大外で受けて1v1に持ち込む。得意な形はカットインからインスイングクロスである。
突破に時間がかかると小田選手が下のサポートをし、バックパスを受ける。それをワンタッチクロスでファーを狙うことが多い。このワンタッチクロスにはVOがファーへ回るとチャンスを作っている。
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左サイドの起点は岩崎選手である。
岩崎選手はスピードとスタミナを兼ね備えた選手である。ボールを受けると初速でボール一個分外して高速クロスを上げる。縦突破もカットインもできる選手である。
突破に時間がかかると、左外CBの宮選手が下のサポートをし、バックパスを受ける。それをワンタッチでクロスを上げる。左サイドからのワンタッチクロスにはCFが合わせることが多い。
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●Defense
◯3CBの攻略
福岡は守備を得意とするチームである。
J1で最下位の得点数にもかかわらず、降格権をいち早く脱した要因として守備が優れているからである。
したがって、できるだけセットする前にゴールに迫りたい。
まず重要な局面は攻→守である。
すでに書いたが、1つ目のポイントは、奪った1本目をWBが駆け上がったスペースに配球することである。
2つ目は3CBの攻略である。3CBは奪われた瞬間すぐに帰陣をする。つまり、ライン間にスペースが生まれやすい。
1本目を受けたFWやSTが前を向いて利用することができる。もっと言えば奪った選手がスピードを上げて利用することができる。
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◯Middle Pressing
福岡はMiddle Thirdでの守備を得意とする。
配置は5-2-3。
前3枚は背中でVOを隠しながら、相手CBに対して牽制をする。2VOはライン間を隠しながら、相手VOにパスが出ると対応する。5バックで各レーンを管理する。
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バックパスに反応してPressingに移行する時がある。
3CBには、ミラーゲームではめていく。2CBには以下の構造になる。
CFは相手VOを管理して、GKを使われるとGKへアプローチをかける。
WGはCBへのジャンプをし、WBが連動して相手SBへジャンプする。
2VOのうち、1枚は相手VOを掴みにいくが、もう1枚はライン間を管理する。
外CBはPocketを管理してはいるが、中央CBで出場することが多い田代選手がラインを下げるため、下がらざるを得ないことが多い。
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◯5-2-3 Middle攻略
次に前進する手順である。やはり5バックにはWG内側の4-2-2-2である。
前3枚の距離が遠い。したがってギャップが見える。CBはVOへの楔と相手VO脇への少し長い楔の2つの選択肢を持つことができる。
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CBは内ルートで行き詰まると次に外ルートである。
前3枚を切るパスには相手WBが反応する。さらに、相手VOもライン間を隠しながらスライドする。したがってVOへの横パスが見える。
逆WGのプレスバックの意識は低いため、横パスを選択すると逆Pocketが見える。
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また、相手VOがライン間ではなく横パスを消しにくると、大外からのライン間が見えるようになる。
しかしMiddle Thirdでは後ろ5枚を突破することが難しい。なぜなら、ライン間に食いつきにくいからだ。攻→守のように、ライン間をフリーで使われるとラインを下げることが多いのだ。
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◯外CB攻略
決定機を作るにはどうにかして5バックのうちどれかを食いつかせたい。
どの局面でも後ろ重心ではあるが、PA付近に最終ラインがある時だけ、外CBが食いつくことがある。これを逃したくない。後期町田戦での2点目がこの形である。
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また、FWがNearZoneに流れると、外CBが中途半端についていく。NZへ出てきた外CBを超えてクロスを配球できると合わせることができる。
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FWではなくても、NZへアクションを起こすことで外CBが反応する。この時に生まれるスペースに反応したい。なぜなら3CBがゴール前に揃った状態でのクロスでの攻略は難しいからだ。
◯Cross対応
3CBは背が高く、競り合いが強い。その前提のもと、個別の特徴を見る。
宮選手は前に入らせないつき方をする。若干相手よりも前に入り、関節視野でターゲットの位置を把握する。したがって、前に行くふりをして反応させることで、背中を取ることができる。
グローリー選手は自分のマークに正対して捕まえ、首を振ってボールを確認する。グローリー選手と競り合いで勝つのは難しい。したがって、背中に引っ張って2人目が前に入ることで、競り合わずにボールに触ることができる。
田代選手はボールと相手を同一視野に入れる。距離をとって背中には回らせないようにする。したがって、ギリギリまで背中を取る位置にいて上がる瞬間に前に入ると合わせやすくなる。
このようなクロスが上げられそうな時、上げるそぶりを見せたりNZへのアクションを見せたりすることでラインが下がる。そこでDZが見える。
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以上がざっくりとした福岡の分析になります。
J1昇格とルヴァンカップ優勝をもたらした長谷部監督が退任し、キムミョンヒ監督が就任します。
堅守である福岡にどのような変化を加えるのかが非常に楽しみです。