聴覚障害のある夫
こないだまで放送されていたドラマ「silent」を見て、なんかいろんなことを思い出していました。私(健聴者)と夫(聾)の出会いからいろいろ・・・・。
夫は、幼稚部までは聾学校に、そして小学校から普通学校に通っていた。
夫自身も、夫の家族の誰も、普段の生活で、手話を使わない。
彼は、手話禁止の時代に育ったので、手話を始めたのは20歳を超えてから。
聴覚障害者協会のみんなと活動するのに、手話を学び始めた。
だから、彼→私の会話は、口話。私→彼の会話は、口話もしくは筆談だった。
(今は、手話の方がきちんと伝わることもあって、そして、私の手話力も上達したため、私→彼は手話で伝えています。彼→私は相変わらず口話。)
友達だけど徐々に、好意をもつようになった頃のこと。
障害がある彼を、好きになるのは、少し怖かった。
だから、彼に対して、私から「私、聴覚障害があるあなたのことを好きになるのは、不安がある」と伝えた。
そうすると、彼は「なんだ、そんなことか!確かに、昔は大変だったよ。でもね、FAXができて、離れていても、会話ができるようになった。で、今は、スマホでLINEができる。だから、健常者と何も変わらないから大丈夫。」と、あっさり笑顔で答えた。
ドラマでよく見る障害者と全然、違いました(笑)めっちゃ前向き(笑)。
この言葉を聞いて、なんだか拍子抜けした。そっか、そうなんだって。
最近になって、このエピソードを覚えているか聞いたけど、夫はあまり覚えてないらしい。
今の私から見ると「いやいや、健常者と何も変わらないことはないぞ!」とツッコみたいけど、どうやら、この頃の私は、純粋だったらしい。
夫は、聴覚障害があるけど、気づくと周りにたくさん人がいて、みんなと一緒に笑顔になっているような人だ。
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