人の悪口を有料記事にしてあくどく稼ぐ?
無料記事は面倒くさい
有料記事というものを書いてみたい。お金のためでなく、不特定多数が読む文章というのは、いろいろと面倒くさくてまどろっこしいのだ。
僕は一応、物語を描くことをメインの仕事にして30年くらいになる。主な仕事は漫画の原作。たまにゲームのシナリオや、ボイスドラマの脚本も書く。ついでに企画書とか申請書とか詫び状とか、とにかく文章に関する仕事は押し付けられる。
↑これですよ、浜村のことを知っている読者さんからしたら、別に言わなくてもいいような、説明だけの前置き。その前置きがあることで、どの立場から発言するのかをハッキリさせる効果がある。だけど読む人によっては、なんだか偉そうにしているという印象を与えてしまうだろう。不特定多数の人にむけて書くのは本当に難しい。
あるていど経験のある物書きにとって読者とは、「作者の作風をまあまあ知っている、そのジャンルに興味のある人」のことであって、完全な不特定多数が読むというのは、あまり想定していないものなのだ。
普通ファンタジー小説のレーベルがついた本を読んで、「なんだこれはフィクションじゃないか!」と怒る人はいないもので、読者というのはある程度、心の準備ができている。それがネットに、しかも無料で放流するとなると、誰にどんなつもりで読まれるかわからない。もしかしたら、酷い嘘に騙されたばかりで、フィクションなんか読みたくない気分かもしれない。だからどうしても、「この物語はフィクションです」とかいう余計な一文が必要になるし、どんな文句を言われても逃げ道があるようにチェックする作業も必要になる。
たまにそれがすごく面倒くさいのだ。特に毒舌とか、悪口とか、際どいジョークとか、そういう気のおけない相手に聞かせたいようなネタは、不特定多数ではなく内輪で盛り上がりたい。SNSはそういうときに便利でないと思う。
悪口はこっそり言うものだ
ネット時代になってもう四半世紀はたとうとしている。僕がパソコン通信をはじめた頃でさえ、誰かの悪口を言えば、あっというまに本人の耳に入る。現代ではマーケッティングの必要性もあって、自分の名前でエゴサする人も多いから、なおさらだ。
だから最近ぽつぽつと書いている創作エッセイのようなnote記事も、悪口のようなものは有料記事にしておこうと思う。わざわざ金を払って読むような酔狂な人はほとんどいないと思うけど、せっかく思いついた話を、炎上すると嫌だからという理由で消したくもないし。
アニメになって売れた作品はそんなに偉いのか?
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