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丸編みの適番手適ゲージって何?

タイトルからして相当にコアな情報なのかもしれませんが前回からこちらのnoteを有料にした理由は、このような情報を順を追って知識として蓄えてもらった上で、「絶対に作りたい生地があるのだ」という思いや、職人技術者と向かい合う心構えの本気度を問いたいと言う気持ちも少なからずあります。

このツイートを深掘りすると、工場の職人が言う「できない」は、もしかしたらその言葉の裏に(あなたの本気度が見えないから物理的にはできるけど、手間もかかるし面倒な設定が必要だから、やりたくない)と言う心理的要素がある可能性があります。

もちろん物理的に「できない」可能性も十分にあるので、一概にそのような裏があるとは言いませんが、少なくとも付き合いの浅い工場に依頼する場合、職人はあなたがこの生地を本気で作りたいと思っているかどうか?の情熱度は確実に試してくると言っても過言ではないでしょう。
そのくらい、職人とは面倒な生き物です。しかし、そこが愛すべきところでもあります。

ものづくりの熱量と言うのは、便利屋のような工場より、面倒な職人が生き残っている工場の方が高い可能性があります。
便利屋のような工場はその工場で利点がたくさんあります。生地を生産する為に平均的に最適化され、価格体型や営業方法、それに商品も一定のクオリティを保っている。
これはこれで時代に合わせて変化できている優れた工場と言えるでしょう。工業生産に求められている状態はこれが最適解だとも思います。

しかし面倒な職人を抱えていて、扱いが厄介なのに現存し活躍している工場には理由があるはずです。
よその工場とは少し違った味があったり、無理難題な原料をテキスタイルに落とし込む技術を探求し続けていたり、物量供給にはムラがあってもその機械と職人でしか生み出せないものがある。それこそがものづくりの熱量なのではないかと思います。
彼らは平均化よりも自らの技術研鑽を追求します。だからこそ「他者にない」を作り出すことができるのでしょう。

そのような職人気質の人たちと向かい合うには、ある一定の礼儀があります。
それは人としての礼儀はもちろんですが、やはりある程度の共通言語が必要なのです。

では今回の丸編み職人と向かい合う為の共通言語を解説していきたいと思います。

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