スズキ ハルカ

若い頃から応援してきた彼と離婚することにした。現実逃避から漬物を作ろうと糠漬けと粕漬をググったら糟糠の妻(そうこうのつま)の記事が上がってきた。貧しい時代から一緒に苦労をしてきた妻のことを指すらしい。なんだ、私のことだ。そんな私のあれこれを書いていこうと思っています。

スズキ ハルカ

若い頃から応援してきた彼と離婚することにした。現実逃避から漬物を作ろうと糠漬けと粕漬をググったら糟糠の妻(そうこうのつま)の記事が上がってきた。貧しい時代から一緒に苦労をしてきた妻のことを指すらしい。なんだ、私のことだ。そんな私のあれこれを書いていこうと思っています。

最近の記事

糟糠の妻、ダンナを捨てる。その5

旦那氏の作成した財産分与のたたき台は読めば読むほど不可解で到底『君には苦労させたくない』の言葉とは程遠いものだった。 『この金額では家を出てもアパート暮らしがせいぜいだ』と言ってみた。聞けば私の人生設計もしてくれていて『フルタイムでスーパーのレジうちのパートにでも出れば月20はもらえるからそれを足せば、人よりも随分いい暮らしができるだろ?』とのことだった。 お前ごときのオンナは身の丈にあった職に付けと。の前にレジ打ちに何時間入れば20万になるのやら。 それで友人のススメも

    • 糟糠の妻、ダンナを捨てる。その4

      こんなことになってから当然周りに相談というか愚痴をふりまく。恥も外聞もない。これはおばちゃんの特権だ。コロナ禍で深夜のファミレスもなければ時短でどこも閉店が早いので真っ昼間からボヤくのである。そして「離婚する!」はいつもの数倍効力があり、ちょっと遠ざかっていた友人の距離をあっというまに縮めて再会を果たしてくれる。 そして妙にリアルな助言の数々。例えば友達のダンナさんは単身赴任に行った先々のスナックの女と恋に落ちる。毎度のことで空いた口が塞がらないがいつも許してあげているわけ

      • 糟糠の妻、ダンナを捨てる。その3

        そんなこんなでダンナからの1通の離婚についてのメッセージが届いた。もうこの状態では離婚はやむおえないと。だから私も細心の注意をはらって胸の思いをいくつか書いたメールを送った。 私が書いたことといえばダンナの作品展の話を知ったある女が、企画をかっさらい乗っ取ったこと。アーティストとして個展をやる話が作品集を出して儲ける話にすり替わったことに幻滅してしまったこと。苦労してプラン作りからたずさわってくれた人たちを切って挙げ句の果てに私まで切って進めていることだった。 でもその女

        • 糟糠の妻、ダンナを捨てる。その2。

          離婚の原因が愛情のもつれだった場合意外と話は簡単なのかも知れない。もしそうなら誰もがうらやむ美女と浮気をしてくれた方があきらめがつく。なんだったら「すまん!好きな男ができた!」なんて言われたら1ミリも勝ち目がない。その時はいさぎよくお別れができるだろう。何が簡単って相手に非があるわけだから慰謝料がもらえる。(この際、お金があって払う甲斐性があると仮定させてください〜) 性格不一致そんな不確かな薄らぼんやりした理由も面白い。「性格の不一致?それはとどのつまり飽きたってこと?」

          糟糠の妻、ダンナを捨てる。その1

           ある満月の晩に家庭内別居中のダンナからメッセージが入った。その日は満月。気持ちよく眠りたい。だから読まずにぐっすり寝た。夜中に読んだ日にゃ気分が高まってやけにセンチメンタルな返事を書いたり激昂してビシバシとことを荒げる攻撃的なヒドい言葉を書いたりロクなことをしかねない。夜中に書き物はご用心だ。 そして次の朝気持ちよく目覚めてコーヒーを片手にメッセージをひらく。まあもちろんお互いに言葉を交わす状態にはないからメールにしたと、離婚しましょうという内容だった。注意深く言葉を選び

          糟糠の妻、ダンナを捨てる。その1