妊活に必須な自律神経のおはなし①
妊活や不妊治療を頑張る中で、心身の不調を感じることが増えた。
大事な日に限って、体調が優れない。疲れやすい。
メンタルが安定せず小さな事でイライラしたり、落ち込んだりしてしまう。
たとえそれについて病院で検査しても
「何も異常ありませんよ」
と言われてしまう。
なんとなくの体の不調や心のもやもや。
そしてどんどん自己嫌悪の沼にはまっていく。
妊活や不妊治療中、そんな経験がありませんか??
わかります。
だって内容的になかなか人には悩みを話せず、
一人で抱えてしまう事も多くありますよね。
日々の生活や仕事だけでも精一杯なのに、
そこにさらに妊活、不妊治療という
大きな負担ものしかかっているのですから。
あなたはもしかしたら、
頑張りすぎなのかもしれません。
私は看護師という仕事柄、
多忙な業務に不規則な生活、過度なストレスにより
心身ともにボロボロになった過去があります。
約3年の間、毎月の生理不順に、
月経時以外のほぼ毎日、不正出血を経験しました。
1ヶ月まるまるナプキンが手放せない…
なんてザラでした。
毎日毎日ナプキンが手放せない日々、
この出血はいつ終わるんだろう…
それに対してさらにストレスを感じ悪循環に…
それでも当時の自分は3年もの間放置してしまったのです。
今考えたら無知とは恐ろしい。
自己の不調を改善するにはどうしたらいいのか?
ようやく動き出し、婦人科へ通いながら、
自律神経の研究の第一人者である
小林弘幸先生の著書と出会いました。
自分の体の不調の原因やその対処法を知ることで
徐々に不正出血はなくなり、
体調も劇的に変わったのを覚えています。
今回、自律神経についてまとめた私の
一連の記事を読んで頂ければ、
日々の生活に少しの工夫や、ちょっとした心がけを実践することで
以前より疲労を感じにくくなったり、
気持ちの落ち込みが少なくなったり・・・
妊娠においても良い効果がでることが期待できます。
しかも、
わざわざ頑張って「体質改善しよう!」と思わなくても、体がだんだん心地よくなってきます。
なので忙しい方も、めんどくさがりな方も
自然に継続、維持できるようになりますよ。
また、以前私が行った妊活中の方に対するアンケートで、妊活における体質改善についての悩みの多くは
・ダイエットが思うように行かない。
・痩せすぎている。
・冷え性がひどい。肩こりや頭痛がある。
・便秘や下痢でおなかの調子が悪い。
・メンタルが保てず情緒不安定。睡眠が思うようにとれない。
との声が多かったのですが、
今回の一連の記事の内容をまず実践していただければ、このような悩みを持つ方にも良い効果がでる内容になっています。
特殊なことやあらゆる高額なサプリをはじめてみるより、まずはこの基礎的な内容をしっかり学び、実践する。
それから各個人の体質に合わせた内容(例えばサプリやダイエットなど)を、できる範囲で足していくのがベストかと思います。
体質改善は自分のためだけでなく、
ゆくは妊娠した際の赤ちゃんの健康にも関わってくる重要なこと。
一緒に妊娠・出産の先にある家族の団らんを叶えるためにも
今、知ることからはじめてみませんか??
◇理想の日々を得るには果たして努力が必要なのか◇
一日中体のだるさが抜けない・・・
朝なかなかおきられず、朝食も食べる時間なし。
仕事には遅刻ギリギリ・・・忘れ物も・・・
友人、親戚から送られてくる妊娠報告や子供の写真・動画、
SNSでも見ず知らずのフォロワーさんのご懐妊に
無駄にイライラしたり落ち込んだり・・・
そして考え事でなかなか寝付けない・・・
ついつい妊活について検索魔になってしまう・・・
それ、もしかしたら全部
自律神経の乱れからきているかもしれません。
あなたの性格が悪いとか、弱いからとか
そんな理由じゃないんです。
日々頑張れない、心が弱っている、無駄にイライラする
これらはまさに、自分では気づいていないだけで
あなたの体に想像以上に元気がない証拠です。
そんな状態で無理にポジティブになろうとか
モチベーションを上げようとか
頭で難しく考えていてももうどうしようもないんです。
だって基礎の体がそもそも元気がないので。
まずはそこに気づき、不調の根本を治すことが先。
実は至ってシンプルなんです。
では逆に、あなたは「健康な生活」とはどんなものをイメージしますか?
早寝早起きができてご飯もちゃんと食べて、
夜更かしせずにぐっすり眠り、朝はすっきり起きられる。
気分もサイコー、表情も晴れ晴れとし、
些細なことで情緒が乱れることもない。
こんな感じでしょうか??
簡単に言いましたが、
この状態結構ハードル高い様に感じません??
でも大丈夫です。
今後お伝えする内容で、
心身の状態は確実に変わっていきます。
努力せず、誰にでも元々備わっている体の本来のリズムに従うだけなので。
ただ、決して強制はしません。
元々、人は文章を読んでも行動に移さない生き物だそう。
体質改善なんてやっていなくても
妊娠する人は妊娠するし意味の無いこと。
私には続けられる自信が無い。逆にストレスだ。
そう思われる方はそっと、この記事を閉じてくださいね。
◇そもそも自律神経って何??◇
まずは、今後体質改善を行って行くに当たって
自律神経について簡単に知ることが大切です。
なぜならその重要さをわかっていないと
行動しようと思えないから。
自律神経を整えると具体的に
どんな効果があるのでしょうか?
主に、
·便通の改善
·肌が綺麗に
·疲れにくくなる
·肩こり頭痛の解消
·肥満、冷え性の改善
·不眠の解消
·免疫力向上
·精神を安定させるセロトニンup
などの効果が期待できます。
え、すごくないです?
信じがたい・・・スピリチュアルでしょ・・・?
そう思われるかもしれませんが違います。
ではなぜそうなるのか??
自律神経の仕組みを少し理解できれば意識しやすくなりますよ。
突然ですが今、
あなたの心臓の動きを一旦止めてみてください。
・・・・・できないですよね?当たり前です。
自律神経とは、
私たちの意思では動かせない
心臓などの臓器全てを命令し、動かしている神経なんです。
この神経のおかげで、私たちは何も意識しなくても
自然と生きていられる!という訳ですね。
逆に言うと
この神経が狂ってしまうと体調を崩すのは
言ったら当たり前なのです。
そして、自律神経には大きくわけて2つの種類が存在しています。
「交感神経」と「副交感神経」というものです!
私たちの中の"オンとオフ"
だと思ってください。
車で例えると
·交感神経=アクセル
·副交感神経=ブレーキ
というイメージです。
他の例えでわかりやすく言うと
・交感神経=体力(HP)消耗
・副交感神経=体力(HP)回復
というイメージ。
(ゲームをする方はこっちの方がわかりやすいかもしれませんね。)
身体としては
朝起きて活動的になると
「交感神経(アクセル)」が優位になり活発に。
心臓はどきどきと早く動いたり、
脳が活発になったりします。
またストレスを感じる時は交感神経優位となっています。
夜になると
「副交感神経(ブレーキ)」が優位になりゆったりモードへ。
心臓はゆっくりうごき、
胃腸の活動が活発になり消化が促されたりします。
ご飯を食べたあと眠たくなるのは
消化のために血流が胃腸に集まり、
脳血流が減ることが影響していたりします。
妊活における体質改善では、この自律神経、
交感神経と副交感神経の一日のサイクルや、2つのバランスを整えることが重要なんです!
血液や呼吸、代謝、体温調節などを24時間休みなくコントロールしている。
それが自律神経というもの。
なので自律神経が安定していれば
体の細胞一つ一つにまで、質のいい血液や
栄養が行き渡ることになります。
残念ながら妊活において重要な子宮や卵巣、精巣は
臓器の中で、他の臓器に比べ
生命維持に関しては重要度が低い臓器です。
自律神経が乱れ、血流が良くない状態だと、
他の主要な臓器への血流が優先され
その分十分な血流が各生殖器に届きにくいと言われています。
結果、いい卵子や精子が育たなかったり
内膜が厚くならなかったり
受精卵の着床がうまくいかなかったりと
妊娠において悪影響が出てくる可能性があります。
冷えや肩こり、頭痛などを感じるということは
血流が滞っていているということ。
残念ながら子宮や卵巣、精巣まで
十分な血流、栄養が届いていない場合があります。
◇自律神経が乱れる要因は?◇
ここまでのところで、自律神経とはなんぞや?ということが
簡単にイメージできましたか?
自律神経はいわば、私たちの体の基礎を担っていると言っても過言ではなく
"整えなければならない重要なもの"と認識できましたでしょうか?
では次に、
大切な私たちの自律神経を乱す様々な要因を紹介します。
·過度なストレス
·不規則な生活
·食生活の乱れ
·運動不足
·睡眠不足
·喫煙や深酒
これらにより健康状態が悪くなり、そしてまた自律神経がさらに乱れる・・・
という悪循環になっていくのですね。
当てはまる方、意外と多いかと思います。
また、この2つの交感神経と副交感神経は
一日の中で優位になるタイミングが違います。
先程も少し触れましたが、下の図のように
昼間は交感神経(アクセル)が、
夜は副交感神経(ブレーキ)が優位になります。
このリズム、
体内時計に合わせて生活することが自律神経を整える第1歩です!
例えば、同じ睡眠時間を確保していたとしても
その体内時計のリズムに合っているかどうかでかなり違ってきます。
夜型生活の方は生活習慣を改めた方がいいです。
そのため鬱などの患者さんにも早起きをおすすめしていたりしますよ。
また、例えば怒りに我を忘れている時なんかは
交感神経(アクセル)が急激に過剰になっています。
怒りは心はもちろん、
体もむしばむことが科学的に実証されています。
ただ人間なので
このように生活習慣を日々整えることが困難だったり、感情が乱れることは仕方ないですよね。
乱れること、ストレスを感じること=ダメなこと
では決して無いことだけは、まず頭に入れといて欲しいです。
生きている上で、全くストレスを感じないことは
ほぼほぼ不可能だということをまずは認識してください。
"ストレスを感じない方法"
そんな方法があればきっととっくに世界的に発表されています。
きっとノーベル平和賞です。。
現状、そんな画期的な方法は無い…
私たちがどう足掻いても、ストレスはやってきてしまう…
ただ、ストレスなどからくる自律神経の乱れを自覚し、それを修正、コントロールすることは可能です。
そのためにまずは自律神経の特徴や仕組みを理解することはとっても重要なのです。
また、
季節の変わり目や気圧の変化でも自律神経は乱れます。
気圧が低いと体がだるかったり、
雨の日が憂鬱になるのも自律神経が関係していたのですね。
世の中自律神経を乱す要因が多すぎて対処が大変!!
と思われるかもしれませんが心配いりません。
知識がつき、原因がわかると安心しますし、
対処もしやすい。
体の自然な反応なのであまり深刻になる必要はないんです。
◇まとめ◇
さて長くなりましたが
自律神経について簡単に理解できましたでしょうか?
自律神経の特徴を理解すれば、
今自分がどちらの神経が優位で、どうすれば修正できるのか?が分かるようになるので、
知っているととても便利だと思いませんか?
例えば不眠がひどかったり、
ストレスフルな状態や無駄にイライラするとき
今自分は
交感神経(アクセル)が過剰に有意になっているんだな・・・
とわかります。
ならば
副交感神経(ブレーキ)を有意にするための
行動や対処をすればいいんだ!
このように自分の身体について客観的に分析し
考えることができるんです。
自分の身体の声を聞き、それを無視せず放置せず、
不快ならきちんと整えてあげる。
自分しか真に自分を理解し、大切にできる人はいないから。
これがシンプルで、大切な視点です。
次回の記事からはいよいよ
自律神経を整えるための具体的な過ごし方の方法を
お伝えします。
何度も言いますが誰にでもできる内容ですので
安心してくださいね。
しっかりその内容が実践出来れば
数ヶ月後には今より確実に、日々が楽になっていくはずです。
そして妊娠、出産、その先の温かい家族の団らんを目指し、一緒に少しずつ進んでいけたら嬉しいです。
妊活支援Ns.けい