見出し画像

6255 エヌ・ピー・シー

2024/8/1情報

株式会社エヌ・ピー・シー
株価:1,009円
時価総額:217億円
PER:14.0倍
PBR:2.5倍
ROE:11.4%
配当利回り:0.7%


会社概要

太陽電池製造装置の製造、販売事業が軸。
同時に太陽光パネルのリサイクルやリユースなども事業の一環に持つ。
直近の決算発表時にストップ高を付けたのち、大きな上ヒゲをつけて下落基調へ転換。

ストップ高からの大きな上ヒゲ

PERは14倍とグロース市場ではかなり低い水準で推移。
長期トレンドラインを割り込んできているため、トレンド転換が伺えるが、ここ以上は割安感が強く出てくるところなので、どのような展開になるかは要注目。

格安の中国市場

ソーラーパネルの急速な生産能力を発揮しているのは中国である。
その速度は目まぐるしいもので、昨年1年で価格は42%も急落している。
端的に言えば、「中国製の太陽光パネルがどんどん安価になっている。」ということである。
これは由々しき事態であり、当業界が中国に独占されてしまうのでは?といった緊張が走っている。

独自の強みは大きく2つ!

1.ペロブスカイト太陽電池
平地の少ない日本は、太陽光パネルの設置場所が難儀される。
そこで活用できるのがこのペロブスカイト太陽電池である。
薄く、軽く、柔軟である特徴を持つペロブスカイト太陽電池は、従来のシリコン系太陽電池にはない特性を持っており、これまで設置が難しかった場所にも導入が可能であることから期待が高まっている。
これは世界初の試みであり、中国の超量産体制にある従来の太陽光パネルに対する対抗策になりうる。
すでに受注を開始しており、市場展開が始まっている。
現在の課題は耐久性と電力変換率にある。

2.太陽光パネルの自動解体装置
独自技術であるホットナイフ分離法による、ガラスを割らずにそのほかの部材ときれいに分離する技術を確立。
今後クリーンエネルギーの一角を担う太陽光パネルのリサイクルは事業規模が拡大していく見込みであるため、独自の技術による低コスト且つ効率的なリサイクル方法の確立は同社の強みになる。

300℃に加熱したナイフがガラスをきれいに分離する。

米国の太陽光電池に対する取り組み

米国では一部の地域で、2050年までにクリーンエネルギー100%にすることを法制化している。
多くの米国大企業が太陽光発電事業への出資をしている中、当社の強みである自動解体装置の導入も同時に進んでいくものと推測される。

まとめ

独自性の高い事業を担っており、日本へはペロブスカイト型の太陽電池の展開、米国には自動解体装置の展開と、将来の展望がはっきりしている印象です。
ただし、米国は今年大統領選を控えている手前、
方針が大きく変わる可能性も否めないため、10月までは見送りでもよいかもしれません。
特にここ数日は下げ基調に転じているため、早くとも下げ止まりを確認するまでは購入は待ちでよいでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?