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すさまじいサラリーマンの世界!?
間違って覚えていた・・・
「すまじきものは宮仕え」ということわざ(?)について、長年にわたり「すさまじきものは」と間違って覚えていた。1文字違いで、しかもなんとなく意味が通っているだけにこうした誤用にはなかなか気づかない。
正しい方は「宮仕えというものは気苦労が多くて大変だから、やるものではない」というような意味か。なるほど、今も昔も上司に仕える者の苦労はあまり変わっていないのだな。
“宮仕え”の苦労
さて、サラリーマン宮仕えの私は今年、なじみのなかった部署に異動して新しい仕事を始めている。そして報道の記者(デスク)という特殊ともいえるセクションではほとんど意識しないでもよかった宮仕えの苦労を垣間見ているのだ。
ウチのセクションが受領した社外のパンフレットを重役や幹部に回すことになった。重役分は秘書室にドンと渡すことで完了するのでかえってお気楽だが、それ以外の幹部については、まず誰に渡すか渡さないかの選別に悩む。さらにいざリストが固まったら、それをいちいちデカ封筒に入れて肩書とお名前のラベルを貼れ、という。これまで育ってきた世界では考えもしなかったビジネスのお作法だった。
系列各社の横断的なリストの確認も頼まれる。多くの社で人事異動の後だけに、去年のリストに掲載されている方がすでに担当から外れていたり、そのまま出世していたり。基本的には各社の窓口役の担当者に確認してもらうのだが、これがまた面倒で仕方がない。
サラリーマンにとってこうした肩書や横並び序列の扱いはプライドに直結するだけに、あだやおろそかにしてはいけないものだ。わかっているつもりでも、いざ直面すると戸惑うことばかりだ。
逆にいえば、こうしたことにまったく無頓着でやってきたから出世しなかったということもあるのかもしれないが、いまさらそれを後悔する気にもならない。
確かにサラリーマンの世界は凄まじい。
(21/9/22)