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ああ、富山県

 産経新聞が9月30日をもって富山県内での産経新聞、サンケイスポーツ、夕刊フジの発行を休止すると発表した。富山県については先日、毎日新聞も配送を休止すると発表したばかりだった。両社とも「休止」としているが、雑誌の「休刊」が事実上の廃刊であるのと同じで、「もう富山ではやめちゃう」ってことである。「発行休止」と「配送休止」の違いはよくわからないが。取材体制はどうするのだろう。共同電頼みになるのだろうな。そもそもいまも支局はあるのかな?

この記事で驚いたのは「日本ABC協会によると、産経新聞の2023年7~12月の同県平均部数は272部。」というくだりだ。
 
東京にいると意識しないが、一般的に地方における全国紙の存在感は希薄。圧倒的に地方紙が強い。それにしても272部となると、町会のミニコミ誌レベルにもならないではないか。ちなみに県のHPによるとことし4月1日現在の人口は99万9476人。県をひっくるめても政令指定都市のめやすとされる100万人程度という県なのだ。
 
もちろん産経は県内に自前の販売店網などはないだろうから委託しているのだろうが、この部数では輸送などのコストがまかなえないだろうことはわかる。
 
 人口減少と一極集中。新聞の部数低下とマスコミの衰退。21世紀も中盤に差し掛かる日本が大きな曲がり角に来ていることを実感させられたのである。
(24/8/11)

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