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また視聴者置いてけぼりか

 昨夜のフジテレビ「ネプリーグ」は「事務所対抗三つ巴戦」として、ナベプロ、人力車、ホリプロに所属するタレント・芸能人が対抗戦をやっていた。

 チーム戦を戦うクイズ番組だから「所属する事務所ごとにチームを組む対抗戦」は形式の上ではアリだ。

 あるいは、いわゆる“タレント行政”的観点に立つと「3事務所からの出演をこれだけ一堂に並べた」ことは画期的なのだろうか。知らんけど。

 しかし、視聴者にしてみればその芸能人がどこの事務所に所属していようがそんなことはどーでもよいこと。クイズの出題では、回答者と同じ事務所のタレントの顔写真を見せて「事務所の先輩の名前をフルネームで書け」などという設問まであって、ますます「知らんわー」という感想しかない。

 そもそも視聴者はテレビなどを見るにあたり、出演者の所属先などほとんど意識していないのではないか。あ、旧ジャニーズ事務所はやはり別なのかな。

 同じ「ネプリーグ」ではフリーアナウンサーがかつての勤務先の看板で出演することもある(フジテレビだけは現役も出てくる)。こちらのみなさんについては視聴者側もかつての所属先の“色”を認識しているから成立するのではないか。

 つまり「事務所対抗」とはテレビ局と芸能事務所という極めて限られたクローズドサークルの“内輪受け”を漏れ出させちゃっただけ、視聴者を完全にほったらかしちゃっているのだ。

「何かに似てるなー」と思ったら、それは国民そっちのけの“永田町の論理”がまかり通っている政治の世界だった。先の衆院選に大きな影響を与えた「自民党の非公認2000万円問題」がその象徴だろ。

 視聴者と有権者という何よりも大切にすべき人たちの視点に立てないテレビと政治。ホントに情けないぞ。
(24/11/12)

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